【104】わがまま
僕達は、大きな扉を開き! 王様と皆んなが待つ部屋へと入った。
そこには、王様を中心にして……両側に貴族達も整列していた。
そして、王女の近くにサスケの姿が
僕は、思わず! サスケに駆け寄ると……
サスケを抱きしめる。
「サスケー!!! 良かった! 本当に良かった!!!」
「……天音様……嬉しいのですが……。
少し……傷が痛みます。申し訳ございません……」
「ごめん!!!」
「いえ! ボクこそ、ご心配をおかけして申し訳ございません。」
「いやいや! あれは、僕のせいだよ。
僕が……もっと、しっかりしていれば……。」
「そんな事は、ありません!!!
元に天音様は、王様や女王様! この国を救っていますから!!!」
「貴様ら王の御前であるぞ!!!
私語はつつしめ!!!」
「……すいません……。」
「ごめんなさい…………。」
僕とサスケが、貴族の人達に怒られて黙ると……
「はぁー!? あんた達が黙りなさいよ!!!
急に呼び出しておいて!
あんた達は、もっと天音に感謝しなさい!」
「ぶ……無礼だぞ! 小娘!!!」
「無礼も何もないわよ! あんた達が逃げている間……天音は戦っていたのよ。
天音が居なければ、この国はガイアの手に落ちて滅んでいたかも知れないのよ。
そんな事も分からないの!? バカなの!?」
「ば……バカ! 私に……な……なんて舐めた口を…………………!!!」
「紅姫……いいから、よしてくれよ!
今のは、僕が悪いんだから。」
「いいのよ! 貴方達は、謝らなくて!!!」
「紅姫……よしましょう。」
「……サスケまで…………」
すると、王様が……
「そろそろ……いいか紅姫!!! 彼らも悪気がある訳では無いのじゃ……許してやってくれ。」
「……仕方ないわね。別に、いいわ……」
紅姫は、意外と王様の言う事を聞くし……王様も紅姫には、気を使ってくれている。
いつの間に、この2人は仲良くなったのだろうか?
「国王様! 何故!? こんな小娘などのワガママを許すのですか!!!」
「黙れ!!! 彼らが、この国と我々を救ってくれた方達じゃ! 感謝をするのは、当たり前じゃ!!!」
「ゔぅ…………」
「ふンッ……分れば、いいのよ!」
「……では、よろしいか? 天音よ。」
「ぁ……はい! 大丈夫です。」
僕は、紅姫と王様の事を考えていたせいで返事が変な感じになってしまった。
「よろしい! では…………」




