ナチュラリー・ポータブル プロローグ
「おにさんこーちら」
「あ、まてまて〜」
「あはは、にげろ〜」
僕は、結城永和。2024年8月26日生まれ、8才。
今日は夏祭りだ。
今、友達の透真くん、架流くんと鬼ごっこをしている。
「...」
僕は、ふと追いかけるのをやめて、少し先にある壁を見つめる。
この世界の端っこには、白い壁がある。
エイト帝国の誰が何をやっても壊せない、壊れない壁。
僕らはこれを、「障壁」って呼んでいる。
この先に何があるんだろう。
と、僕は考える。
「...目が、痛い。」
僕は、目が痛いことに気がついた。
思わず地面に座り込む。
目が熱い、言葉も出ないくらい痛い...
「どうし...の」
「だい...ょ...ぶ?」
【SYSTEM ERROR】
目が破裂する...!?
「うぁぁあああああああぁあああ!!!」
ぐちゃっ
一瞬、目の感覚が無くなって、前が視えなくなって、破裂する音がした。すぐに感覚は戻って、前が視えた...けど、それと同時に、
パリン!!
僕は障壁の方を見た。
「壁が砕けていってる...」
辺りが一気にざわつく...
「ぐっっっっっっ!!!!」
架流くんが怪しい人に首をしめられてる!
「架流くん!」「架流っ!」
次の瞬間
ぐちょ
「っ...!!架流くん!!」
架流くんの首が...
透真くんは、絶句して、吐きそうになっている。
…
だが、そんなことはどうでもいい。
僕は、この怪しいヤロウが許せない...!
僕は、怪しいヤロウに殴りかかる。
「フッ...遅いな。俺の足元にも届かん。」
っ...かわされた!?
「お前!」
「俺の名は、カイサン・キサラギ。仇を取りたければ、イレブンへ来い。」
「待て!」
カイサン・キサラギと名乗った男は、消えてしまった。
…
これは、後から解ったことなのだが、カイサン・キサラギは、障壁の向こうの国、「イレブン王国」の王らしい。
僕は...
俺は、復讐のため、力をつける。
俺は、いつかカイサンに、架流がされたことと同じことをしてやる。
本編投稿は大分後になりそうです!
よろしくお願いします!