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巨大ヒロイン・ジーパンレディー律子  作者: スカーレット
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第114話・新戦隊シルバーリリンズ登場!

 駅前のコンビニの前で待っていたら向こうの方からバイクの音が聞こえてきた。

そして3台のバイクが駅前のロータリーに入ってきた。

それぞれ紺色のジャンパーにジーンズ、ロングブーツに白っぽいロンググローブをはめていた。

その内の1台のバイクがわたしの前で停まった。

黒いヘルメットを脱ぐと、サラサラロングヘアーと共にキリリとした表情の正美が微笑みかけてきた。

「こんばんは!この間はどうも有り難うございました。」

彼女に続いてあとの2人もヘルメットを脱いでわたしに会釈した。

「こんばんは~!わたしは正美先輩の後輩で森野奈美江と申します。」

「わたしは成井美由紀と申します。わたしも正美先輩の後輩です。」

と笑顔の可愛らしい2人の後輩だ。

「わたしは藤森律子です。この間、正美さんと知り合いになったばかりなんです。」

「みなさん、宜しくお願いします!」

「こちらこそ~!」と3人が軽くお辞儀をした。

「今日は飲み会って言ってたんですけどわたし達、いつもお酒飲まないんでお食事会でもいいですか?」

と正美が申し訳なさそうに尋ねてきた。

「いいんですよ、みなさんバイクだし飲酒はまずいですもんね。」と言いながら生真面目な彼女達に合わせなければと感じた。

「じゃあ、街道沿いにおしゃれで安いレストランがあるので、そこまで行きませんか?」

「わたしのバイクに乗ってください。それからこれ、」と言って正美がわたし用のヘルメットを渡してくれた。

「うわ~、乗せてもらえるんですね、嬉しい!」とヘルメットを被りながらはしゃぐわたし。

正美のバイクの後ろに乗って彼女の腰にしっかりとつかまった。

「じゃあ、行きますよ!」という正美の言葉と共に3台のバイクが一斉にスタートした。

わたしもバイクに乗ったのは初体験である。

街道を疾走すると風が心地よい。

10分程走ると広い駐車場のあるイタリアンのレストランに着いた。

「ここのパスタが絶品なんですよ。」と正美。

わたし達はバイクを降りて店に入った。

店内に入ったわたし達は注文をして早速ガールズトークを始める。

「わたし達は県警のシルバーリリンズ所属なんです。」

「わたしは2年目で彼女達はまだ1年目なんです。」

と正美が改めて自己紹介を始めた。

正美は身長165cm位でロングヘアーの24歳。凛とした端正な顔立ちの和風美人だ。

奈美江は身長170cm位でセミロングヘアーの23歳。優しい顔立ちの可愛い系の女の子だ。

美由紀は身長175cm位で長身のショートヘアーの23歳。少しきつめの顔立ちだが日焼けしていて健康的な女の子である。

3人ともお揃いの紺色のジャンパーを着ていて手にはシルバーのロンググローブをはめていた。

パンツは皆ネイビー系のジーンズを履いていて正美はダークブラウン、奈美江はブラック、美由紀はブラウンのジョッキーブーツを履いていた。

以前一緒にトリップしたりんり~ずのメンバーとは対照的なシブい感じのコスである。

お互いの自己紹介が終わってワイワイと女子トークに花が咲く。

そんな中、美由紀が少し不満そうな口調で言った。

「わたし達、いつも取り締まりで“オンナのくせに!”って言われるんです。」

「ホント、ムカつきます!」

「そうよねェ、“オンナのくせに白バイに乗ってんじゃねえよ”って言われるとわたしもムカツク!」

と正美も声を荒げる。

普段の取り締まりで、かなりストレスを溜め込んでいるのは容易に想像できた。

そんな彼女達なら正義感は強いし、フラストレーションが溜まっている分爆発させればきっと楽しい事になるに違いない。

わたしは警察官の彼女達がトリップしてどんな反応を見せるのか興味津々になってきた。

レディースりんり~ずのメンバーは粗暴な一面があったから、焚き付ければ予想以上に大暴れしてくれた。

正義感の強い彼女達は果たして小人達を容赦なく踏み殺すことができるのだろうか。

ナチを相手に大暴れするパワー的には全く問題なさそうだが、そのメンタルな部分が邪魔をしないかが気がかりなわたし。

普段“女のくせに”なんて減らず口を叩く男どもとナチの奴らとをダブらせればきっと破壊的なショーが見られるような気がする。

そんな事を考えると早く彼女達を連れてトリップしたくなるわたしだった。

食事が終わったわたし達は外に出てバイクにまたがった。

「律子さん、送っていきますよ。」と正美。

「どうもです。宜しくお願いします。」とわたし。

レストランからはわたし達と後輩の2人は別れてそれぞれ帰途についた。

わたし達がマンションの前に着いた時、思いきって切り出してみる。

「正美さん!ちょっと我がまま言ってもいいですか?」

「何でしょう?」

「白バイに乗った制服姿の正美さんの写真を撮りたいんですけど・・。」

「いいですよ、いつにしますか?」

「それじゃあ、今度の土曜日の夕方なんかどうですか?」

「ちょうど、夕方に取り締まりが終わりますのでその後でしたら、ちょっとだけ時間があります。」

「ありがとう!じゃあ、5時にこの間の公園に来てもらえますか?」

「大丈夫ですよ。」

「じゃあ、また!」

そういって手を振って正美と別れた。

次回のトリップが楽しみなわたし。











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