【77】飛行
それから……僕は、茨の盗賊団捜索をしながら黒いアザの翼と飛行の練習を行った。
初めは、上手く出来なかったが……
コツを掴むと、今ではアルと追いかけっこをして遊べるほど上達した!!!
アル乗って飛ぶのも楽しかったが……
自分で飛べると言うのは、また違う感覚があって楽しかった。
そして、一方では茨の盗賊団を追い続けている為。
片腕の冒険者として有名になって行った。
そんな、ある日……
僕は、茨の盗賊団の集団に囲まれていた。
(|ぁ……うん……やっぱりね《片腕の冒険者なんて目立つよねー。》……!)
「……テメーが! 俺達を襲撃して回ってる冒険者か!?」
「しらばっくれても逃してやらねーがな!
片腕の冒険者! お前で、間違い無いな!!!」
「……しらばっくれる??? 何で、そんな事するの? 探していたのは、僕の方だよ!」
「はぁ? お前、状況が分かってねーのか?
これだけの人数に囲まれて、どうするって言うんだ!!!」
「どーするも、こーするも、無いよ……
君達のアジトを潰して、頭であるガイアを捕まえる。
それが、僕の目的! だから出来ればアジトとガイアの居場所を教えて貰えると助かるんだけど、そんな簡単には教えてくれないよね……」
「テメー! ふざけてんのか!!! そんな事したら、俺達が殺されちまう!!!」
「……へぇ〜……ガイアって人は、仲間にもそんな事をするの?
なら、そんな人の言う事! 聞かないで逃げれば良いじゃ無いか……」
「それが出来たら、苦労してねーんだよ!」
「おい! もうやめておけ……言っても意味がない。
俺達の仕事は、コイツを捕まえてボスの元に連れて行く事だ! それ以外、考えるな!!!」
「……おう。分かった……!」
「案内してくれるなら、僕! 君達について行くけど……」
「ふんッ! そんな簡単に、頭元へ行けると思うなよ!!!
お前が、頭に合う時は……俺達がボコボコにした後に縛り上げてから頭の前に連れて行く!!!」
「……なら、僕が勝ってしまったら?」
「その時は、次の者がお前の命を狙いに来る!!!」
「……それじゃー……キリがないね。
いっそ、ボコボコにされて捕まってしまおうかな……」
僕がそんな事を口走ると……
「そんなのダメよ!!!」
「ダメだ!」
「絶対! ダメです!!!」
「あるじ〜ダメだよ〜……」
仲間が現れ! 猛反対を受けた。
「でも、1番早い方法かと思って……」
「はぁ〜……」
皆んなため息をつき……
「とりあえず! 情報を聞き出す為に、コイツらは殺すな!!! 生捕りにするぞ……」
「おおーーー!!!」
皆んなで、そう叫ぶと……物の数分で盗賊達を一掃した。
そして、粘糸で縛り上げるとアジトの場所を聞き出す為に……
皆んなで、拷問をする事にした。




