【83】敵……
私達は、虚な目の天音と向かい合った……
「何しているの!? 天音!!!
アンタには精神攻撃は効かないはずでしょ!?」
そう紅姫が言葉を投げかけるが天音からは、何の反応もない……
すると、フェルが
「紅姫……もしかしたら、ガイアの使う。
【大盗賊】と言うスキルは、主人の使う【泥棒】より格上のスキルなのかもしれない」
「そうなの!? だから、操られているの?」
「分からんが……」
「しかし、操られている事は間違いないわ!
どうにか主人様の正気を取り戻しましょう」
と言うユキの言葉に、私とフェルは
「ゑぇ!」
「ああ!」
「うん。」
そう答えるとガイアは、ニンマリとした笑みを見せ!
「仲間と戦う気分は、どうだ!?
しかも、お前達の主人様だ! 敵うはずがないだろ。どうするつもりだ?
ケッケッケっけ……」
そんな薄気味悪い笑いを放つガイアに、私達は
「…….何言ってんの? 天音より私達の方が強いわよ!」
「ケッケッケっ! はぁ、?
テイムされた魔物が主人より強い訳ねーだろ!!! 何吹かしてんだ!」
「いやッ! 主人は、我々より弱いぞ。
普通に……」
「けッッ! そんな嘘に俺が騙されるわけねーだろ!!! ヤレ! 天音、そいつらを殺せー!」
その言葉で天音は、私達に殺気を放ち始め。
私達も天音に集中した!
そして、私達は天音と戦闘になった。
敵となり戦った天音は、凄かった!!!
Cランクの実力とは思えないほど厄介で強かった。
力もスピードも私より格下にもかかわらず!
それを補う技術と経験……躊躇のない攻撃からのフェイクやトラップ。
もし、私1人で戦っていたら負けていたのは私の方だろう……
しかし、こちらにはフェルにユキにアルが居る! このメンバーで、負けるはずがない。
そして、私達は天音を徐々に圧倒すると……
交差する攻撃の反動により天音は吹っ飛び! ガイアの足元へと倒れた。
すると、ガイアは……
「……はぁ、? どう言う事だ……
本当にコイツは配下である魔物がより弱いのかよ!!! 役立たずにも程があるぜ……」
そして、ガイアは天音を蹴り飛ばし!
後頭部を踏みつけた。




