第93話・美魔女幸恵が本領発揮!
バスの中を覗き込んだ幸恵。
20人程の乗客たちは慌てて窓を閉め始めた。
「そんな事しても無駄だってばァ~。」
そういうと彼女は右手の人差し指をバスの窓に突き刺し始めた。
❝パキーン!パキーン!パキーン!❞
白くテカッた美しいロング手袋をはめた幸恵の指が窓ガラスを粉々に粉砕しながら次々と窓に突き刺さっていく。
その度に割れた窓の反対側に逃げ惑う乗客たち。
「逃げるなんて可愛いいよねェ~!」
「でもわたしの手の上って事、忘れないでよねェ~!」
乗客たちに向かって、冷たく微笑みかけながら優しい口調で語りかける彼女。
そしてゆっくりと呼吸を整えながら“フゥ~!”とバスの中に向かって息を吐きかける。
彼女の生温かい息が割れた窓から侵入し、車内中を一瞬にして包み込んだ。
“ツ~ン”とした刺激的な唾の臭いに混じって、腐った魚のような生臭い口臭に襲われる乗客たち。
顔を背ける者、下を向く者、そして男性客の一部はハンカチを取り出して口と鼻を覆っていた。
「アラッ?わたしの息ってそんなに臭かったんだ。」とちょっとガッカリした表情になった彼女。
早速ハンカチ男達に目をつけると、人差し指を何度も突っ込んではバスの後部に追いやった。
「あなた達って、わたしを少し怒らせちゃったかも・・。」
そういうと追い詰められた3人の紳士達を指先で何度もつつき始めた。
「ホラホラァ~、もっと可愛がってあげるからねェ~。」
そういうと1人の男に狙いを定めて、彼の腹部をグイッと指先で押さえ付けた。
「えいっ!」と可愛らしく小さくつぶやいた彼女。
そのまま指先に僅かな力を込めた。
すると彼女の指先が男の腹部にグサッとめり込み、一瞬にして上半身がダラリと垂れ下がった。
彼の口からはおびただしい量の血が流れ落ちてきた。
「わたしを怒らせた罰よ。さあ次はどっちにしようかなァ?」
「次はアナタよ!痛くしないってばァ~、ホラァ!」
そういうと今度は右隣にいた男の胸の辺りに指先を押し当てる彼女。
手袋の本皮の匂いがプ~ンと鼻を突く。
白いレザーに包まれた幸恵の指先がグイグイと彼の胸を締め付けていく。
指先への微妙な力加減を心得ている彼女。
すぐには絶命させないようにジワジワといたぶり続ける。
「指先にわたしの愛が伝わってるんだけど、感じてくれてるのかしら?」
男の胸部を圧迫し続ける彼女の指先、すでに彼のあばら骨は破壊され口から血が噴き出し始めていた。
「アレェ~、ちょっと痛かったかなァ?ごめんなさ~い!」
悪戯っぽくペロリと舌を出した彼女。
そんな可愛らしい仕草とは裏腹に、いきなり彼女の指先がバスの天井に向かってスルスルッと上昇し始めた。
男の体はバスの壁に押し付けられたままズルズルッと持ち上げられた。
そして幸恵の指先の爪の部分とバスの天井に彼の頭部が挟まれた格好になった。
すると再び「えいっ!」と小さく叫ぶ彼女。
今度は挟まれた男の頭がまるでスイカが破裂するように“プシュッ!”っと音を立てて真っ赤な血肉と共に砕け散った。
血だらけになった指先を口元にやるとペロリと舐めまわして微笑む彼女。
「これぞ正に快感の味って感じよねェ~!」とわたしに向かってにっこりする。
「あの子達にはちょっと刺激的過ぎるから、今日はわたし達大人のオンナ同士で楽しまなきゃねェ。」と屈託のない彼女だった。
「残る罪びとはアナタだけよ。」とちょっとキツイ口調になった彼女。
いきなり指先を男の腹部に押し付けると
「死ねっ!」と叫びながら指先に力を込めた。
❝ブシュッ!❞という鈍い音と共に幸恵の指先が男の体を真っ二つに切断するとそのままバスの壁を突き破った。
「ウウゥ~、快感かも~!」と言って悶える彼女。
バスの車内後部は殺された3人の男達の鮮血で真っ赤に染まっている。
残りの乗客たちはどんな目に遭わされるのかと思うと、恐怖のどん底に叩き落されてビクビクと身動きもできない状態だった。
「アラアラ、可哀想に震えてるじゃない。」
「わたしったら、そんなに残酷でヒドイ女じゃありませ~ん!」
そういうとバスを足元に丁寧に置いた。
「さァ、逃げていいわよ!」と足元に向かってささやく彼女。
だがバスのドアが故障したのか開かない。
❝グシュッ!❞
いきなり尖ったピンヒールをバスの天井に突き刺した彼女。
ヒールの先っぽは天井を貫くと初老の男性客を串刺しにしながらバスの床をも踏み抜いた。
「早く逃げないとこうなりま~す!」
「ホラッ、えいっ!えいっ!」
❝グシュッ!グチュッ!❞
ヒールを引き抜いては何度も突き刺して遊ぶ彼女。
その度にバスの車内を30cm位の太さの黒光りしたロングブーツのヒールが突き抜けていく。
ピンヒが突き抜ける度に逃げ惑う乗客達の足や上半身や頭部を踏み砕いていく。
十数回ピンヒ責めを続けた彼女、穴だらけになったバスの天井越しに中を覗き込む。
潰された遺体や半身不随の乗客が10人位、でもまだ7人が無傷で逃げ回っていた。
「まだこんなに生き残ってるじゃな~い!」
「悔しい!」と照れ笑いする彼女。
「どうするか見てらっしゃい!」そういうと再び純白のロング手袋をはめた手でバスを掴み上げる彼女だった。




