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巨大ヒロイン・ジーパンレディー律子  作者: スカーレット
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第42話・わたし達、ジーパン上履きレディースで~す!

 今日はいよいよトリップデーだ。

今回はいつものロングブーツスタイルではなく職場の上履き&ゴム手袋スタイルなので、勤務後に職場の倉庫でトリップする事にした。

そこで、職場仲間に気づかれないように残務整理をするフリをして、誰もいない食品倉庫に集まったわたし達。

3人ともどす黒く無残な色に変色した上履きを履いている。

更にはめているゴム手袋もかなり汚れていた。

そんなわたし達は真っ白なハイソックスを着用し、ジーンズの裾をひざ下あたりまで思いっきりロールアップさせてちょっと女子高生のような感じだった。

「なんか、わたし達ってェ、高校時代に戻ったみたい!」と麻美が少しはしゃぎ気味。

「里奈ちゃんは童顔だし、まだギリギリ女子高生で通るかもよ。」とわたし。

「え~!卒業してもう10年経つんですよ~!」と里奈子。

そんな冗談を言い合いながらわたし達はトリップの態勢に入った。

いつものように手鏡を取り出して呪文を唱えるわたし。

グリーンの閃光と共に現れた扉に吸い込まれるように入っていくわたし達。

扉の中に入るとすぐに目的地をイメージするわたし。

今回は❝2004年のドイツ軍が駐屯している小さな町の郊外❞と言う風にイメージした。

10年前ってことは随分最近の時代って事になる。

次の扉を開けると今までとは違った光景が目に入ってきた。

よく晴れたヨーロッパの片田舎という雰囲気はすぐに伝わってきた。

扉のすぐ下には50cm以上の結構太い道路が走っている。

すぐに現地に降り立ったわたし達。

今までのように歩くたびにズブズブと足が沈み込む事はない。

それでも道路上を歩けばシッカリと上履きの靴跡がついた。

「なんか、今までとは違った感触だよね。」と麻美。

「でも靴跡はクッキリつくんだね。」とすでに道路上を埋め尽くしたわたし達のギザギザ模様の靴跡を見ながらわたしが応える。

道路は舗装されていて、街燈や電柱もあり少し先には小ぶりな町があった。

そして、町に向かって歩き出すわたし達。

すぐに向こうから車が何台かこちらに向かって走って来るのが見えた。

「まずは、あいつらを片付けちゃおうか!」と車に向かってズンズン進む麻美。

乗用車が2台とトラックが1台、わたし達に気づいて慌ててUターンしようとしている。

「待て~!逃がさないわ!」と走り出す麻美。

そしてすぐに3台の車の所までやって来た。

「わたし達から逃げられると思ってんのかよォ?」と叫ぶ麻美。

「えい!」と手前の乗用車を踏みつけた。

❝グッシュ!❞という鈍い音と共に麻美の上履きが車を押し潰した。

「ちょっと、イイ感じ!この踏み応え。」

「ホラホラホラ~!」と笑いながら2台目に狙いをつけて踏みつける彼女。

❝グッシャ!❞

更にもう片方の足でトラックのコンテナを踏みつけた。

❝グシャ!❞とアルミ製のコンテナも麻美の上履きの餌食になった。

「やったね!なんか、車踏み潰しただけなのに~!」と今までにない踏み応えに満足そうな麻美。

「わたしも~、早く暴れたいよ~!」と里奈子が叫ぶ。

わたし達は少し小走りに町の中に入っていった。

わたし達の足元には5cm位の身長の小人達がウヨウヨいた。

そしてわたし達を見るなり慌てて逃げ出したり建物の中に避難したりし始めた。

「みんな、わたし達のこと歓迎してるみたいよ!」と麻美。

そこでわたしは驚いた住民達に呼びかける。

「町のみなさ~ん!わたし達は正義の味方、ジーパンレディースで~す!」

「今日はこの町を解放しに来ました~!」

「今からちょっと暴れさせて頂きま~す!だから避難して下さ~い!」

そうわたしが叫んだのが合図となってわたし達の街破壊が始まった。

「わたしはァ、里奈子って言いま~す!」

「ちょっとお邪魔しますネェ!」と叫ぶと彼女は手前に建っていた5階建てのビルにまたがった。

「イェイイェイイェ~イ!」

「ソレソレ~!」

❝ズブズブズブッ!❞

ビルに馬乗りになった里奈子は叫びながら前後左右に体を揺さぶり続ける。

さすがにビルはだんだん耐えきれなくなって崩れ始めた。

❝ズズズッ、ズッヴォ~ン!❞大音響と共にビルが一挙に崩れて里奈子もビルと一緒に地面に倒れこんだ。

「キャ~!楽しい~!」

「もうわたし!止められな~い!」

「もっともっとぶっ壊してやる~!」とテンションが最高潮に達した彼女。

タダでさえ長身な彼女が巨大な美脚とお尻でビルにまたがればひとたまりも無い。

そんな光景を見ていた麻美もヒートアップ気味に叫ぶ。

「わたしも負けてらんない!」

「思いっきり暴れてやるからね~!」

そういうと足元に並んでいた車やトラックを掴み上げては街中に放り投げ始めた。

「え~い!こんなもの~!」

❝ビュ~ン、ボッカ~ン!❞投げつけられた車両はビルや住宅に命中して火災をおこした。

わたしは手前にあったビルに膝蹴りを喰らわした。

「それ~!」

❝ヴォッカ~ン!❞わたしのジーパン脚がビルを打ち砕いた。

50mの身長でもわたし達が暴れればやっぱり建物なんてメチャクチャに破壊される。

「たしかに、今までにない暴れ応えよね~!」

わたしも“ぶっ壊す”という行為を思いっきり体感できるこの大きさに大満足だった。

❝早くナチのやつら、現れないかな~。❞と更なる破壊に胸躍らせるわたしだった。


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