第85話・ワタシ達、歌って暴れるりんりんレディースよっ!
わたしと麻美がレディース達のところにやって来ると幸恵が言った。
「このウジャウジャいるコイツらっ、ワタシ達のブーツで踏み潰しちゃおっ!」
「じゃあ、歌って踊りながら暴れるなんて、どうですかねェ?」とわたしが提案。
「それっ、いいっすよねェ!」と里緒が叫んだ。
「そうよねェ、ワタシ達って実は歌うの大好きなの。」と幸恵。
「ツーリング以外ではワタシ達って、よくカラオケに行くのよ。」
「だから、チーム名も♪りんり~ず♪っていうの。」
「なんか、♪ルンルン♪、♪りんりん♪・・みたいな。」
「♪ルンルン♪よりは♪りんりん♪の方がいいかなって・・。」と続ける幸恵。
「そうなんですか、実はわたし達も歌好きなんですよォ。」
「わたしは歌う愛の戦士“りんりん律子”っていうんです。」
「得意な曲は古いんですけどォ、フィンガーファイブの“恋のダイヤル6700”なんです。」とわたし。
「あ~、あの“りんりんりりんっ”てやつでしょ?」と洋子。
「それならワタシも知ってますよ。」と里緒。
「じゃあ、みんなでサビの“りんりんりりんっ”て歌いながら暴れませんか?」と仁美。
「賛成っ!!ノリノリで面白そうっ!」と麻美。
「じゃあ、わたしが最初の決め台詞を言いますね。」とわたし。
そんな和やかな雰囲気の中でドイツ軍部隊を全滅させる相談はまとまった。
わたし達6人は密集隊形のドイツ軍機甲師団の前にズラリと並んだ。
パープルジャケットに白いロング手袋をはめて、履き込んで色落ちしたジーンズに色とりどりのロングブーツを履いたわたし達。
さながら巨大ヒロイン❝ジーパンレディース特攻戦隊りんり~ず❞だ。
準備が整ったのでわたしが色っぽく叫ぶ。
「ハロ~、ダ~リン!」
「イェ~イ!!」と全員で声を合わせて叫んだ。
するとそれを合図にわたし達6人の巨大レディース達がドイツ軍部隊の中に躍り込んでいった。
みんな口々に❝♪りんりんりりんっ♪❞とわたしのテーマソングを歌っている。
「♪りんりんりりん♪りんりんりりんりん♪わたし達は、リ~んり~ず♪!イェイ!《ズシ~ン》!」
「♪りんりんりりん♪りんりんりりんりん♪ジ~パン履~いてます♪!イェイ!《ズシ~ン》!」
「♪りんりんりりん♪りんりんりりんりん♪ブーツで踏~み潰す~♪!イェイ!《ズシ~ン》!」
わたし達の前には何百両もの戦車や装甲車が並んでいたが、足元など気にする事もなく歌いながらブーツで踏みまくるわたし達。
仁美と里緒が腰を振りながら踊りまくっている。
もちろん彼女達の足元の戦車群は彼女達の特攻ブーツの強烈なステップによってメチャメチャに踏み砕かれていく。
「♪りんりんりりん♪イェ~イ!!」と仁美がシャウトする。
❝ズンズンッジュヴジュヴッ!❞
もちろんわたしと麻美も歌いながら狙いを付けることもなく手当たり次第に装甲車両を踏み潰していった。
幸恵と洋子のステップは強烈だった。❝♪りんりんりりん♪❞と歌いながら踏み下ろしたブーツを“グリッ”と素早く半回転させて“にじり”を加える。
彼女達に踏み付けられたあらゆる車両が、まるで紙くずのように引き千切られて半円を描いたブーツ痕に刻み込まれていく。
「いぇィいぇィいぇ~イッ!マジで最高っ!!」と洋子が叫ぶ。
「ワタシのステップも見てみて~!!」と仁美の特攻ブーツが獲物の戦車を散り散りに踏み散らかす。
6人もの巨大女の12本の足が大地を踏み荒らす光景は想像を絶する規模だった。
凄まじい地響きと土煙と砕け散る残骸片と炎とで辺り一面が地獄と化していた。
そんなわたし達が踏み荒らすエリアにいた兵士達は直接ブーツで踏み殺されなくても到底生き残ることはできなかったはずだ。
歌いながらの徹底的な踏み責めは、若い17歳の里緒をトランス状態にしたようだった。
砲兵隊陣地を跨ぎこした彼女。
2000台ものトラック部隊の前に躍り出ると、左右の足で交互にトラック隊を右に左になぎ払いながら蹴り散らかし始めた。
「邪魔くせェ~んだよっ!オラッ!!」
「ワタシがぜ~んぶブッ潰してやんヨッ!」
❝ズヴァ~ン!ズヴォ~ン!❞
数十台のトラックを自慢の白い特攻ブーツでメチャクチャにした里緒。
何を思ったのか一瞬しゃがみ込むと兵士を満載した1台のトラックを鷲づかみにして持ち上げた。
そして顔を上げてトラックを掴んだ手をかざして大きく口を開けた。
「ワタシって、ムカついてんだよねェ~。」
するとかざした手を上下に揺さぶり始める彼女。
荷台に乗っていた兵士達はたまらず里緒の口の中にこぼれ落ちていく。
十数名の兵士達を口の中いっぱいに頬張った彼女。
トラックをその場に投げ捨てると口の中でモゴモゴし始めた。
しばらく口の中で舌と歯によって兵士達をいたぶり続ける彼女、いきなり地面に向かって“ベッ!!”と吐き出した。
「マズッ!!何この味っ?」
血の混じったヌルヌルの唾にまみれた兵士達の体が地面に叩きつけられた。
殆どの兵士が息絶えていたが仲間の兵士の遺体が緩衝材になったのか僅かに身動きする者もいたようだ。
彼女はブーツのつま先を兵士達の体にグリグリと押し付けて尚もいたぶり続けた。
「全部死んだのかよォ~?ぺっ!」と更に血の混じった唾を吐き掛ける彼女。
「ワタシの口の中、汚しやがってっ!」
「カッ、クァ~ッペッ!」と唾を吐きまくる彼女。
ブーツのつま先を上げるとネットリとした唾が何本もの糸をひいた。
僅かに息のあった兵士も里緒に執拗に踏み付けられて動かなくなった。
地面に散らばったドイツ兵達の遺体は里緒の唾とブーツの靴底にタップリと付着していた泥をなすり付けられてどす黒くなっていた。
「あ~あ、不味かったっ!ぺッ!」とまた唾を吐く里緒だった。