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【22】常識と非常識

「コイツがやったのよ! アンタ達の仲間を捕まえたのも、捕まえた獣人の子供を逃したのもコイツよ!!!

コイツを倒すのを手伝うから私を仲間にして!!!」


そう言って、女の子は……

何故か盗賊の仲間になろうとしていた。


そして、それを聞いた盗賊の頭は


「俺達の仲間に使えない奴は必要ない!

もしその言葉が本当なら

今ここで、ソイツを殺せ!!! そしたら仲間にしてやる!」


そう言うと……


「分かったゎ……」


「逃げられない様にしてやるから!

存分にヤレ!(殺し合え)


そう言って女の子に一本の剣を投げつける。

それを受け取る女の子……


僕は、盗賊達より! 

この女の子の殺気に反応する。


本気でやる気だ……


しかし、何故? その事が頭をよぎるが……


僕は集中し、女の子を迎え撃つ!


僕は、お爺さんから貰った小刀で女の子の攻撃を受け流す……


しかし、少しづつ追い込まれて行く!


「……強い…………」


僕は、決して強い訳では無いが……

毎日! フェル達に稽古をつけてもらっている。

前より格段な強くなってはいる!


しかし、この子は! そんな僕を圧倒している……


それを見て盗賊達は


「中々いい動きをするじゃねーか!!!

本当に仲間にしてやるから、さっさと殺せ!!!」


コイツら! この子を騙すつもりだったな……許せない!!!


そんな事を考えて居ると、女の子の剣の力がます!!!


僕は防戦一方になり、とうとう壁際に追い詰められる。


マズイ!!!


そう思った時には、彼女の振り上げられた剣は今にも僕に振り下ろされようとしている。


その時! 盗賊達が炎に包まれた。


僕は、その一瞬を突き! 女の子を【粘糸】で捕縛する。


そして、燃え盛る盗賊達に魔法で水をかけ炎を消すと……


フルポーションをかけ火傷を回復させる。


火傷で暴れ回っていた盗賊達は、痛みが回復した事に驚き動きが止まっていたので【粘糸】で、縛り上げた!


「ふぅ〜……危なかったけど、やっと終わった」


そうため息を吐くと……


フェルが、何故? こんな奴らを回復したのかと聞かれたので……


「痛いのは、可哀想だから」


そう答えると……


「主人の考えは、よく分からん!」


そう言われた。


分からないのも無理はない……


自然界で弱肉強食と言う世界で生きて来たフェル達には、敵に情けを掛けるなど有ってはならない事……

しかも、自分を殺しに来た敵なら尚更である。


それは、この世界の人間も同じ事……


この世界は人を殺しても罪にはならない。

誘拐などから家族を守る為に人を殺す行為は悪では無い。


それに、冒険者と言う職業は常に危険と隣り合わせ! そこで、騙された殺されたとしてもバレる事は無い。


これは、実体験によるモノだが……


しかし、僕は前世の記憶を残している! 

前世では人殺しは、ダメ絶対! やってはいけない事……


それに人には、そうなってしまった理由がある。


前世の母が、そうだった様に……


人は一つ歯車が狂いだすと、今まで優しかった人も変わってしまう。


僕は、そうなった人を助けたいと思っている。

前世で母を助けてあげれなかった。


力に、なれなかった。


その罪を償う様に……

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