第87話・ワタシ里緒の小人イビリが止まらな~い!
白いロング手袋をはめた里緒の左手の平の上で怯えた表情の10人の兵士達。
仲間の兵士が次々と里緒に酷い殺され方をするから精神的に追い詰められていた。
そんな事はお構いなしに次の犠牲者を物色する彼女。
「さっきのヤツ、全然綺麗にならなかったじゃんワタシのブーツ!」
「今度は一番汚れた所を綺麗にしてもらうからな、わかったかよっ!」
と厳しい口調の彼女。
手前にいた2人の若い兵士をつまみ上げた。
「オマエらでいいやっ!」
「今度はちゃんと綺麗にしろよなっ!ワタシのブーツ。」
そういうと一旦しゃがみ込んだ彼女、右足のブーツの最も汚れているつま先に向かって“ぷっ!”と唾をたらした。
里緒の口から生温かいトロ~リと糸を引いた唾の塊がブーツのつま先にポタリと落ちる。
するとその唾塊につまんでいた2人の兵士を押し付けると激しくこすり始めた。
「ホラホラァ~、綺麗にしろよォ~!」
1年以上に渡ってあらゆるものに激しい蹴りを加えてきた彼女の特攻ブーツ。
つま先は表皮が剥がれてすり傷やこすれ傷でザラザラになっており更にどす黒い汚れがこびり付いていた。
その汚れが里緒の唾によって溶け出し、真っ黒な粘液となって彼らの顔や体に激しくなすり付けられていく。
2人ともまだ生きてはいたがザラザラなブーツ面で顔中血だらけになり、さらに里緒のどす黒い唾液が彼らの体中を覆っていた。
指先に力を込めて2人の男を乱暴にこすり付ける彼女。
しかし元々のこすれた跡やこびり付いた汚れが大して落ちる訳でもなくその内にイライラし始めた。
「ざけんな、マジかよっ!全然綺麗になんねェじゃんよォ!」
そういうと立ち上がって男達をつまんだ手を鼻先に持っていってニオイを嗅いだ。
「ウワッ!やっぱツバくせェ~!マジで、鬼ヤバッ!!」
「ワタシのツバってなんでこんなにくせェ~んだよォ?」
つまみ上げられた男達は“プ~ン”と鼻を突く強烈な唾臭に包まれており、里緒もさすがに自分の唾の悪臭に閉口してしまったようだった。
「マジでムカつくっ!」
❝ぷちゅ~、ちゅぴちゅぴっ!❞
自分の唾のニオイにイライラしたのか、まだ息のあった2人を親指と人差し指で練り潰した彼女。
「汚れちゃったじゃんよォ!」
そういってグチャグチャになった2人の遺体を“ピーン!”と人差し指で弾き飛ばすと、彼らの血と泥と唾とが混じった指先の汚れを左手の兵士達になすり付け始めた。
たまらず1人の兵士が彼女の手の平から地面に向かってダイブした。
「何コイツッ!」
兵士の予想もしなかった行動にも冷静な里緒。
ヒラヒラと落ちていく兵士の体が地面に到達する寸前に右足で蹴り上げた。
ブーツのつま先が男の体を直撃した。
そして彼の体は木っ端微塵になって弾け散っていった。
「やったねっ!命中~!!」
「ホラッ!オマエらも飛べよォっ!」
と残った兵士達に死のダイブを強要する里緒。
もはやこれまでと精神に異常をきたした兵士達が次々とダイブを始めた。
正に異様な光景だったが、里緒はそんな兵士達を見て薄ら笑いを浮かべながらブーツ打ちするタイミングを計っている。
「死ねよっ、オラッ!」
❝ぷっちゅ~ん!ぷっちゅ~ん!ぷっち~ん!❞
スローモーションのように地面に落下していく兵士達の体を里緒の巨大な特攻ブーツが次々と狙い打ちしていく。
彼女が蹴り上げるたびに兵士達の体がバラバラになって飛び散っていく。
里緒のブーツのつま先から甲にかけての部分には、彼らの鮮血の跡が何箇所にも渡って付着していた。
「また汚れちゃったじゃんよおォ!」
そういって再び血で汚れた部分に唾を吐き掛けて反対の足のブーツのソールをなすり付けて汚れを落とそうとする里緒だった。
「小人イビリってチョー楽しいィ~!」
里緒が面白半分にドイツ兵達をなぶり殺しにして楽しんでいる間に、彼女の足元で立ち往生していた大量のトラック部隊が退却しようと動き始めていた。
その事に気づいた里緒、烈火のごとく怒り出した。
「オイッ!ゴラ~ッ!!ワタシから逃げんじゃね~ヨッ!!」
「オラオラオラオラッ!ウゼェ~んだよっ!オラ~!」
❝ジュヴァ・ジュヴァ・ジュヴァ・ジュヴァッ!!❞
怒り狂った彼女、足元を移動中だったトラック部隊に向かって力任せに特攻ブーツでなぎ払うように蹴り上げた。
彼女の特攻ブーツによる強烈なひと振りで20台以上のトラックが満載した兵士もろとも粉々に吹き飛ばされた。
あたり一面にトラックの残骸片や兵士達の遺体が飛び散り、それを容赦なく踏みしめながら更に今度は左足の特攻ブーツ蹴りが炸裂する。
「りんり~ずのワタシ里緒を舐めてんじゃねェ~ヨッ!コラッ!!」
❝ジュッヴォ~ン!ジュヴァジュヴァ~ン!❞
片方の足を軸足にしてもう片方の足で並んでいるトラックをなぎ払い続ける彼女。
「ザケンなっ!まだいるのかよっ!」
巨大な白い特攻ブーツに包まれた里緒の美脚が唸りを上げて大量のトラックを蹴散らしていく。
数十台のトラックを粉々に蹴り散らかした里緒、一旦しゃがみ込むと今度は逃げ遅れたトラックを手当たり次第に握り潰し始めた。
「ワタシの手の中でクタバレッつ~の!」
❝ブシュッ!グシャッ!グチュッ!❞
白いロング手袋をはめた里緒の巨大な手がトラック部隊に容赦なく襲い掛かる。
「コノ~!エ~イ!オラ~!」
❝バッシ~ン!バーン!❞
「ワタシの平手打ちでも喰らえッ!」
更に逃げ惑うドイツ兵達に里緒の平手が襲い掛かる。
巨大な白い手袋が彼らの頭上に覆いかぶさったかと思うと凄まじいスピードで兵士達を叩き潰した。
彼女が地面に叩き付けた手を上げると巨大な手形の中に十数名のペチャンコに潰れた兵士達の遺体がこびりついていた。
更に近くにいたトラックに向かってこぶしを振り下ろす彼女。
「オリャ~!」
❝ズヴ~ン!ズヴァ~ン!❞
瞬く間に2台のトラックが里緒のこぶしに打ち砕かれた。
地面には砕け散ったトラックの残骸と彼女のこぶし痕がクッキリと残されていた。
「アッハッハッハッ!どうだっ!ワタシの力わかったかよ!」
勝ち誇った里緒の笑い声が当たり一面に響き渡っていた。