【9】帰還
その後……
僕達は迂回しながら森の出口付近に、辿り着くと……
森の中に1匹のハイオークを発見する。
僕は、瞬時に体勢を低くすると……
3匹の魔物達は、目を光らせてオークへと突進して行った。
確かに不意打ちでは、あったが……
あっという間にオークを倒した3匹を見て、間違いなくAランクのモンスターの子供だと確信した。
そして、3匹の魔物達は倒したオークを僕の元に引っ張って来ると、お座りをして待って居るので……
「食べて良いよ」 と
声を掛けると相当! お腹が空いていたのか、ムシャムシャと食べ出した。
この行動を見るに、彼らにとって僕は!
この群れのリーダー的存在なのだろうと思ったが……
なら、何故昨日はゴブリンを食べなかったのだろう? そう思った。
それから、少しすると!
お腹がいっぱいになったみたいで、残りは収納袋に閉まって持っていく事にした。
そして、僕達は死の森を抜ける事が出来た!
「助かった〜……」
思わず漏れる言葉に3匹は、キョトンとした顔をしていた。
まぁ……この3匹は、この森の出身だ!
しかも、強い種族! 別に何も思わないだろう。
しかし、人間の僕は違う!!!
本当に死ぬかと何度も思った……
そして、安全を確認すると火を起こし!
残ったオークを焼いて食べた……
久しぶりのお肉は、信じられないくらい美味しかった!!!
焼いた肉は、とても良い匂いで……
数十分前に、お腹いっぱいになった雛が近づいて来ると! ピーピーと焼いたお肉をねだって来たので、あげると美味しそうに食べていた。
沢山食べる雛を見てオークの肉が足らなそうなのでゴブリンの肉を取り出すと……
ウルフ達が蹴飛ばしてしまった。
よく考えたら、人間の僕でも臭くてゴブリンの肉は食べれない……
ならば! 鼻のきくウルフ達は、どうなのだろう……
そう考えると1日目のことが、納得できる。
いくら! お腹が空いていようとも、臭い物は臭い……
食べなかったのも納得した。
そして、その後……
僕達は、王都を目指した。
森よりは安全な為に、無事に辿り着くことが出来た。
しかし、王都に入る門の所で門兵に止められ! 連れているモンスター(雛やウルフ)の事について聞かれた。
「そのモンスターはテイムしているのか?」
そう聞かれたので、まだテイムはしていないと答えると……
「テイムしてないモンスターを街に入れる事は出来ない!」 と
言われたので、僕は雛達を近くの森に連れて行くと待ってる様に指示をする。
3匹は言っていることが分かったのか? 大人しく座っているので、僕は1人で王都に入るとギルドを目指した。
ギルドへの報告もあるが、3匹を街に入れる為にはテイムしなければいけないので、ギルドにテイマーを紹介してもらおうと思った。




