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巨大ヒロイン・ジーパンレディー律子  作者: スカーレット
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第66話・口を割らない男に怒り心頭の麻美

 激しい戦闘の後、わたし達がたどり着いたのは60歳位の男性と小さな男の子が暮らす片田舎の一軒家だった。

闘いになれば容赦なく大勢を撃ち殺したわたし達だったが、罪も無い人を傷つけるつもりはない。

優しそうな初老の男性にキュートな男の子。

わたし達はすっかりこの子が気に入ってしまった。

言葉の壁はあったが、ゼスチャーと簡単な英語で何とかこの男性と意思の相通ができた。

将校を捕虜にして銃を持っていたから、彼はわたし達のことをレジスタンスだと思っているらしい。

と言っても日本人で女性、しかも私服とはいえちょっと派手目な格好だ。

里奈子はブルー系のジーンズに黒いロングブーツ、紺系のデニムシャツにエナメル系の白いロング手袋をはめていた。

わたしと麻美は愛用のネイビーブルーのジーパン、そしてわたしはオレンジのニットセーターにダークブラウンのロングブーツ、麻美はモカ系のカットソーにベージュグレーのロングブーツだった。

もちろん、わたし達もエナメル系の白いロング手袋を着用していた。

男性の名前はクラウス・フィッシャー、男の子はライナーという。

ところで、いつドイツ軍の追っ手がやって来るかもしれないので、わたしは車を隠すことにした。

クラウスの助けを借りて少し離れた所にある雑木林に隠す事ができた。

わたしと彼が家に戻ると麻美が捕虜をいすに縛りつけ、里奈子はライナーと一緒にいた。

とりあえずこの捕虜からいろいろと聞き出さなければならない。

多少手荒な事もしなければならないから、里奈子にはライナーの面倒を見させるのがベターだと思った。

「里奈ちゃん、少しの間ライナー君と一緒にいてくれる?」

「わたし達はこの男を尋問するから。」とわたしが指示。

「わかりました、でもあんまり酷い事しないで下さいね。」と里奈子が心配そうな顔で言った。

「わたしもライナー君と一緒にいたいなァ。」と麻美がちょっとがっかりしたような感じだったが「しょうがない、一仕事終わらせよっか!」と言ってわたしに従った。

わたしと麻美は捕虜を連れて家の裏手にある物置小屋に向かった。

「どうやってしゃべらせる?」と麻美。

「さっきみたいに蹴りまくったら、また死んじゃうからやめてよね。」と念を押すわたし。

「わかってますってばァ~。」と口を尖らせる麻美だった。

小屋に着くと窓のある結構立派な造りに驚いた。

中に入ると麻美が男のボディーチェックを始める。

そしてジャケットとブーツを脱がせて床に座らせた。

「いいもの持ってんじゃん、こいつ。」といって麻美が男のジャケットから手錠を発見。

早速後ろ手に手錠をかけた。

「ミスターコンドウ、ユー、ノウ?」と麻美が冷静に問いかける。

わたしも片言の英語で話しかけてみたが黙ったままの男。

その内にニヤニヤと不適な薄ら笑いを浮かべ始めた。

さすがにイライラし始めた麻美。

「コイツ、わたし達の恐ろしさ判ってんのかなァ?」

そういうと喉を鳴らし始める彼女。

「カッカッカァ~~ッペッ!」口の中に溜めたタン唾を男の顔にもろに引っ掛けた。

そして、手袋をはめた手で顔中に塗りたくり始める。

「ほんと、ムカつくわ、コイツ!」

タン唾でネトネトになった顔で麻美を睨みつける男。

「もっと引っ掛けてやろうか?ホラ、ぺッ!」

さらにもう一発右目のあたりに命中する麻美のタン唾。

「こうしてやる~!」そういいながら再びエナメル製ロング手袋の手を男の顔に擦りつける彼女。

しばらくすると唾が乾いて“プ~ン”と強烈な異臭が漂い始めた。

「ウワッ、マジでくさっ!わたしのツバの臭いってヤバすぎ~!」と男の髪の毛をわしづかみにしておどける麻美。

「律子もこの生意気なヤツにツバでも引っ掛けてやんなよォ!」とけしかける彼女。

最初は拷問めいた事をためらっていたわたしだったが、男の態度に気持ちもすっかり変わっていた。

❝プライドの高そうなこの男を辱めてやれ!❞そんな気持ちでわたしも思いっきり喉を鳴らし始めた。

「カッカァ~~ッ」

「ペッ!!」

わたしも麻美に負けないくらい大きな唾の塊を男の顔に吐き掛けた。

しかも、彼の鼻っ先までわたしの顔を近づけて引っ掛けてやった。

そしてわたしも手袋をはめた手で顔中に唾を塗りたくった。

「いい気味!さっさと吐かないからこうなるのよ!」

「黙ってるともっとひどい目に遭わせてやるからねェ!」と強い口調で恐怖心をあおるわたし。

わたしの唾責めにさらにヒートアップする麻美。

「わたし達の女子唾って、イイ臭いダネ~・・みたいな!アッハッハッ!」

「律子、やるじゃん!あとはわたしにやらせて!」

❝バチーン!バチーン!❞

そういうと麻美は男の顔に強烈なビンタを喰らわした。

何度も何度も平手打ちを喰らわせる彼女。

男の顔は真っ赤になった。

そして唇が切れて血がにじみ、麻美の白いロング手袋が彼の血で汚れた。

「コイツッ!わたしの美脚で思い知らせてやる!」とうとう怒りが爆発した彼女は男の胸元をブーツで思いっきり蹴りつけた。

「ソリャ~!」

❝ヴォコッ!❞

強烈な一発を喰らって咳き込みながらのた打ち回る彼。

そんなことはお構いなしに横っ腹にブーツ蹴りを加え続ける彼女。

「わたしを馬鹿にしてんのかヨォ~!」

「エイッ!エイッ!エイッ!エイッ!!」

❝ドスッ!ドスッ!ドスッ!ヴォスッ!❞

掛け声に合わせて一発づつ蹴りを打ち込む麻美。

そして仰向けになった男の胸をブーツを履いた足でガッチリと踏みつけた。

「こんなの序の口だからね、覚悟しな!」麻美の冷めた声が響き渡る。

「ホラホラホラァ~!」

叫び声と共にグリグリと踏みにじり始める麻美だった。








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