【146】助ける方法
ダンジョンルーム!
傷を回復してもらった僕は、アクアに詰め寄っていた!!!
「何でだ! 何で紅姫を置いて逃げた!!!」
「申し訳ございません。マスター……」
「ふざけるな! 戻るぞアクア!
紅姫を助け出す!!!」
「承知しかねます……
まずは、フェル達を呼び戻します!」
僕は、完全に頭に血が昇っていた!!!
『フェル、ユキ、アル、サスケ!
緊急事態だ! 戻れ……』
『承知!』
『承知しました。』
『うん……』
『直ちに!』
そして、皆んながダンジョンルームに戻ってくると……
紅姫が教団に捕えられた事を説明する。
「だから、今から救出に向かう!」
「主人! 詳しい状況を確認したい。」
その思いを皆んなに伝えたが、良い返事は貰えなかった。
それもそのはず! アクアが余計な事を皆んなに伝えると、皆んなの指揮は格段に下がってしまった。
「皆さん。お久しぶりです……
今は、再会を喜んでる暇は無いので! 今、置かれている状況を率直に伝えます。」
そして、アクアは状況を説明した。
相手は、魔物をもっとも敵視する非鬼世殺教団……
その教団に紅姫は、捕まってしまった。
それを助け出したい僕達だが……
現在紅姫が捕えられている場所は、教団本部の為……警護も厳しく。
兵力は勿論……魔法の実力者も数多く居る。
しかも、実力者の中には魔物を倒す為に特化した聖魔法を習得している者もいる為に
うかつには手が出せない状況。
あの防御結界も、その中の一つで……
紅姫を助け出すには
まずは、あれをどうにかしなくては話にならない。
しかも、真正面から教団と敵対する事は避けたいとアクアは言う。
僕は紅姫が助かるなら、そんな事はどうでも良かった……
しかし、紅姫の言葉で僕は魔物に操られた者として教団から認識をされている為に
それを活かした作戦が、今後の事も含めて
もっとも有効な手段だとアクアは言う。
そして……アクアが言うには、紅姫は直ぐには処刑されないとの事であった。
理由は、教団はアクアを特別危険し!
している為に、紅姫をアクアを呼び出す為の囮に使うと言っていた情報を得たからだ。
そらを聞いて、僕は少しだけ落ち着いた。
しかし、アクアの話を聞く限り!
僕は、今回の作戦に参加できないうえに……
薔薇の騎士団を使う事も出来ない。
そんな風にも聞こえる。
「アクア……今の話を聞いて、俺達だけで紅姫を助ける事は出来るのか!?」
「不可能だと思います。」
「それでは、どうするのですか!?
聖剣王国の力でも借りるつもりですか……?
それでは、王国と教団が敵対する事になります。」
「そうですね。
ですから、聖剣王国も力は貸してくれないと思います。
教団は、対魔族国としての役割も得ていますから……下手に国が関わる事は、その他の国との対立を意味します!」
「それじゃーどうやって紅姫を助けるの?」
「皆さんに、やってもらいたい事があります。」
「それは……」
それは……




