【127】元パーティー⑦
また、飛び上がろうとするドラゴンに……
「ラッシュさん!!! もしかしたら、お腹が弱点なのでは!?」
「お腹? でも、お腹にも鱗はあるし……」
「死の後の言っている場合では、ありません!
ドラゴンが、また上空からブレスを吐こうとしています!」
「分かった! とりあえず、やれるだけやってみる!!!」
そして、ラッシュはスラッシュを使いドラゴンへと飛び上がると
「いっけぇぇぇーーー!!!」
剣を振り下ろす!
スカッ……!
ラッシュは、あと少し距離が足らず刀は空を切る。
すると……
ドラゴンのお腹あたりに、黒いスジが入り。
ドラゴンは、呻き声と共に地上に落下していく……
「・・・あれ?」
着地に失敗するラッシュに、仲間達が駆け寄ると……
「ラッシュさん! やりました!!!」
「ラッシュ! すごいわ!!!」
「お前は、やれる男だと信じていた!」
「あんたって、こんなに強かったのね!?」
「……えっ!? あ……うん。」
ドラゴンを見ると、お腹が切り裂かれ中の物が飛び出していた。
『これは、本当に俺がやったのか……!?
ドラゴンが地面に落ちる前に、お腹に黒い筋の様な物が見えたが……あれは!?
何だったのだろうか?』
ラッシュは、そんな事を考えていたが……
これで、一応は戦闘が終わり。
休んでいた下僕の3人もヨロヨロと近づいて来た。
「さすが、皆さんです……!!!
僕達は、本当に凄い物を見せて頂きました。」
「そんなあなた方の仲間に、なろうなんて身の程知らずにも程がありました。
申し訳ございません……」
「これからも、俺たちは貴方達のサポートに専念します。
なので、今回のことは許して下さい!!!」
「・・・これは、すごい事になりました。」
確かに、ドラゴンは最強種の一つ。
そんなドラゴンを倒すなど……
勇者パーティー……勇者にしか出来ない。
それを成し遂げたラッシュさん達は、紛れも無く勇者パーティーと言って過言は無い!
そして、そんなラッシュさん達を
彼等、下僕の3人は崇拝した為に、結果は違えども結果オーライとなった。
「では、あなた方は、これを飲んでギルドにこの事を報告! そして、応援を読んで来て下さい。」
それは、フィッシュが隠し持っていた。
上回復薬……ハイポーションだった。
「こんなに貴重な物を良いんですか!?」
「今は、緊急事態です! お願いします。
あと! 出来るだけ街では、この事を大声で叫びながらギルドに伝えに言って下さい。
そうすれば、沢山の人達が応援に来てくれる
かも知れませんから。」
「分かりました!」
そして、3人がギルドに報告に向かうと
フィッシュ達は、倒したドラゴンを確認しに行く。
「……それにしても、ラッシュさんは凄かったですね。
いや、皆さんも凄いのですけど……やはりトドメを刺したラッシュさんの一撃は、凄かったです!」
「いや、本当にラッシュの一撃は凄かった!
ドラゴンの腹を切り裂くとは……しかも、剣に刃こぼれ一つ無い。
神業としか言いようがない!!!」
「……いや、本当にドラゴンの腹を切った瞬間は手応えすらなかったからな!
あの感覚を忘れない様にしないとな。」
「ラッシュなら、大丈夫だよ!」
そんな事を話しながら、ドラゴンの腹の中から出て来たモノを眺めていると……
そこには漆黒の様に真っ黒な人の腕が、ある事に気づく!
「…………これは!?」
「…………きっと、このドラゴンに食べられた人の腕ね……可哀想に……。」
「…………俺が、その場に居れば……助けられたのに……」
そう言って、悔しがるラッシュ……
「しかし、何故? 真っ黒なのでしょうか?」
「あれじゃない! ドラゴンの腹の中が高温で、焦げたんじゃない。」
「それなら灰になってしまうのでは?」
すると、その真っ黒の腕は灰になって消えて行った。
「……灰になりましたね。」
すると!
「おおーーーい!!! 大丈夫か!?
お前達!!!」
ギルドの人達が、駆けつけてくれた。
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あとがき
あの時……
あの真っ黒の腕がドラゴンを内側から切り裂いた事は、誰も知らない。




