歓迎。
※青春のバカさが書かれています。
※キャラがややこしいです。
※一話分だと思ってたらいつの間にか三話くらいになってました。
※ご飯でも食べながら、ごゆるりと読んでください。
資料室。
そこはあらゆる本が揃う場所、情報が行き交う場所。
そこに、淡い黄緑色したショートの髪型で制服を着てる女の子が居たのだ。
ここからが衝撃的。
その子は高い本棚の上にあぐらをかいて座り、「お釈迦様は実在するのか?!」と書かれたタイトルの本を片手に、ブツブツと念仏をか細い声で唱えていた。
「あのぉ~…来石さん?」
「…」
「望花ちゃ~ん?」
「…」
「望花ッ?」
「ん」
やっとこっちを見た。
顔がすごい大仏みたいにのめーっとしてたが、一瞬でクリクリした可愛い大きな目に戻った。
「…仏の事に興味があるの?」
「ないわけではない」
「そう、なんだ。念仏とか…すごいね」
「そんなにすごい事でもない。…私に何の用?」
すっかり用を忘れてた。ありがと、望花。
「そうそう!今から新入生歓迎会があるんだって!だから、呼びに来たの」
すると望花は本棚からひょいと飛び降りて、見事に着地した。
「…行く」
学校から一番近いマク●ナル●に卓球部員全員と顧問の海山 敬像先生が集まった。
部員は二年生が四人、一年生が四人の八人だ。部員は全員女子である。
「先生!お~ご~り~」
と二年生の小柄な先輩が勢い良く言った。
「ダメだ、俺は一年の分しか持たん。お前ら二年は自腹だぞ」
先生は冷たくあしらった。
茜先輩はみんなからどんなハンバーガーが食べたいか訊いて、その分のお金を貰い、一人で注文に行った。
ハンバーガーが来るまでは少々時間がかかるらしい。
その間に、自己紹介をする事になった。
「二年一組、卓球部部長の西音寺 茜。よろしく」
やっぱり、茜先輩はかっこいい。
すると、机の上にはハンバーガーとポテト、ジュースが揃った。
次に紺色の髪でクールな先輩が自己紹介した。
「二年一組、主野 利絵」
「利絵は副部長よ」
茜先輩がすかさずフォローした。が、利絵先輩はそんなことどうでもいいと言ったようにポテトを食べていた。
次に「はいはーい!次!」と元気の良い先輩が自己紹介した。
「二年四組の桜 美子だぜ~!よろしくう!」
美子先輩はそう言ってすぐにてりやきバーガーに喰らいついた。
最後に控えめそうな笑顔の可愛い先輩が自己紹介した。
「あっ…香波 紗々(かなみ ささ)です。よろしくね」
紗々先輩はニコッとして一年生に話題を振った。
「高緒 真姫です。お役に立てるかはわかりませんが、精一杯がんばります!」
真姫が挨拶をすると、拍手が巻き起こった。
真姫は照れながら、瑠璃に話を振った。
「天野 瑠璃~、一年五組~、よろしくっス~」
ケータイをいじりながら、やる気なく挨拶をした瑠璃。
すると、間髪入れずに望花が挨拶した。
「来石 望花。よろしく」
必要最低限の挨拶をして、望花は私を見た。
「え、え、え、えーっと!橘 いろはです!よ、よろしくお願いします!!」
文章は長いが、話した内容は望花と一緒だった事に少し落胆した。
茜先輩は顧問の海山先生に話しを振った。
「卓球部顧問の海山 敬像だ。担当教科は美術、みんなと一緒に部活に専念したいところだが…なんとも忙しくてな、時々しか顔をだせないんだ。今日はただのオジサンだから、みんな仲を深めるようにな!」
『はーい』
そこからは、大会でどこまで行くとか、恋の話とか、勉強の事とか、色々先輩から聞いた。
みんなが大体ハンバーガーを食べ終わったところに、先生から連絡が入った。
「そうそう。明日、お前ら一年生と俺が試合して、俺から一本でも取れなかったら部活辞めてもらうから」
『は?』
いやいやいやいや!先生!
ちょ、待って!待って!タンマ!タンマ!
私、運動できないよ?
卓球っつったって、ラケットも握った事ないんだよ?
それに、どんな生徒でも部活入んなきゃ退学だよ?
と言うか、私が不合格で部活辞めちゃったら、廃部になっちゃうよ?!
「え?誰からそんな事きいたの?」
と、紗々先輩が尋ねてきた。
「え…茜先輩!言いましたよね!?」
茜先輩はニヤっと笑った。
すると、美子先輩が爆笑しだした。
「あっはっは!いろは!それ、茜に騙されてるぜ~?部員は最低でも二人居れば成り立つんだよ。いろはが居ないとできない事は団体戦を組む事。団体戦は八人居ないと組めないからな~!あっはっは!」
私は無言で茜先輩に抵抗したが、茜先輩はニコニコしていた。
それを気にせず先生はこう言った。
「じゃ、これで解散するが、各自!俺からポイント取れるように作戦立てとけよー。ラケットは倉庫に新しいの入れといたから、選んどくよーに。自分のラケット持ってる奴は自分の使えよ、じゃーな!」
先生はそう言って店を出た。
外は暗かった。私達八人も固まって行動しようと言う事になり、一緒に帰った。
寮の一階を『自称、適当大王利絵先輩』に案内してもらった。
風呂場、台所、ミーティングルーム、トイレ、資料室、練習所、テレビ室、休憩室などなど…。そして最後に『倉庫室』へ行った。
倉庫室は暗くて静かだ…今にも何かでてきそうな感じがした。
利絵先輩はそこから新しいラケットの入った籠を出して来て、
「さあ、諸君。選びたまえよ」
と、テンション低く言った。
真姫と望花は自分のラケットを持っているらしく、私と瑠璃が選ぶ事になった。
「ねぇ、瑠璃。ラケットを選ぶ基準とかってあるのかな?」
「適当じゃね?」
「適当って…それはさすがに。なんか黒いツブツブした奴とか、普通にどっちもツルツルの奴とかあるし…」
「何この赤いツブツブ。でかいし!ははは!」
「そこ、笑うとこなんだ!?」
すると利絵先輩が「盛り上がってるところ悪いんだけど…」と口をはさんできた。
「今、いろはが持っているラケットはシェイクって言って、握手するように持つの。最近はそれが主流ね。そして一番奥にあるのがペンタイプ。ペンを持つように持つわ、温泉卓球なんかするときはこんな感じのラケットね。使いやすい人はコレ使うわ。瑠璃が持ってる黒いツブツブの※ラバーはツブ高って言うの、『魔法のラバー』っても言われてて、コレを使う事によって回転が変わってしまうのよ」
(※ラバーとは、ボールを当て打つ部分にある赤と黒のゴム・スポンジでできた部分のこと)
と、そこまで説明すると瑠璃が目をキラキラさせて叫んだ。
「アタシ、コレにするー!!」
「瑠璃のはシェイクのツブ高ね。茜と同じタイプのラケットよ」
「瑠璃、なんでそれにするの?」
「運命的なものを感じたから!!」
それでいいのか…。
本当適当だな、この人。
と思ったところで、私もあるラケットを手にしてこう言った。
「私も…コレがいいなぁ…」
「いろはのラケットは表ソフトラバー…ツルツルのラバー、シェイクね」
「いろは、センスわる~」
「うるせぇやい!コレが一番シンプルでいいじゃん!」
各自、ラケットが決まったところで部屋に戻る事にした。
ベッドに寝転がってラケットを眺めた。
握る部分は灰色と紺色でピンク色の線が入ってて可愛い…と言う理由で選んだと言うのもあったが、なんだかこのラケットなら…
――勝てそうな気がしたのだ。
どうも、天井です!最近肩こりがひどくて仕方ないです。
バイト先から走って家に帰ったんですが、足が痛くなる前に方がこりました。
自転車が使えないって不便ですよね。
…次の戦ってるシーンってどう書けばいいのかよくわかりませんが、あたたかい目で見守っててください(●´∨`●)