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【72】後悔

紅姫は、怒りと分かってもらえない悔しさで涙目になっていた。


「……本当に! あんたら人間は……愚かにも程があるわ!!!」


「同感です! 紅姫様……ボクも我慢の限界です!!!」


僕は、何かないかと考えていたが……

思いつかなかった。

ので、国王に提案する事にした!


「……あの……国王様! 最後に一つ良いですか?」


国王は、最後という言葉に反応してくれた。


「最後と言うなら申してみろ!」


「はい! 実は……僕達は、この場から逃げ出す方法は持っているのですよ!

しかし、逃げたのでは何の解決にもならないので、それはしません。

なので、何か他の方法で僕の無罪を証明出来る物は無いでしょうか?」


「……ふんッ! どうせハッタリじゃろ!

その手には、乗らんぞ!!!」


「ハッタリじゃありませんよ! 

それに、これ以上! 僕の仲間を怒らせないでください。

この国が滅びますよ……

こっちも抑えるの大変なんですから、お願いします」


「はぁッ! 何を馬鹿なことを言っておる。

そんな事が、あってたまるか!!!」


「それが証拠に、僕を囲んでいた兵士達は貴方を守るための陣形をとっていますよ。

2人の実力を肌で感じ取っているのだと思います。

それに、この2人だけでは無いですからね!

僕の仲間は……

僕は、仲間の為になら命を賭けます!

しかし、僕に何かあったら僕の仲間は国王様や、この国の人を許さないと思います。

そうすると、必然的に仲間が危険になるので

僕は、この国と戦わなくてはならなくなります!

どうしますか……? 王様!!!」


「……ふんッ! たかだか冒険者風情にこの国が滅ぼされる事など、有りわせぬ!!!」


すると、騎士団長が……


「国王様!!! あの者の言っている事は、本当かも知れません。

街を救った者の中に魔物が混じっており!

それは、インフェルノウルフとスノーウルフにアルゲンタビスがいたと言う報告を受けております!!!

それに、あの2人の女も只者ではなく!

赤い髪の方の女は、私以上の力を感じます」


「そんな事が、あるはずなかろう!!!」


少し動揺を見せる王国陣営……


トドメを刺したのが、王女の一言!!!


「御父様! 戦っては、なりませぬ。」


「何故じゃ?」


「未来が見えました。

しかも、凄く近い未来の映像が……」


「……どんな未来じゃ!?」


「……この城が、崩壊しております!

しかも、死者は1人も出ておりません……」


「と言うと……?」


「この者達は、戦う相手を生け取りにしながら無血勝利を掴みます。

にわかに信じられませんが、それ程の実力があると言う事です……」


「分かってもらえたなら良かった。」


僕は、本当にそう思った。

別に国と戦争をしたい訳では無いし……

出来れば、和解したい。


アクアを助けるのが最優先だ!!!


「……分かった!」


「なりませぬ! 国王様!!! テロリストに屈するなど……

コヤツがこの国を滅ぼすだけの力が有ると分かっておるのに、みすみす逃すなど……」


「お前の言い分も分かっておる!

なので、お前の処刑は、一度保留としよう!」


保留かーい!!! そう言いたくなったが、我慢した。


そして、僕には国王より。命令がぐだされた!


「お前が本当に信頼に値する者かどうは、それで決める!」


それまで、褒美の品も全て保留とする。


「物やお金は、良いのですが……教団の件は? どうなのでしょうか?」


1番の問題は、そこである。


「それも含めて保留じゃ!!!」


「……はぁぁ……分かりました。

なら、急いで! その任務を終わらせます」


そう言うと、国王は


「ならば、お前の仲間を1人置いて行け!

いつ裏切るとも限らん! 念の為の保険じゃ!!!」 と、言われたので……


初めは、言い返そうと思ったが……

やめる事にした。


いざ! と、なれば転送魔法でダンジョンルームに避難できる為に、特に心配は要らない。


しかし、どちらを置いて行くかで迷ったが……勿論! サスケにした。


まぁ……サスケは器用で賢いから上手くやってくれると思うし。


紅姫を置いて行くのは心配なので、それが1番良い選択だと思った。


そして、サスケも怒っていたが……事情を話し。

出来れば! 王女様の護衛として彼女の誤解を解いて欲しいと伝えると了承してくれた。


これで、もし任務に失敗したとしてもサスケが王女様の誤解を解いてくれれば!


僕達は、自由の身となる作戦だ。


そうして、お互いが一様! 納得した形で話し合いが終わると、僕達はお城を後にした……


そして、お城に来なきゃ良かったと……本当に後悔をした。


____________________________________

あとがき


【紅姫】


教団の所有するダンジョン……


私の探している物は、そこにあるかも知れない。


でも、今はアマネの治療が最優先だし!

アクアの事も早く助けてあげなくては……


今は、一旦自分の事は後回しにするしかないわね。


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