【85】圧倒的に
魔装したユキとフェルを加えての戦闘だが……天音を止める事は出来なかった。
私とアルの疲労もあるが、躊躇のない天音に対して私達はどうしても加減をしてしまうと……
いつになっても天音を抑える事が出来ない。
すると、フェルが……
「主人を殺す気で止める！！！」
そう言うと自らの魔力を高め！ 本気になった。
それに引っ張られる様にユキとアルも力を高める！！！
私もそれ以外の手はないと思い賛同して力を溜めた。
そして、向かってくる天音を私とアルが止めると……
その隙をついてフェルとユキの全力の攻撃が天音を襲う。
桁魂衝撃を共に吹き飛ぶ！ 天音とフェルとユキ……
フェルとユキが立ち上がり。
私達は、倒れた天音を見守ると……
ボロボロの天音は、ヨロヨロと立ち上がると
両手を前に突き出した。
そして、まばゆい光と共に放たれた爆炎が私達を巻き込むと付近の地形を変える程の爆発を巻き起こす。
私達は、激しく吹き飛ばされ……
立ち上がれない程のダメージを受けた。
「……みぃ……ん、なぁ……い、きてる……？」
かろうじて、弱々しい声が聞こえて安心するが……
遠くの方から操られた天音が私達にトドメを刺そうと猛スピードで向かってくるのが分かると……
「……い……一度……ダンジョン……ルームに……逃げるわよ！」
すると、フェルが……
「……クソッ…………分かった……今は、それが賢明な判断だ……」
「ユキも……アルも……大丈夫……！？」
「アルは、意識がないから1番ダメージの少ない私が連れて行くわ……」
ユキは、氷の武装のお陰で防御力が格段に上がる為にあの衝撃でも何とか動く事が出来る為アルの事は、任せる事にした。
「……ごめん……お願い……」
そして、私達は天音の追撃から逃れる為にダンジョンルームへと避難した。
ダンジョンルームに戻った私達は、天音が追ってくる事も警戒したが操られた天音は追ってくる事は、なかったので普通のポーションで治療した！ あと、倒れる様に眠った。
そして、次の日。
体力が少し回復すると、私達はどうするか相談した後に
今の天音を止めるすべがないと言う結論に至り。
力を貸して貰うのと報告の為に、お城へと向かった。
何故こうなってしまったのかと言う。
事と次第を王様に報告する為に……
急いでいる為にダンジョンのワープを利用した。
炎のダンジョンの入り口からお城に向かう途中……私達は、何度かモンスターと戦闘になった。
モンスターとは狡猾な生き物だ！！！
いつもは襲ってこないモンスターも私達が弱っているのが分かるのか……次々と現れ襲いかかってくる。
いつもなら楽勝な相手でも今の私達では、苦戦する為にお城に向かうのに時間がかかってしまった。
そして、やっとお城へと到着すると……
ボロボロの私達を見て兵士達が警戒をし私達を制止する。
「申し訳ないございませんが、如何なる理由があろうとも魔物を城内に入れる事は出来ません！！！」
私は、必死に説明をするが信じて貰えず困っていると……
騒ぎを聞きつけて現れた人物に助けられる事となった。
