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ヴァンパイア♡ラブ   作者: かのちゃん
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第一話 ヴァンパイア界からきたプリンス

私、春間真莉亜。中学一年生で十二歳。

まだ千葉県から引っ越したばかりで、友達もできていないんだ。私、人見知りなんだから。

「あら。人見知りの真莉亜様、そこで何をしていらっしゃるの?」

と、そこでお嬢様語を言っているのは・・・・・・。

「つ・・・・・・月野比奈多さん!」

比奈多さんは、化粧品会社の社長の娘。お肌はまるで、白雪姫見たいな真っ白なお肌をしている。

「いい加減、苗字で名前を呼ぶのはやめてもらいます?」

「そうよ、そうよ。」

と、いつも比奈多さんのそばにいるのは・・・・・・。

きょ・・・・・・京本なぎささんと水城雪さん!

なぎささんは、京本ホテルの社長の長女で、雪さんは、お菓子会社の社長の一人娘。

「もしまた人見知りビームが出たら、ただじゃおきませんわよ。オーホッホッホッホ!」

「待ってください!比奈多様!」

と、言って去っちゃった。

あの三人、いつも私の人見知りをバカにするんだ。

一人の帰り道、私はバックから一枚の写真を取り出した。

私の幼馴染の佐菜川理子という女の子と一緒にうつっている写真。理子、今どうしているのかな~?

人見知りの私をいつも助けてくれた理子。

でも今、助けてくれる人はいない。

今の私は比奈多さん達にバカにされているだけ。

誰か、私を助けてくれる人をさがして・・・・・・。

「おやお嬢ちゃん、一人で泣いているのかい?」

え?今、声がした?がらがら声だったけど。

「ここだよ。お嬢ちゃん。」

うわぁ!なんだ、おばあさんか。

黒いロープを着ているおばあさんが、私の後ろに立っている。

「なにか悲しいことでもあったかい?」

や・・・・・・優しい。

私は春間真莉亜と言います。私は人見知りで、千葉県にいた時には、理子という幼馴染の女の子に助けてもらっていました。転校してから、比奈多さんとなぎささんと雪さんという三人組の女の子から、人見知りのことをバカにされるんです・・・・・・。友達もいません。どうしたらいいんですか?

私が言い終わると、おばあさんは私の手をすっと両手ににぎった。

「それならヴァンパイアの棺を見つけ、出せばいい。」

え?ヴァンパイアって、女の人の血を吸うモンスターのことですか!?

「そうだよ。棺のふたを開けて、そのヴァンパイアの死体の唇にキスして、生き返らせるんだよ。そうしたらそのヴァンパイアは生き返る。」

へぇー。白雪姫見たーい。でも、その棺、どうやって取り出せるんですか?

「この鏡を使って、取り出せばいい。」

おばあさんが手に取り出したのは、回りが銀色でかっこいい鏡だった。

「この鏡を使う前に呪文をとなえるんだよ。」

呪文!?すっごーい。

「呪文は鏡に向かって、「天へ行ったヴァンパイアよ。今、棺の姿で私の元にくるがいい。」って言って、鏡が水色から赤色に変わるんだよ。それで、棺をとりだす。」

なるほど!ありがとう、おばあさん!

私はおばあさんが手に持った鏡をぱっと取って、お礼を言って、走って帰った。

「さてさて、どういうことになるのかね。」

私は帰って、部屋に入って、鏡を早速用意した。

えっと、まず呪文を唱えるんだっけ?

私は鏡を両手に持って、呪文を唱えた。

「天へ行ったヴァンパイアよ。今、棺の姿で私の元にくるがいい!」

すると、まぶしい光がピカッと光った。

鏡の正面の色が、水色から赤色に変わった。

今だ!私は鏡の中に手を出した。

なんか・・・・・・重い。

バタン!

やっと取り出せた~。

真っ黒な棺。どんなヴァンパイアが入っているんだろ。

きっと、理子見たいなかわいいかわいい女の子だろうな。

私は、棺のふたを開けようとした。

ひゃー。ドキドキする~。

緊張するな!真莉亜!

私はいよいよ、棺のふたを開けた。

どんな子かな?ん?

えっえー!?男の子~!?

とんがった耳にストレートの黒い髪に、服も全部黒い、男の子。なんかかっこいい~。

でも、ちょっと待って。

こんなかっこいい男の子にキスできないよ~!

私、男の子にキスするのははじめてだもん。

私の顔が、突然真っ赤になった。

「キスしたくないなら、戻して私が燃やして元のところに戻すよ。」

その、がらがら声は・・・・・・。

おばあさん!

「勇気を出して。私はあんたのこと、気に入ったよ。」

と、おばあさんはにんまり。

ひゃ・・・・・・100%、優しーい・・・・・・。

ありがとう!おばあさん!

ってあれ?いなくなってるし。

よーし!勇気を出して!真莉亜!

私は、男の子の唇にキスをした。

すると・・・・・・。

ピカッ!

いきなり、男の子の目が光った。

光った後、いきなり風が吹き始めた。

え?男の子が立っている?

せ・・・・・・成功した!?

私がおそるおそる後ろを振り向くと・・・・・・。

お・・・・・・男の子が、歩いている!?

しかも私のところに!

すると、男の子が、私の前に立った。

何!?何!?

「お前の名前はなんだ。」

「私は春間真莉亜です。」

「へぇー。」

男の子は、私の体をジロジロ見つめている。

何!?何!?

「真莉亜、ちょっといいか?」

な・・・・・・名前で呼んだ!?

何ですか!?

すると、男の子がとんがった歯を出した。

ま・・・・・・まさか!

「お前の血、おいしそうだな。」

うそ!?吸うの!?

「あたり前だろ。」

えぇー!?うそ!私、ヴァンパイアになりたくないよ~。

誰か助けて~!

「王子!」

え?王子?

「え?」

パコーン!

おもちゃのトンカチで、誰かが男の子の頭をたたいた。

男の子は大きなたんこぶで、意識ゼロ。

「あ・・・・・・ありがとうございます!」

「いえ、どういたしまして。」

立っていたのは、男の子と同じとんがった耳で、服は黒い服で、黒い蝶ネクタイをしたおじいさん。

あの・・・・・・。ひょっとして、あなたもヴァンパイアなんですか?

「あっ、はい。私はヴァンパイア界の大王、ヒアン様の息子で、ヴァンパイア界の王子、ジュンブライト様の執事、ルクトと申します。」

え!?あの男の子が、ヴァンパイア界の王子、ジュンブライトですか!?

「えぇ。そうです。王子を生き返らせて、誠にありがとうございます。」

でも、なんでジュンブライトは死んだのですか?

「俺が話す。」

ジュンブライトが怒った目で話した。

一年前、俺は親父と親父の友達で、クリスマスパーティーをやっていた。俺達の国は、おとぎの国とつながっている。

え!?んじゃあ、白雪姫とかいる国!?

そうだ。俺は見知らぬ女が運んできたスッポンの生き血ジュースを、毒と思わないで飲んで死んだ。

これって本当?

「あたり前だろ!!毒を入れたやつ、ゆるせねぇ!!」

ジュンブライトは怒った顔で、壁をドンっとたたいた。

「私、人見知りという、性格なんだ。」

「人見知りってなんだ?じいや。」

ジュンブライトがルクトさんの方を振り向いた。

「人見知りとは、恥ずかしがり屋の人のことです。」

「なるほど。」

ジュンブライトはそう言ってうなづく。

「で、千葉県にいた時は、幼馴染の理子っていう女の子が、私の人見知りを助けたんだ。でも、東京に引っ越した時には、人見知りだから、友達もできない。比奈多さん達からバカにされるんだ。いつも。ところがある日、おばあさんからこの鏡をもらったんだ。」

私はジュンブライトに鏡を見せた。

すると、ジュンブライトが鏡を投げつけた。

な・・・・・・何するの!?

「この鏡、白雪姫に出てくる、お妃の鏡だ!」

え!?

「本当です!お妃は一年前のパーティーの時にジュースに毒を入れたかも知れません!」

あのおばあさんに、私は騙されたの!?

「あぁ。そうだ。」

うそ。優しかったあのおばあさんが、白雪姫に出てくるお妃だったなんて・・・・・・。

すると、ジュンブライトが、私の方へ突然、だきついた。

ルクトさんはまるで、声が出さないように驚いた。

「絶対、俺が真莉亜を守る。」

えっえー!?

「ふっふっふ。あの死んだはずの王子を復活させるとはね・・・・・・真莉亜。」


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