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君と、  作者: 大倉凛雨
2/3

01:お弁当

pipipipipipi...AM 7:00


枕元に置いてあった携帯のアラームが鳴り響いて目を覚ました。


あれから一週間。

あたしと春樹は未だろくな会話も交わしたことがない。


パパ(雅樹さん)とはけっこう打ち解けたんだけどね。

春樹は、とにかく感じ悪い。


春樹は違う都道府県から来たから、あたしと同じ高校に転入して。

隣のクラスだったりする。


それでも、まだマトモに喋った事がないのはあたし自身不思議に思う。


あたし、別に人見知りとかじゃないし。


だからやっぱり、原因は春樹にある!(断定。)



髪の毛を整えて、化粧もかるくして、制服に着替えると、あたしは1階のリビングに。


いつも通り、お母さんとパパが仲良さそうに話していて。

テーブルでは春樹が黙々と朝食を取っている。

あたしは、自分の席…つまり春樹の向かい側に座る。



お母さんが用意してくれたご飯を、あたしも黙々と食べる。

これも、いつもの事。


朝食を終えると、歯を磨いて、カバンを持って玄関に迎う。



「行ってきます」


「行ってらっしゃい、春樹くん」


あたしより先に春樹が家を出るのもいつもの事。


「ぁ。やだ春樹くんったらお弁当置いてっちゃった!」


…これは、いつもの事じゃない…。

嫌な予感。


「はい、桜花。これを期に春樹くんと仲良くなりなさい!」


お母さんがあたしに、春樹のお弁当を押しつけながら言う。


「ンな無茶な!」


「ンな事言ったっていつまでもこのままじゃいられないでしょ!?雅樹さんだって心配してるんだから!」


「…あぁもう!わかったよ、渡しゃいんでしょ!?行ってきます!!」



バン!

乱暴にドアを閉めると、あたしは学校に向かって歩きだした。


確かにこのままじゃいけないだろうけどさ。


これはあたしのせいじゃないもん。

言うなら春樹に言えっての!!


あーもう…。


イライラすんなぁ!!

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