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巨大ヒロイン・ジーパンレディー律子  作者: スカーレット
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第75話・美魔女幸恵の正体とは?

 いとも簡単にドイツ軍部隊を全滅させた幸恵。

両足をクロスさせながらわたし達の方に振り向いた。

その姿が何とも妖艶で美しい。

「なんかわたし、ストレス発散したくなっちゃったみたい。」

「ちょっと、離れててくれる?」

そういうと幸恵は再び正面に向き直り少ししゃがみ込んだ。

そして両手の指をピンと伸ばして彼女の左右に建っている十数階建てのビルに向かって思いっきり突き刺した。

「エイッ!」

❝ジュヴァッ!❞

純白のロング手袋に包まれた彼女の手が両サイドのビルの外壁を突き破って奥深くめり込んだ。

「え~~い!」

❝ジュヴァジュヴァジュヴァジュヴァ!❞

掛け声と共に突き刺した手を凄まじい勢いで回転させ始めた彼女。

もの凄い粉塵と共にビルを粉々に粉砕していく彼女の美しい手。

3回転目には彼女の両サイドのビルは低層階より上は跡形もなく吹き飛ばされていた。

「イェ~イ!」

粉塵で真っ黒に汚れた手でVサインをしてみせる彼女。

そんな子供っぽい仕草をしながら立ち上がると今度はいきなり右前方の高層ビルに強烈なブーツ蹴りを喰らわした。

「や~!」

❝ヴッシャ~ン!❞

幸恵の巨大なブーツの靴底がビルのど真ん中を蹴り抜いた。

そして黒く光ったブーツのつま先がビルの反対側の壁を突き破った。

「そりゃ~!」

❝ジュヴァジュヴァ~ン!❞

更に突き刺した右足を強引に回転させる彼女。

わずか1回転でビルの中層階から上が粉々になって飛び散った。

「トドメよ!やァ~!」

❝ズッヴォ~ン!❞

回転させた右足を高々と振り上げると残った低層階の部分に打ち付けた。

ブーツのヒールがビルを直撃し、再びモクモクと土煙が立ち上った。

彼女の黒いロングブーツは粉塵で真っ白に汚れていた。

凄まじい破壊を見せつけた彼女、汚れを払い落としながら立ち上がった。

「あ~、すっきりした。」

「こういうの、やってみたかったのよねェ!」

と満足感に溢れた表情の彼女。

そんな彼女を呆気にとられて見つめていたわたし達。

「幸恵さんて大胆なんですね?」と麻美が意外そうに言った。

「ごめんね、驚かしちゃって。」

「実はわたし、レディースなの。」とカミングアウトする彼女。

「レディースって、あの女暴走族のことですか?」と驚きを隠せない麻美。

「女暴走族はやめてよね、今はレディース旧車會って言うんだから。」

「昔からバイクが好きで、休日はいつも後輩達とツーリングなの。」と続ける彼女。

「喧嘩とかしないんですか?」と麻美が尋ねる。

「もちろんするよ、気に入らない奴がいたらみんなでボコッちゃうんだけどね。」と事も無げに応える幸恵。

「この間もわたしらの走りを邪魔するガキがいたからさァ、引きずり出してボコボコにしてやったの。もちろん車もぶっ壊してやったけどネ。」

と普段清楚な彼女とは真逆な悪女ぶりに言葉を失うわたし達だった。

麻美はSなオンナだが、幸恵は本物のワルだ。

そういう意味では悪女丸出しの彼女をここに連れてきたのは正解だったのかもしれない。

「キホン、バイクと暴れるのが好きなわたしデ~ス!」と再びVサインをしながらおどける彼女。

「ね~え、今から面白い遊びやろうよ!」と突然幸恵が言い出した。

「あのビルに隠れてる小人達をできるだけたくさん集めるの。」

「小人狩りですね?」とわたし。

「そうそう、それよ。」と大きくうなずく彼女。

幸恵が指差した高層ビルは25階建て、大体1m位の高さで幅が70cm位。わたし達から少し離れたところに建っているから中にはまだたくさんの小人達が潜んでいるはずだ。

そうと決まったらターゲットのビルに向かって歩き出すわたし達。

「ホラホラッ、わたし達レディースのお通りだよ!」

❝ズッシ~ン!ズッシ~ン!ズッシ~ン!❞

❝ズッヴォ~ン!ヴォッヴァ~ン!❞

先頭をきって歩き出した幸恵は足元の低層ビルを次々に踏み砕きながら進んでいく。

彼女の通った後は全てがメチャメチャに踏み壊されていた。

お目当てのビルに到着したわたし達は、早速ビルを取り囲んだ。

「わたしは上層階から責めるわね、あなた達は真ん中から下を責めてくれる。」と幸恵が指示。

わたしはしゃがみ込んで10階より下を担当、麻美は11階~17階を、そして18階から最上階までを幸恵が担当した。

ガラス張りの近代的なビルの中を覗き込むといるいる、ウヨウヨと慌てて逃げ惑う大勢の小人達の姿が丸見えだ。

「出てきなさ~い!」そうつぶやきながら幸恵の大きな瞳が中の小人達を追いかける。

やにわに彼女は舌を出して最上階の窓をペロリと舐めた。

ネットリとした幸恵の唾が窓を曇らせる。

「この辺がいいかも。」そういって唾を付けた窓に指を押し当てて中の様子を伺った。

巨大な幸恵の指が今にも窓を突き破って入ってきそうな状況に小人達は恐怖でパニック状態になった。

それを確認するとニヤつきながら人差し指で窓ガラスを突き破る彼女。

❝ガッチャ~ン!❞

フロアに侵入した彼女の人差し指はデスクやら壁を破壊しながら奥へ奥へと突き進んでいく、そして小人の感触を得ると外に向かって掻き出そうとした。

窓の外には左手の手の平を添えてこぼれ落ちてくる小人達を捕まえようとしていた。

「ホラホラ~、出てきなさいってば~!」

優しく呼びかけると今度は割れた窓に口を押し当てて息を吐きかける彼女。

「ハァ~~!」

フロア内に美魔女幸恵の強烈な口臭が広がった。








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