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巨大ヒロイン・ジーパンレディー律子  作者: スカーレット
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第76話・わたし達の小人狩り

 最上階のフロアには幸恵の吐きかけた“ツーン”と鼻を突く甘酸っぱい口臭が充満した。

改めて中を覗き込むと口元を手で押さえた小人達がフラフラと歩いているのが見えた。

「いたいた!」

「いただきま~す!」

そういうと幸恵は再び小人達を捕まえようと人差し指をフロア内に突っ込んだ。

破壊行為でうす黒く汚れた手袋に包まれた巨大な指が3人の男をホールドして、割れた窓から彼女の左手の平の上にかき出した。

「3匹捕まえたゾォ~!イェ~い!」

捕まえた獲物を満足そうな表情で見つめる彼女。

「おとなしくしてなさいよネ!」

手の平の小人が立ち上がろうとした瞬間だった。

「クァ~ッ、ぺッ!ぺッ!」

小人達に向かって唾を吐き掛ける彼女。

「動くなっつ~のがわかんねェのかヨ!」

いきなり厳しい口調になって睨みつけた。

彼女の唾がもろに引っ掛かった3人はヌメッた状態で身動きすらできなくなっていた。

「いい気味!こいつらツバ引っ掛けると動けなくなるみたいよ。」とつぶやく幸恵。

「わたし達もやってみま~す!」と応える麻美。

「もっともっと捕まえなくっちゃねェ~!」と張り切る幸恵。

❝シュヴォッ!シュヴォッ!❞

幸恵が3人捕まえたのを機にわたし達もビルの壁や窓に指を突き刺しては中を覗き込んだ。

すると麻美が獲物を見つけたらしい。

「わたしもみ~っけ!」

❝ジュヴォッ!ズヴズヴズヴズヴッ!❞

そう叫ぶと無理矢理に手を突っ込んで捕まえようとする彼女。

15階のガラス面を突き破ってフロアに侵入した麻美の右手は、上下階の天井とフロアまでメチャメチャに粉砕しながらビル内を壊しまくる。

そして何かを掴んだ状態で乱暴に腕をビルから引き抜いた。

❝ジュヴォッ!❞

手をゆっくりと開く彼女。

手の平には瓦礫と共に2人の小人が瀕死の状態で載っていた。

「わたしも捕まえちゃったわァ。ぺッ!」とすかさず小人に向かって唾を吐き掛ける。

2人の小人は粉塵と麻美の唾とで泥々グチャグチャになっていた。

「わたしも早く見つけなきゃ!」と焦るわたし。

わたしもよ~く目を凝らしてフロア内を見つめてみた。

いたいた、会議室のような大きな部屋のパーテーションの影に10人位の小人達が隠れているのが見えた。

「そんなところに隠れてたのね。」

「もう逃がさないんだから!」

❝ピリピリパッキ~ン!❞

わたしの人差し指が窓ガラスを突き破ってパーテーションをなぎ倒した。

「カックァ~~、ペッ!」恐怖で怯える小人達に向かって思いっきりタン唾を引っ掛ける。

幸恵や麻美の捕獲パターンを見て口の中にたっぷりとタン唾を溜め込んでいたわたし。

おびただしい量のわたしのタン唾を浴びた小人達は皆その場に倒れこんで動けない状態になった。

あとはこいつらを回収するだけだ。

わたしはゆっくりと指を突っ込んでタン唾まみれになった8名の小人どもをかき出した。

「わたし、8匹も捕まえちゃったわァ!」と誇らしげに左手を掲げるわたし。

「うっそ~!やってらんな~い!」と捕まえた2人の小人を投げ捨てる麻美。

「この勝負は律子さんの勝ちネ!」

「じゃあ、ここからはこのビルを崩さないようにして、中の虫けら共を皆殺しにしましょう!」と幸恵が言い出した。

「わたしも賛成!」と麻美が激しく同意しわたし達の虐殺が始まった。

「この窓邪魔だっつ~の!」そういうと麻美はブーツのつま先をビルのガラス面に何度も何度も突き刺していく。

❝パキ~ン!パキ~ン!パキ~ン!パキ~ン!❞

彼女の受け持っているフロアのガラス面は穴だらけになり中が見渡せるようになった。

幸恵は両手の10本の指を突き立ててガラス面を粉々に砕き割っていく。

いつもなら回し蹴り一発でぶっ壊せるようなビル。

でも今回はわたし達3人で少しづつまるで積み木崩しゲームのようにジワジワといたぶり壊していった。

前面ガラス張りのビルは穴だらけになってその無残な姿をさらしていた。

わたし達にとっては邪魔なガラス面が無くなったので中がよく見渡せるようになった。

すると突然幸恵が叫んだ。

「こいつらっ!えいえいえいえいっ!」

❝ズンズンズンズ~ン!❞

ビル正面のエントランスから逃げようと100人位の小人達が出てきたのを幸恵は見逃さなかった。

掛け声と共にブーツで逃げ惑う小人達を次々と踏み殺す彼女。

よく見れば踏み付けた上に“にじり”を加えて確実にすり潰していた。

あっと言う間に一人残らず踏み殺した彼女、再び上層階のフロア奥の壁を指で粉砕しながら逃げ隠れる小人達を探し始めた。

「出ておいで~!」

「わたし幸恵お姉さんから逃げられると思ってるのかナァ~?」

そういいながらフロア内の小人を見つけては指で押し潰して快感に浸っている。

わたしも麻美もフロア奥に手を突っ込んでは小人の動く感触に出くわすと激しく押し潰した。

時には指と指との間に挟んで押し殺したりした。

わたし達が何度も何度もフロア内に手を突っ込んでは壁を破壊するから、ビルがその内に傾き始めた。

それでもまだ殺し足りないのか、幸恵はジーパン脚の太ももでビルが倒壊しないようにしっかりとホールドして小人を殺しまくっている。

生き残った小人を見つけると“フゥ~!”と息を吹きかけてなぎ倒し、人差し指で押さえつけてはひねり殺していった。

彼女の指は泥とひねり殺した小人達の血でどす黒く染まっていた。
















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