【114】村
僕達が旅立つ前。
「後の事は、頼んだよ!
アル、ユキ、サスケ! 一応、向こうが落ち着いたらすぐに戻ってくるつもりだけど……
何があるか分からないから。
その時は、黒スライムで連絡するね。」
「分かりました。お気をつけて……」
「こちらの事は、任せてください!」
「ぼくも頑張るよ〜。あるじ〜」
「じゃー! 行ってくる。」
それから、僕が村へ戻ると……
事情は知らないが、村人やお爺さん、お婆さんが集まって来た!
そして、僕が挨拶をすると……お爺さんが質問をして来た!
「所で……どうしたのじゃ? 天音。
こんなに大勢で」
「実は……」
僕は、事と次第を皆んなに説明した。
すると、お爺さんとお婆さんは
「立派になったのぉ……」
そう言って、泣いて喜んでくれた。
村人達も今の何もしてくれない領主が変わる事を喜んでいると、騎士の1人が……
「それだけでは、ありませんよ!
天音様は、王女であるマリア様と婚約したので! 未来の王様となります。
皆様、敬意を持って接して下さい!!!」
その言葉を聞いた途端。
少し沈黙した後……
村人達が歓喜に沸いた!!!
「この村から王様が!!!」
「なんて事だ!!!」
「これは、凄いことになった……!!!」
「こうしては、おれん!!! 近隣の村々に知らせなくては!!!」
「信じられない!!!信じられない!!!」
「王国の騎士が言ってるのじゃ! 間違いはない!!!」
僕には、色んな質問が殺到したが……
とりあえず! 騒ぎを落ち着かせて、僕達は領主に説明をする為に、村の奥にある屋敷へと向かった。
領主様は、僕が大所帯で来たので仕返しを恐れて門を閉ざしていたが……
王国の騎士も一緒にいたので中に入れてくれる事となった。
領主は領主で、僕が仕返しに来たのかと恐れて警戒したのも知れないが……
まぁ、僕は仕返しなどをする気など毛頭も無い。
しかし、今回の事は仕返しと言えば仕返しになるのかと少し思ったが、領主の日頃の行いが悪いからこうなってしまった。
だから、仕方ない……。




