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巨大ヒロイン・ジーパンレディー律子  作者: スカーレット
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第193話・リリアによる蹂躙(じゅうりん)!

 パトカーのルーフに仁王立ちしながら勝ち誇ったような由美。

恐らくあの調子だと本部のビル内でも相当な数の人を血祭りに上げたんだろう。

すると正面玄関からリリアを先頭にレディース達が現れた。

リリアと由美も入れて全部で7人のジーパンレディース達。

リリアの後ろには警察幹部と思しき男性が4名と、その後ろに一般人らしい老人に男性会社員に女性職員2名、若い母親と男の子とで全部で6名、レディース達に銃を突き付けられて歩かされていた。

彼女達が何をするのか、何となく察しはついていた。


“どうするつもりなのかしら?”


「日本のみなさ~ん!」(リリア)

「わたし達はゲルマニアからやって来た正義の味方、」

「ジーパンレディースで~す!」

「今から、わたしの言う通りにしないと可哀そうな事になるかもよ。」


そういうとレディースの1人が警察幹部の男性を突き飛ばしてリリアの前にひざまずかせた。


「こんな事は止めなさい!」(男性)


「うっせ~んだよ!!」(リリア)

“ドスッ!”

(男性を蹴りつけるリリア)

「お前は黙ってろっつ~の!」


「いいこと!」

「今すぐに、藤森律子っていうオンナを連れて来なさい!」

「でないと、コイツを殺さなきゃならないわ!」


「3、2、1!」

“バババッ!”


手にしていたマシンガンで虫けらのように男性を撃ち殺したリリア。


「コイツじゃ役不足だったみたい。」(リリア)

「ごめんねぇ!」


「ホラッ、今度はお前だよ!」

そういうと2人目の警察幹部が引っ立てられた。

見るに堪えない光景だったが、犠牲になっているのは市民の為なら殉職もやむ負えない警察官だ。

わたしはじっと見守るしかなかった。


「ただ単に撃ち殺すんじゃつまんないわネ。」(リリア)

「実はわたし達、超人的な力があるんで~す!」

「試してみる?」

「ど~お?」

「ホラッ、何とか言えよ!!」


“ヴァスッ!”

“ドスッ!”

“ボコッ!”

“ヴォゴッ!”


イライラしながら2人目の男性を蹴り倒し、そのまま彼の脇腹を渾身の力で蹴りつける彼女。

リリアの言う通り、こちらの世界では超人パワーの彼女。

そう言えばリリアの身長は180cm近くあった。

脇腹に命中した一発目の蹴りで男性の体は“くの字”に折れ曲がり口から血ヘドを噴き出した。

2発目の蹴りで上半身の骨が砕け散ったらしく、へなへなと力が一気に抜けていく感じがした。

もはや3発目を打ち込まなくても彼は既に絶命していただろう。

最後の蹴りは鈍い音がしてリリアのダークブラウンのロングブーツのつま先が男性の脇に突き刺さったままになっている。


「アラアラッ、ごめんなさ~い!」(リリア)

「わたしったら、手加減するの、忘れてたかも。」

「うっふっふっ!」

「ほらほら~、こうなるのよ。」

「早くしてくんないかなあ。」

「わたし達を、あんまり待たせないでよねぇ。」


そういうと、彼女は右手を高々と突き上げた。

何かを握りしめている。


「ここっ!」

「律子!」

「今すぐにここに電話しなさい!」

「すぐったらスグよ!」


由美が両手でボードを頭上にかざし、そこには携帯番号が大きな赤い字で書いてあった。

そしてリリアの右手にはどうやらその番号のスマホが握られているようだった。


“どうしよう、このままだと罪もない人達が次々と殺されていくわ。”

わたしは胸が張り裂けそうな気持になっていた。

それでも電話する勇気が無いわたし。

恥ずかしいけど、怖くてたまらなかった。


「遅いのよォ~!」(リリア)

「ホラァ、次!」


その声と同時に、レディースが更にもう1人の幹部男性を蹴り付けた。

つんのめった状態でリリアの前に出ると、いきなり彼女が男性の髪の毛を鷲掴みにした。


「転ぶんじゃねぇヨ!」(リリア)


「やめてくれ~!!」(男性)


「ダマレッ!」(リリア)

「ぷっ!」


男性に怒鳴りつけると、彼の顔にツバを吐き掛けた彼女。

白く濁ったリリアのツバが男性の額から滴り落ちている。


「黙らないとこうするわよ!」(リリア)

そういうと、彼女はベージュ色の革製ロング手袋を嵌めた手で男性の顔にツバをなすり付け始めた。

ツバの臭いにむせ返る男性。

咳き込もうとした男性の腹部にいきなり膝蹴りを打ち込む彼女。


「オラッ!」(リリア)

“ヴァスッ!”


お腹を両手で抑えながらしゃがみ込む男性。

すかさず彼の頭にリリアのブーツ蹴りが飛んだ。


「ホラッ!」

“ドスッ!”


男性は鼻から血を出しながら仰向けになった状態でリリアの足元に転がった。

するとしゃがみ込んで男性の顔に自分の顔を近づける彼女。


“カッ、カァ~~、ペッ!”

今度は下品に喉を鳴らしながら痰を絡めて痰ツバを吐き掛けたリリア。

黄色い彼女の痰の塊が男性の鼻の辺りに引っ掛かった。


「アンタの汚れた顔、綺麗にしてあげるわねぇ。」(リリア)

そういうと、右脚のブーツの靴底を男性の鼻の辺りに踏み付けるように載せた。


「えいっ!」

“キュッ!”

「ウウウぅ~!!」(男性)

かすかな擦れる音と共に男性の悲鳴が上がった。

彼女は微笑みながら男性の顔面に載せたブーツを手前に滑らせたのだ。

リリアの履いているダークブラウンのロングブーツ、靴底は滑り止めのギザギザ模様になっていて、

超人パワーを持った大柄の彼女が少し力を込めただけでも凄まじい圧力が彼女のソールに掛かったのだろう。男性の顔面は肉を削ぎ落されたように真っ赤に染まり、無残な状態に変貌していた。


「あらあら、ごめんなさいねぇ。」(リリア)

「ちょっと痛かったかなァ?」

ダラダラとどす黒い血に覆われた男性の顔。

血が喉に詰まったのか喉元からゴボゴボいう嫌な音がしている。

そんな見るも無残な光景の一部始終を捉え続ける報道各社のテレビ映像だった。

正に、リリアの狙い通りアナウンス効果は絶大だった。

そんな、光景に身動きすらできない情けないわたしだった。


次回の更新は10月8日(0:00)になります。


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