【92】死んだ?
「はい」
「……て、事は……。
私は、天音にダンジョンルームに飛ばされた! って、事で……。
あなた達は、どうしてここに居るの? 貴方達の事も天音が飛ばしたって事???」
「それは、違います!
私達は、自身でダンジョンルームに転送しました。
もとより天音様が危険の際は、迷わずダンジョンルームに避難しろ! との命令がありましたので、天音様の攻撃の際……一瞬の隙に転送いたしました。」
「よくあの瞬間に、そこまで考えられたわね……。」
「皆さんからは、どう見てていたのかは分かりませんが……天音様の放った魔法は、広範囲魔法! 少し為があり。
魔法の速度も早くはないので、難なく回避する事が出来ました。
しかし、あれが速攻魔法で! あった場合は、間違いなく間に合いませんでした。
そして、そんな事を考えているうちに紅姫が飛ばされて来たので……確信しました!」
「……やっぱり! そうよね。
天音は、操られていない!!!」
「そうでございます!」
「……なら、何で? 天音は、ガイアの指示で動いているの……?」
「それは、わかりません……」
「私達は、この後! どうすれば、良いのかしら?」
「それも、分かりません……。」
すると……
「お主ら! 一つ聞いて良いか?
天音は、転送魔法も扱えるのか……?」
「ええ……そうよ。」
「……それは……なんと……!!!
国を揺るがす危険な魔法を所持していたとは、これは……大変な事じゃ!!!」
「……えッ! 何言ってるの? それで貴方は、助かったのよ!!!」
「しかし、危険である事には変わらん!!!」
「はぁッ!!! 今は、そんな事どぉーでもいいでしょ……!!!」
「いや! 転送魔法とは、もっとも危険なのじゃ! 城の中に軍隊でも送り込まれたらいっかんの終わりじゃ!!!
しかも、この事が他国に知れ渡ると我が国は、一気に危険視される。
困ったのぉ……」
「……はぁ〜……あんたって人は……」
「大丈夫でございます。陛下……
この魔法は、この場所と天音様を中心に行き来するだけの魔法でございます!
しかも、ボクたち以外は使用できないうえに……使用人数! 使用制限もついています。
ですので、乱用は出来ません!!!
ここぞって時の避難の切り札です!!!」
「……そんな制限……」
「紅姫……。」
サスケに言葉を遮られ! 私は、押し黙った。
そして、国王は少し考え……
「……ならは……危険性は、低いか……」
「そうでございます!!!」
私は、サスケの意図を理解したが……
しかし、納得はいっていない。
「……あんたねぇー!!! どれだけ天音に助けられてると思ってるの!!!
それでも、まだ! 天音を信じられないの!? 馬鹿なんじゃないのッ!!!」
私は怒鳴って叫んてしまった!!!
「それには、ボクも同感です!!!」
サスケのその言葉を聞くと、国王は黙り……。
「……確かに……そうじゃったな……すまなかった。」
そう謝ってくる。
「分かれば、良いのよ!!!」
「で! これからどうするのじゃ?」
クソジジ……! 私は、そう思いながら……
「とりあえず! 天音様の所に一度、戻りましょう。」
「そうするしか、ないわね。
天音が操られていないと分かった。今、今度こそガイアをボコボゴにしてやるわ!!!」
「でも、天音様のいる所にしか……転送出来ませんが、大丈夫でしょうか?」
「………………。」
「…………………………。」
すると!
「やぁー! 案外と早かったね……。」
「……あなたは!?」




