第8話:この短期間に気絶のしすぎじゃない?
どうもすみません・・・。また1日ほど遅れてしまいません。特に理由がないので誠心誠意ほんと土下座をしてでも謝ります。
では、今回もお楽しみいただけることを願っております。
というわけで、依頼主のいる村までやってきました!僕らの姿をみて少し表情を難しくしたけどすぐに戻して今回の依頼の内容を説明する。
今回の依頼は、村の近くにある森に生息しているウルフの討伐だ。これまでも何回か襲撃を受けたことがあるそうだが、最近は頻繁に起こるようになったので依頼をしたそうだ。
話を聞き終わった後、すぐに僕らはその森に向かうことにした。森には強力な魔物もいるそうだが、森の奥まで踏みいらない限り大丈夫らしい。
ウルフを探しながら歩いているとき、
「ねぇ、なんであんた文字が書けないの?」
とミリスが聞いてきた。ここまで聞いてこなかったから、このままスルーしていいのかと思ってたのに。
「いまなんか無責任なこと思ってなかった?」
ギクッ、今度は本当に喋ってなかったのにバレた?なんで?
「あんた思ってることが顔に出すぎ。誰でもわかるわよ」
そうなのか・・・。そんなに感情を表に出す方じゃないと思ってたのに・・・。
「もうっ!うじうじせずに早く言いなさいっ!」
そう言ってミリスに背中を殴られる。痛い・・・。
「わかったから、殴るな!・・・え~っとだな、最初から話すと長くなるんだが・・・」
「いいわ、その位聞いてあげるわ。さっさと喋りなさい」
「わかった。まずはだな・・・」
それから俺がこっちに来てからのことを話す。それを聞いて、さすがのミリスも・・・
「へぇ~、そうなんだ。そんな世界があったなんてね」
まったく動じていませんでした。すこしは驚いてもよさそうなのに・・・。
「ま、ということはこっちの世界のことはほとんどわかってないってことね」
「そうだね。一般常識とかそういうのは皆無に等しいよ」
特に戦闘とか魔物のこととか。
「しょうがないわね、これからの旅に必要になりそうなことは追々教えてあげるわ」
「本当か!?ありがとな、ミリス」
「べ、別にお礼を言われるようなことでも『ドゴーン!!』な、何の音!?」
ミリスの言葉の途中に聞こえた音。どう考えても平和的な音ではない。その音が聞こえた方へ僕は全速力で走る。後方でミリスの声が聞こえたけど、とりあえず無視。後で謝ることにする。
音の発信源にたどり着くとそこには・・・
『ギャァァァァァァァ』
さながらモン〇ンにでてくるリオレウ〇と酷似したドラゴンとフードをすっぽり被って身長よりも大きい杖から氷の魔法を出して応戦している人がいた。
しかし、魔法を使っていてもドラゴンの方はまったくひるんでいない。状況は圧倒的にあの人の方が不利だ。
状況を確認していると、ドラゴンが何か口から出そうとしているのが見える。人の方はそのことが分かっているようだが、今までの戦いで体力を消耗しきったらしい。ヤバい!!
そう思った次の瞬間、僕は音速を超えんとするスピードでその人の方へ向かう・・・一応言っとくけど音速は超えてないよ?
そして、その人を抱え横っとびする。その距離15、6メートルほど。ほんと人じゃありえないね。
そして飛んだ瞬間、さっきまでいたところに火球が飛ぶ。それはそのまま後ろにあった木を巻き込んで爆発する。見れば、着弾点には大きなクレーターができている。あんなの食らったらひとたまりもない・・・。
そう思ってすぐに抱えた人を木の陰に寝かせに行く。動きがないということはおそらく魔力切れに体力切れが重なって気絶でもしたんだろう。
そして、ドラゴンの前に出る。ドラゴンは今まで相手していたものと変わったことに少しびっくりしていたけどすぐに臨戦態勢を取る。しかし、どこか狂気じみた感じがしてならない。どうにかしてあいつを説得できないかな・・・?
『というか、クド。ドラゴンてこんな森にもいるの?』
ぶっちゃけ、こんなのがいるとは思いませんでしたよ?
『いや、普通は火山などの人が向かうところが困難な場所にいるはずじゃが・・・。何か理由があるのかもしれんな』
『どうにかしてわからない?』
『少し待っておれ・・・。よし、トオル。今から5分ほど逃げ続けろ』
『ええっ!?無理無理!相手はドラゴンだよ!?』
『大丈夫じゃ。お主ならどうにでもできる。力も無理せず使えばな』
『はぁ、わかったよ』
そう言って会話を切る。ドラゴンの方は僕の動きについてくるためだろう。ずっと観察している。まぁ、あの速さで動く人間がいれば当たり前だろうけど。
クドはぶつぶつ何か唱えている。たぶんなんかの詠唱だろう。なら僕も・・・
小刀を構え、詠唱開始!!
「昨夜覚し真人に何くれとも触ればい、かを柵んば、かち落えん!!」
トオルは目を閉じていたため気づいていないが、手の中にある小刀が緑色の光に包まれる。
「艮の鎧!!」
詠唱が終わった瞬間、風が巻き起こる。なんでこんな風が起きてるんだ!?
トオルは気づいた。自分の小刀からその風が起きていることに。
そして、その光と風が収まるとそこには・・・少女がいた。
「はぁ!?」
トオルはそんな声を上げながらも少女を見る。トオルよりも少し背が低く、腰まで届く青い髪、エメラルドの目がたれ気味にあり、服装は真っ黒で膝上くらいまでのワンピースをきている。
そして、何より特徴的なのが前髪で隠れてはいるが、額にある孔雀石だろう。
トオルは観察し終えて思う。なぜここに、この子が!?
しかし、少女は気にすることなく周りを欠伸をしながら見渡す。
そして、トオルの方に向いていう。
「ここはどこ・・・?そしてあなたは・・・・?」
そのマイペースな態度にトオルは今の状況も忘れ笑いそうになるが、なんとか耐える。
「ええと、あんまり説明いている暇が今はない。僕としては君を守りたい。そして悪用する気もない。でも、君を庇いながら守れる自信はない。だから力を貸してほしい」
伝えられるだけの誠意をもって言う。でも、この子の性格だと・・・
「・・・わかった・・・でも、嘘をついたら・・・その時は本当に許さないから」
あれ?結構すんなりいったな。まぁ、いいや。
「きちんと約束は守る。僕はトオル・・・君は?」
笑いかけながら聞く。名前は知ってるんだけど、やっぱり礼儀だし。
「・・・レ・・・レヴェリー・・・=メザーランス・・・。でも、レンでいい。長い名前・・・嫌いなの」
顔をそむけながら言う。その様子に僕は笑みをこぼす。
するとレンは僕の顔に手をつけて引っ掻く。そして指に血をつけて詠唱をしだす。
「あえかなる夜へ、伽つむぎ。まなふたに栄ゆる、おもしめし」
その姿は詩をうたうようで・・・
「そまどろ包み、いし明かし」
どこか、幻想のように消えてしまいそうな儚さがある。
「我といましと息の緒に、相生う性の契り籠ん」
空中に何かの文様を描き、地面には舞いながら魔法陣を描く。
「甘ない相具す、うきかわさん」
その瞬間、トオルとレンの額に描いていた文様が浮かぶ。同時に2人の周りに風と光が巻き起こる。
光と風が収まるとそこにはトオルと右腕がひとつになった大剣があった。
大剣は風を纏い、緑色で、長さはレンの身長と同じくらいあり外側は肩辺りまでカバーできるような姿で、何より、重さが羽よりも軽かった。
トオルはすぐさまドラゴンに向く。
「よし、いくぞ!」
駆けだす。
『トオル待って!!あなただけで先走ると・・・」
レンは何か言おうとしたが、それはドラゴンの咆哮によってかき消される。
「はぁぁぁ!」
トオルは大剣を振る。が・・・、
『目標が定まらないよ・・・」
「えぇぇ!?」
レンの言うとおりドラゴンには傷一つつかず、地面にだけ裂傷ができていた。
傷一つついてなかったことにびっくりしてトオルは隙を作ってしまう。
ドラゴンはそれを見逃さず、真後ろにいるトオルに横なぎに尻尾を振る。
とっさのことだったので大剣で防ぐが、5、6メートルほどノーバウンドで吹っ飛び、木に叩きつけられる。
『トオル!!』
レンが叫ぶがうめくだけで反応をしない。
その間にドラゴンは体をトオルの方に向けて駆けだそうとするが、
「くらえーーー!!」
叫び声とともに閃光が走る。不意のことだったのでドラゴンは回避できず直撃を食らう。
ドラゴンが倒れているのを確認して閃光を放った人物であるミリスはトオルに駆けよる。
「トオル!!」
その言葉でトオルは意識を戻す。が、視界は赤く意識が朦朧としている。どうやら頭を強打したらしい。
「大丈夫なの!?」
ミリスは傍にしゃがみ込む。
「あぁ・・・大・・丈夫だ・・・」
しかし、言葉とは裏腹に足元は頼りなく、木にもたれかかる。
「ばかっ!全然大丈夫じゃないじゃない!」
まぁ、そりゃこんだけ怪我しておけばね・・・。どうやら、右腕と左足、肋骨を何本かやったかも・・・。
『トオル!準備は完了じゃ!」
クドからの声が頭に響き、そして、知らない詠唱が流れ込んでくる。
「≪異形なるもの、我が声に応じよ≫」
その瞬間、僕とドラゴン以外は止まる。何故か痛みも止まっていた。
「ねぇ、僕の言葉がわかる?」
ドラゴンに声をかけてみる。
『あぁ、だがここはどこだ?何故お主は我と話すことができる?』
おぉ!通じたけど・・・
「ここでなにしてたか覚えてないの?」
『うむ、覚えていることは・・・洞窟の中で休んでいるときに黒い霧に襲われ・・・これ以上は覚えておらぬ』
どうやらその黒い霧が黒幕みたいだね。
「そう・・・なら争う理由もないんだね?」
『あぁ、迷惑をかけたようですまぬ』
「いやいや、誤解だったんなら大丈夫だよ。というより、今のうちに遠くに逃げておいた方がいいよ?」
『何故だ?』
「雷がたくさん飛んでくると思う。それにここもそろそろ効力が切れると思う」
僕の魔力もあんまり持ちそうにないし。たぶんミリスならやりかねない・・・。
『そうか・・・。ならば、これを持っておいてくれ』
そう言ってドラゴンはどこからともなく赤い玉を出してくる。
「これは?」
『これは我らの種族に伝わる竜の宝玉と呼ばれるものだ。これをもっておけばどこにいても我と意思の疎通ができる』
さしずめ携帯電話と言うわけか。
「わかった。これはありがたくもらっておくよ・・・え~っと、名前は?」
『む、我としたことが・・・我の名はドラグニスだ』
「そう、ありがとう。ドラグニス。僕はトオルだよ」
『そうか、ではトオル。また会おう』
「うん、またね」
そう言葉を交わした後ドラグニスはどこかへ飛んで行った。
「さて・・・どうしたものかね・・・」
今の自分の姿はさすがにまずい。この空間から出たら速攻で倒れる自信がある。
う~ん、と頭を抱えて考えていると、
『トオル、どうするの?』
と自分の頭に声が響く。
「うわっ・・・ってレン?」
あれ、なんでレンはここで動けるんだろう。ここは僕以外は動けないはずなのに。
『たぶん、わたしと同契したままだからだと思う』
そういえば同契は一つになることだったね。いや~、忘れてた。
『それで、トオルはどうするの?』
レンが話を元に戻す。
「ん~、たぶんこれを解いたらぶっ倒れる。その自信はあるよ?」
『そんな自信はいらない・・・」
ごもっともです・・・。
「ま、たぶん、傷を治しても精神力が切れて倒れるのがオチだけど・・・」
レンも喚びだしたのか作りだしたのか知らないけど、どっちにしろ限界だろう。
『なら、傷だけでも治しておいて。お願いだから・・・」
そう言いながらレンは俯く。そこまで心配させるとは・・・そんなに僕のケガは酷いのか?
「わかった・・・ヒール!」
特に詠唱せずに回復魔法を発動。やっぱり楽だけど・・・
「ふぅ・・・。なら、レン。ここを解いたら僕と同契解除したら、すぐあのフードの人回収をよろしく」
『で、でも・・・』
「大丈夫だって。たぶん一晩も眠れば復活するから・・・ね?」
『・・・わかった。トオルがそう言うならそれに従うわ』
渋々だけどなんとかOKみたいだ。
「ありがと、お詫びに今度なんか言うこと1つだけ聞いてあげよう」
なんか、報酬をあげとかないと対等じゃないし。
『そう、ならその時にはよろしくね』
なんとか機嫌も戻ったらしい。よかった・・・。
「なら、解くよ?・・・」
そう言って目を閉じこの空間を解除する。
「トオル!大人しくしなさ・・・って大丈夫!?」
ミリスがそう叫ぶが僕にはほとんど聞こえなかった。
レン・・・後はよろしく・・・。
さて、新キャラを出してみました。しかも片方はとある漫画からの登場・・・。
わかる人いるのか・・・?
では、今回はこのくらいにして・・・
次回をお楽しみに~。