第43話・わたし達の上履きをよ~く味わいなさい!
わたし達が暴れ始めて間もなく、メインストリートを向こうの方から何やらやって来るのが見えた。
最新型のタイガー戦車を先頭に駐屯していたドイツ軍部隊が現れたのだ。
❝待ってたわ!❞と正義の闘いを期待するわたし。
見たところ歩兵を伴った戦車が30両、その後ろに8輪の装甲車が20両、更に1000名近い歩兵部隊がその後ろを行進していた。
「ちょっと、みんな~!ナチの奴らのお出ましよ!」と叫ぶわたし。
「わたし達の街破壊を邪魔する奴らは許さないわ!」と怒り心頭の里奈子。
そして麻美もドイツ軍の方を睨みつけた。
「わたし麻美様の恐ろしさを嫌って言う程教えてやるわ!」とやる気満々の彼女。
早速、ドイツ軍に向かって歩き出すわたし達。
「麻美と里奈ちゃんは正面からネ!」
「わたしはあいつらの後ろに回るから、挟み撃ちにしましょ!」と提案するわたし。
「よっしゃ~!こっちの方はわたし達に任せて!」
「全員踏み殺してやる!」と叫ぶ麻美。
わたしはメインストリートから外れて右側の少し狭い道路を通って迂回し、彼らの後方に向かった。
道路には車が何台も駐車していたがお構い無しに踏み潰しながら進んでいくわたし。
一般市民は道路上から消え、建物の中に避難してしまったようだ。
腰に手を当てて仁王立ちになって戦車隊の前に立ちふさがる麻美。
その後ろで里奈子が様子を見ている。
彼らの武器がわたし達に通用しないのは分かっていたが、戦車のサイズも今までより大きいからちょっと迫力がある。
すると先頭の戦車がいきなり麻美に向かって砲撃を始めた。
❝ズド~ン!❞
一発目が麻美のジーンズを直撃したが予想通り彼女が痛がる素振りも無かった。
当たったところが僅かに白っぽくすすけただけだった。
それでも麻美の怒りに火をつけるのには十分だった。
「いきなりナニすんのよォ!」
「わたしに逆らうなんてありえない!」
「も~、マジでムカついた!」
そう叫ぶと麻美は砲撃してきた戦車に手を掛ける。
両手で一気に持ち上げると右手で砲身をつかみ、砲塔ごと引きちぎった。
「え~い!」
❝ジュボッ!❞
むしり取った砲塔を地面に放り投げた麻美は残った車体を両手で一気にねじ曲げるようにして押し潰した。
「そりゃ~!」
❝グジュッ!❞と鈍い音がして砲塔の無い戦車はひとたまりも無くグシャリとねじり潰された。
鉄くずになった戦車を別の戦車に向かって投げつける麻美。
「こうしてやる~!」
❝ヴォヴォ~ン!❞残骸が命中した戦車が爆発する。
「ヤッタネ~!」思わずガッツポーズする麻美。
「わたしも手伝いま~す!」と里奈子も戦車隊に向かっていく。
戦車の周りにいた歩兵が里奈子に向かって射撃し始めた。
「え~い、うるさい!」と叫ぶと3~4名の兵士目掛けて上履きで踏みつける彼女。
逃げる間もなく里奈子の巨大な上履きに飲み込まれた兵士達。
彼女がゆっくり足を上げると、上履きの靴跡の中にペシャンコに押し潰されたドイツ兵の死体が地面にへばりついていた。
遺体には上履きの底に彫り込まれたギザギザ模様がクッキリと刻み込まれている。
「わたしの上履き、ちょっと汚くてゴメンね~!」と悪気もなく笑いながらおどける彼女。
次の瞬間足元の戦車を思いっきり踏みつけた。
「イェ~!」
❝グジュッ!❞またしても鈍い金属音がしたかと思うと里奈子の上履きが戦車を押し潰していた。
砲塔の部分を中心に押し潰された戦車は両サイドのキャタピラ分部を残してペシャンコになった。
更に2台目の戦車に手を掛けると持ち上げて住宅地に向けて投げつけた。
「それ~!」
❝ドゥッカ~ン!❞戦車が直撃した住宅はメチャメチャに破壊された。
「うわ~!気持ちいい~!」と里奈子。
里奈子が戦車隊を襲っている間に麻美は足元のドイツ兵を捕まえてはいたぶって遊んでいた。
「ホラ~!わたしに捕まるなんてチョーラッキー!・・みたいな!」
そういうと左手で掴みあげたドイツ兵の手や足を引きちぎる彼女。
❝ギャ~!❞という兵士の悲鳴が聞こえてくる。
「そんなに気持ちいいんだァ!ウフフッ!」とニヤニヤしながら残酷プレーを楽しむ麻美。
死んだ兵士を投げ捨てるとまた別の兵士を掴みあげる彼女。
そうしている間にも足元を逃げ惑うドイツ兵を上履きで次々と踏みつけていた。
「逃がさないゾ~!」
「えいえいえい!」
麻美のどす黒く汚れた上履きがドイツ兵に襲いかかる。
そして捕まえた兵士に向かって優しく語り掛ける彼女。
「わたし、麻美って言うの。」
「今からわたしの唾をタップリご馳走してあげるからねェ。」
そういうと右手の人差し指に糸が引くほどタップリと唾をつける。
そして左手に掴んでいる兵士の顔に唾を何度もなすりつけた。
「このサイズだと表情が良く見えるから、わたしの唾責めもやりがいがあるわ!」と妙に納得する彼女。
わたし達の身長が160m以上だった時は小人の兵士もちょっといたぶるとすぐに死んでしまったが、このサイズだと足で踏み殺さない限り中々死なない。
だから麻美もまるで拷問を楽しむようにドイツ兵をなぶり殺しにして楽しんでいる。
「フゥ~!」と唾まみれの兵士の顔に向かって息を吹き掛ける彼女。
「わたしの口の臭いがクサイなんて顔したら、ひねる殺すからねェ!」と語気を強める彼女。
麻美の唾と強烈な口臭でむせ返る兵士は瀕死の状態だった。
「もっと欲しいよネェ?わたしのツバ!」と微笑みかける麻美だった。