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巨大ヒロイン・ジーパンレディー律子  作者: スカーレット
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第19話・わたしと里奈子で大暴れ!

 わたしの言う通りに歩き出した里奈子。

❝ズボッ!ズボッ!ズボッ!❞

「足跡つけちゃうゾ!・・みたいな感じですね。」と里奈子。

とりあえず広大な滑走路に靴跡をつけまくるわたし達。

「後であそこにある建物や飛行機を壊しに行くからね。」とわたし。

飛行機を飛べなくするにはもう少し離陸場所に近い所に穴が空けた方がいいかもしれない。

「もう少し、向こうの方に行こう!」とわたし。

2人で小走りに航空機が並んでいる方に向かうわたし達。

「この辺にもたくさん足跡つけちゃお!」とわたし。

「は~い!」と里奈子。

わたし達は滑走路を横断するように靴跡をつけまくる。

あっと言う間にわたし達の白いゴム長靴の靴跡が無数に刻みつけられていく。

踏みつけるたびに簡単に穴が空く事に夢中になっている里奈子。

そうこうしている内にドイツ軍の守備隊がわたし達に向かってやって来るのが見えた。

「いよいよ現れたわね!」とワクワク気分のわたし。

そんな事には全く気づかないで無邪気に歩き回る里奈子だった。

だんだん近づいてくるドイツ軍部隊、航空機は離陸準備をしているようだったが、わたし達が滑走路を使用不能にしてしまったので待機状態のようだ。

「これでわたし達、思いっきり暴れられるわ。」

わたし達に近づくドイツ軍部隊の方を見ながら

「あれって、何かしら?」と白々しくつぶやくわたし。

「えっ?」と言って部隊の方を見つめる里奈子。

「何かこっちに向かって来るみたい!」と里奈子。

「この基地を守っている奴らよ!わたし達を攻撃しに来たんだわ。」とわたし。

「攻撃って、わたし達を?」

「だったら、早く逃げなきゃ!」と心配そうな表情の里奈子。

「大丈夫よ!彼らはわたし達よりちっちゃいんだから。」とわたし。

そんなやり取りをしている間にドイツ軍の守備隊はわたし達の数メートル手前までやって来ていた。

20両くらいの戦車隊に大砲をけん引した装甲車が10台に歩兵を乗せたトラック部隊が20台くらい。

わたし達の正面に陣取ると早速攻撃準備を始める。

トラックから大勢の兵士が降りて大砲を据え付け始めた。

恐怖心で凍りつく里奈子、言葉も出ないくらい動揺している。

わたしもわざと心配そうな表情をして

「顔を隠して!」と叫ぶ。

両手で顔を覆ってしゃがみ込む里奈子。

「わたし、怖い!」と今にも泣き出しそうだ。

すると次の瞬間ドイツ軍の一斉射撃が始まった。

各戦車や大砲からオレンジ色の閃光が走りわたし達を襲う。

しかし、いつものように弾が当たってもわずかにすすける程度で殆ど痛みすら感じない。

「大丈夫よ、里奈ちゃん!」と優しく声を掛けるわたし。

恐る恐る顔を上げて立ち上がる彼女だった。

「全然痛くないんですね?」と不思議そうな顔の彼女。

「今度はわたし達の番よ!」

そう叫ぶとわたしは手前に陣取っていた戦車隊のところに行って1台の戦車を思いっきり蹴り上げた。

「えーい!」

❝ズコーン!❞

わたしのゴム長靴に吹き飛ばされるタイガー戦車。

「里奈ちゃんも蹴りつけてやりなよォ!」とわたし。

彼らの攻撃が効かない事に安心したのか明るい表情になってうなずく彼女。

❝ズシ~ン!ズシ~ン!❞

部隊の正面に向かって歩いていく里奈子。

もはや恐れはなく彼女の大暴れを期待するわたしだった。

身長170cmの彼女が仁王立ちになると中々迫力がある。

この世界での里奈子の大きさは170mだから暴れれば凄まじい事になる。

ドイツ軍部隊の前にやって来た彼女は腰に手を当てて中腰になってこう呼びかけた。

「わたし達を攻撃しないで下さい!」

「地面を足跡だらけにしたのは謝ります。ごめんなさい!」

と優しく語り掛ける里奈子。

しかしドイツ軍は容赦なく彼女に再び発砲を始めた。

「きゃっ!何すんのよ!」と顔をしかめる彼女。

「ほら、言ったでしょ。早くそいつらを踏みにじってやりなよ!」

とけしかけるわたし。

戦車部隊と言っても巨大なわたし達から見ればオモチャみたいなもんだ。

そんな奴らに里奈子がどうするのか見守るわたし。

次の瞬間、里奈子は2両の戦車をゴム手袋をはめた両手で掴みあげた。

「やめてって言ってるじゃない!」と少し怒った表情の彼女。

その時だった、里奈子の右手の戦車のハッチが開き中から乗員が現れて彼女の顔を機銃で撃ち始めた。

❝パパパパパッ!❞

「ちょっと、なんなのよっ!」と叫んで右手の戦車を足元に投げ捨てる彼女。

投げ捨てられた戦車は別の戦車に直撃して爆発炎上した。

❝ズバ~ン!❞

そして左手の戦車も足元に向けて投げつける。

「えい!」

❝ズボ~ン!❞

里奈子の足元で爆発するタイガー戦車。

燃え上がる戦車を容赦なく踏みにじる彼女。

❝ズリッ!ズリッ!❞

「こいつら、全部踏み潰してやりますね!」と里奈子。

さすがに心根の優しい彼女も怒りが頂点に達したようだ。

❝わたしの狙い通りだ!❞とほくそ笑むわたし。

足元に並ぶ戦車隊に襲い掛かる里奈子の巨大な白いゴム長靴。

❝ズシーン!ズシーン!ズボッ!ズボッ!❞

「え~い!え~い!」と叫びながらひたすら戦車を踏み潰す里奈子。

里奈子の白いゴム長靴も踏み潰した戦車の爆発や土煙でだんだんと汚れていく。

ほんの5分程で20両の戦車隊は全滅した。

あたりは里奈子のゴム長靴の靴跡で埋め尽くされ、ペシャンコに潰された戦車の残骸がいくつも地中にめり込んでいた。

「さァ、あとはわたしも手伝うわ!」とわたし。

残った装甲車部隊や砲兵隊、トラック部隊に数百名のドイツ兵達に襲い掛かるわたし達だった。










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