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幽霊ちゃんと僕の部屋  作者: 時雨(Lain)
3/3

第3話[幽霊ちゃんの昔話]

「ん?…んんっ…あれ?…僕寝ちゃってたのか…」


まいったなぁ…あんなに泣くつもりはなかったのになぁ…

「でも…」


ひかりちゃんの言葉がとても嬉しかったのも事実だ、

今まで誰からも優しくされたことがなかったから

とても嬉しかったから、


「…とりあえず起きて朝ごはん作らなきゃ…ん?」

動けない…

僕は自分の腕を見る

「すぅ…すぅ…」

ひかりちゃんがぐっすりと寝ていた

「…そっか…昨日は一緒に寝たんだっけ…」


僕はひかりちゃんの頭を撫でる

「えへへ…お兄ちゃん…」

「どんな夢を見てるんだろう…」


僕は苦笑いをしながらもう少しだけ横になろうと横になった

「まぁ今日は僕も休みだからゆっくりしようかな…あっそうだ」

ひかりちゃんの耳元に近づく

「昨日は…僕のことを慰めてくれて…ありがとう…起きたら…一緒に遊ぼうね…」


僕はその言葉を告げたあと目を閉じた


「おかーさんっ」

(ん?…これは…夢?あれは…ひかりちゃん?…それと…)

夕暮れのどこかわからない病室、少女と女性は仲睦まじく話していた

「あらあら…どうしたの?ひかり」

(まだ20代前半…かな?…もしかしてひかりちゃんのお母さん?…)

「みてみてっ今日幼稚園で書いたの!」

「あら、上手ね~、」


ひかりちゃんのお母さんだと思う人がひかりちゃんの頭を撫でる

「えへへっ、おかーさんっひかりね!大きくなったらおかーさんみたいな絵を書く人になりたい!」

そうひかりちゃんが言うと女性は一粒の涙を流すとそれを拭きながら


「…もう、この子ったらっ…ならもっと絵を練習しなきゃねっ」

「うんっ!えへへっひかりがんばる!」

「えぇ…っ…!?こほっ!けほっ!」

「っ!?おかーさん!」

(えっ…嘘だろ…!もしかしてひかりちゃんのお母さんも…?)

「だっ大丈夫よ…ごほっ!ごほっ!」

「まってて!ひかりがおいしゃさんよんでくる!」


ひかりちゃんが病室から出たのを僕は急いで追いかけた

「だれか!おいしゃさん!たすけて!おかーさんが!」


その言葉が廊下に響き渡る、

でもその言葉を言っても誰も来なかった、

それどころか誰ひとりとして、ひかりちゃんの言葉を聞いて

医者を呼ぼうとしなかった…


(なんだよ…これ…!おいお前ら!なんで呼んでやらないんだよ!)

(この子の母親が何したってんだよ!)

「だれか!だれかぁ!」

「…どうしたの?…」

一人の男の子がひかりちゃんに声をかけていた

(あれは…僕?…)

「おかーさんが!おかーさんが!」

「落ち着いて…まずナースコール押した?…」

「なーすこーる?…」

「…とりあえずびょうしつに行こうか」

(そうだ…思い出した…僕はひかりちゃんに一度会ってたんだ…)

(その後一命は取り留めたけど…でもどうして今ひかりちゃんは死んでいるんだ?…)

(僕の知らないところで一体何があったんだ?…)


そんなことを考えているとひかりちゃんのお母さんが目を覚ます。

「おかーさん!」


ひかりちゃんが抱きつく

「ひかり…?」

「よかった…よかったよぉ…」

「ごめんね…ごめんね…」

「…君のお母さんは無事で良かったね…」

「あっ、うん!おかーさんを助けてくれてありがとう!」

「…僕は何もしてないよ…それじゃ…もう行くから…」

「あっまって!最後に名前聞きたい!」

「…遥だよ…」

「はるか?…うん!おぼえた!」

「うん…それじゃ…」

「うん!またね!」




(思い出してきた…僕はこの時…)

(母が病院で死んだショックで何も考えられなくなっていたんだ…)


「思い出してくれた?…遥お兄ちゃん…」

「っ!?」


振り向くと今一緒に寝てた姿のひかりちゃんが立っていた

「ひかりちゃん…?」

「ずっと…ずっと…遥お兄ちゃんに会いたかった…」

「…」

「あの時のお礼がちゃんと出来なかったから…なにかお礼がしたかったの…」

「…」

「でもね…私…ひかり…死んじゃった…」

「…」

「お兄ちゃんのこと慰めてあげる前に…死んじゃった…」


ひかりちゃんは苦笑いで僕に笑顔を見せる

「…どうして死んじゃったの?…」

「おかーさんね…あのあと一命とりとめたのは見てたからわかるよね?…」

「うん…」

「…あれは…えっと…その一週間あと…くらい?…」

「その時お母さん…死んじゃって…」

「…」

「何もできないひかりは…一人で…ずっと…お腹もすいて…誰も助けてくれなくて…ある日ひかりのお父さんだよっていうひとが現れて」

「…」

「その後は…その人の奴隷だった…服を脱がされて…ご飯もペット用の皿に入れられた…学校にも行かせてくれなくて…とっても辛かった…」

「…っ!?」

「寂しかった…怖かった…痛かった…ひかりも…一人が怖かった…殴られたりするのがとても嫌だった…だから遥お兄ちゃんのこと見つけたとき嬉しかった…すごく嬉しかった…」

「…だからそばにいるって…」

うん…だって一人ぼっちってさみしいでしょ?…私も一人はもう嫌だから…痛いのも…ひかりを癒して欲しかった…」

「…」

「…ひかりのこと嫌いになった?」

「ううん…そんなことないよ…僕はあの言葉を言われたとき嬉しかったから…だから今度は…」

「…?」

「僕が君を守る!大切にする!ずっとそばにいるよ!」

「ほんと?…」

「もちろん!本当だよ!」

「ありがとう…遥お兄ちゃん…でもね…」

「うん?…」

「もう…時間みたい…」

「えっ?」

「ひかりね…もう行かないとダメなの…」

「行くって…どこに?…」

「…大丈夫だよ…お兄ちゃんのこと…ずっと見てるから…」

「まさか…」

「ごめんね?…もうお話できなくなっちゃうけど…この数ヶ月間…とても幸せだったよ!」

「嘘でしょ…ひかりちゃん…」

「お兄ちゃん…最後にいい?…」

「最後なんて言うなよ!これから一緒にいるんだろ!」

「…」

「お願いだから…そんなこと言わないでくれよ…」

「お兄ちゃん…」

「…」

「ひかりね…遥お兄ちゃんのこと…本当のお兄ちゃんが出来たって思ってとっても嬉しかった!だから最後に…ちゃんと名前で呼んで?」

「嫌だ…」

「お願い、私を…開放してっ?」

ひかりちゃんは悲しげに笑顔で僕にそういった

「…っ!」

僕はそんなひかりちゃんを抱きしめる

「…」

ひかりちゃんは黙って僕を抱きしめ返す

「ひかりちゃん…ひかり!僕は君のことを忘れない!」

「うん」

「絶対にまたひかりと会ってそのときは一緒に幸せに過ごそう!」

「うん…」

「ひかりはたった一人の僕の妹だ!」

「うん…ありがとう…」

「…」

「私に癒しを…幸せな時間をくれて…ありがとう」


ひかりはその言葉のあと消えていく

「あっ…」


その後僕は目を覚ます隣をみてもひかりの姿はなかった


「ひかり…嫌だよ…」


僕はその一日泣き止むことがなかった





END?…



おはようございます!今回のゆうぼくいかがでしたか?

現地点では何もいうことがないですね…

どうなるかは少し迷っている感じなので

決まったら書こうかと思っています!

というわけで今回のところはここまでにします!

またお会いしましょう!

ばいばーい!

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