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【112】お頭……

階段を降り……地下へ向かうと小さな牢屋が無数にあり。


そして、その先の大きな牢屋にかなりギュウギュウで拘束されていた。


僕は、ステルに声をかけてみた……


「ステル! 居るか? 居たら返事をしてくれ!」


すると、ステルから返事があり! 牢屋の前へと、来てくれた。


「どうした? こんな所に」


そう話してくるステルの顔は、腫れていて……


「ステル……その顔どうした!?」


「ああ……これか。これは、父様に恨みを持つ者に……まぁ、八つ当たりだな!」


「何でステルが……」


そうは言ったが……やり場の無い盗賊達の怒りはガイアに向けられる。


しかし、いない奴は殴れない!

ならば血縁関係のあるステルが標的になる。


ステルは、父親の責任を取らされたのだ!


僕は、ステルに普通のポーションを渡すと


「これを使ってくれ!」


「すまないな。まぁ、治したとしても隙を見てまたやられるだろうが……

どの道、近々処刑される定めだ……

俺の事は、あまり気にするな。天音!」


「その事で、君達に話に来た。

皆んな聞いてくれるか!?」


すると、茨の盗賊達は僕の方を見る。


僕は、王様との約束! 褒美として茨の盗賊団の権利を貰い。

今、茨の盗賊団は僕の支配下にある事!

そして、僕の元で働く事が条件で助ける事を伝えると……


「……何だ! お前、ガイアの後を継いで盗賊にでもなろう。て、言うのか?」


「いやッ! 盗賊にはならないよ。

そして、君達も盗賊は辞めてもらう!」


「何言ってんだ!? バカか! テメーは

俺達が盗賊以外、出来るわけねーだろ!」


「そんな事ないよ! 僕に任せて。

悪い様には、しないから!」


「どの道、お前の下につかなければ……処刑される身!

ならば、選択肢なんか! ねーだろ!!!」


「ぁぁ……納得はいかないが、従ってやるよ!」


「なら、交渉成立!」


交渉は成立したが……


しかし、ほとんどの者は納得してくれたが

数人は、死んでも僕の下にはつかないと、

断られた。


理由を聞くと……

ガイアによって理性を失ってしまい


怪物の様になってしまった物達の親友らしく、彼らを見捨てる事は出来ないし


彼らをこんな風に変えてしまったガイアへの怒りが息子である。


僕にも向けられていた!


なので、僕は彼らに理性を無くしてしまった者達を治す方法が、あるかも知れない事を伝えると、状況は一変し話を聞いてくれる様になった。


「そ……それは、本当だろうな! 嘘だったら承知しねーからな!!!」


「絶対とは、言えない……が

しかし、僕の仲間を助ける事が出来れば!

【フルポーション】を作る事が出来る。

もしかしたら、フルポーションならば……この人達を元に戻す事が出来るかも知れない。

絶対に治せると、言ってあげられなくて……ごめん。」


「…………いや……いい…………少しでも可能性があるなら。

俺は、こいつらを元に戻してやりたいと思っているし……何より。

お前は、こいつらの事を人と言ってくれた! だから俺は、お前を信じる事にする!!! 頼んだぞ! お頭!!!」


『お頭……確かに、この人達からしたら

僕は、新たなお頭になるのか!

だけど、僕は盗賊では無い。

だから、お頭と呼ぶのはやめて欲しい……』


「お頭は、やめて! 君達は、もう盗賊団ではないのだから!

僕をお頭と呼ぶのは禁止する!!!」


「なら、なんて呼べばいい?」


「…………そうだなぁ〜〜〜。」

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