【78】拷問
僕達は、粘糸で縛り上げ動けなくなった盗賊達を……
アルの羽を使いくすぐり続けると……
盗賊達は、笑い過ぎて我慢ができなくなりアジトの場所を吐いてくれた。
「……よしッ! 大成功!!!」
フェル達には、少し甘くないかと聞かれたが……結局アジトの場所を聞き出せたので問題なかった。
そして、盗賊達を街の兵士に預けると……
僕達は、ガイアの待つアジトへと向かった。
一応、見つからない様にアルにはダンジョンルームに戻ってもらい。
僕と紅姫は、ユキとフェルに乗って陸上から向かった。
僕は、飛ぶ必要がない為に翼をしまうと……
黒いアザを腕の先に集中させると、真っ黒な悪魔の腕を生やした。
この悪魔の手は、爪が硬く収縮もする為に
戦闘でも大活躍! とても便利で、一家に
一台欲しいくらいの代物となった。
そして、僕達はアジト付近に到着すると……
見つからない様に気をつけていたが、襲撃を受ける形となった。
「皆んな!!! 離れて……」
僕は、そう指示を出す! 離れたのには、訳があった。
襲撃は受けているが、相手が見えないのだ!
だから、僕達は固まるのではなく……
一度、離れる事を選択した。
そして、一人一人が構えて待つと……僕に攻撃が集中した!!!
僕は、ガードをしながら攻撃を耐えた。
「……いま、攻撃を喰らっているんだけど……何か見える???」
僕が、そう叫ぶが……
皆んな何も見えないと答えた。
でも、確かに僕は攻撃を喰らっているし……
遠距離魔法にしても何かの痕跡は残るはず!
ならは、残る選択肢は……
「何だろう……?」
そんな事を思っていると、僕は殴り飛ばされ! 顔を踏みつけられた!!!
……!? どう言う事だ???
確かに、僕は今! 誰かに踏みつけられている。 が、しかし……
誰も居ない……姿が見えない……
「フェル! ユキ! 匂いは? 何か匂いはしない???」
すると、風下に居たユキが僕の上に氷のブレスを吐いた!!!
すると、僕の頭を踏みつけて居た感覚が無くなり……
相手が、見えない人! 透明である事が分かった!!!
「相手は透明人間だ!!! 目じゃ無くて、匂いや音で判断するんだ!」
そう叫ぶと……
攻撃の手がおさまった。
(やはり……正解たったか!)
しかし、透明になれるスキルとは……
見えないとは、中々! 厄介である。
僕達は、とりあえず動き回り的を絞らせない様にした。
そして、このままでは埒が明かない……ので、得意の闇魔法の煙幕に魔力を多く込めると、それに触れた物を感知する事に成功した。
僕は、その情報を思念伝達により! 皆んなと共有すると透明人間を追い込んで、粘糸で縛り上げた!!!
そして、捕まった透明人間は観念したのかスキルである透明化を解除すると……僕が言うのも何だが、まだまだ子供の男の子だった。
捕まえた少年は【粘糸】で、身動きが取れない……
そこにフェルとユキが、近づくと! 匂いを嗅ぎ出した。
そして……
「……主人!」
「主人様! この者からは、何か不思議な匂いがします……」
「……不思議な匂い?」
「はい、何と申しますか……落ち着くような……そんな匂いです。」
「子供だからかな?」
「違うと思いますが……」
少年は、そんな僕達の会話に耳も貸さず……
下を向いたまで、僕に一言……
「殺せ……」
と、だけ伝えてくると……
後は、何も話してくれなくなったが僕は、めげずに彼に話しかけ続ける事にした。
「僕が言うのも何だけど……何で? 子供なのに君は、盗賊なんてやっているんだぃ!?」
「…………。」




