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黒板。

※青春のバカさが書かれています。

※キャラの名前がややこしいかもしれません。

※ごゆるりと、お茶でも飲みながら見てください。

某所、県立病院。


私「橘 いろは」(たちばな いろは)は病院に来ていた。


兄が3年前にバスケの試合で倒れた。

最初は骨折か何かだと病院側も私達もそう思ったが、何日も寝っぱなしでおかしいと思い検査したら「心臓の病」を患っていたのだ。


「なぁ、いろは。お前今日って入学式だろ?俺は大丈夫だから行けって」


兄は平気だと言ったようにヘラっと笑ってそう言った。


「いいよ、お兄ちゃん。どうせ入学式は昼からなんだし」


「いろはがあのスポーツで有名な『南ヶ丘咲中学校』に入るとは思わなかったなぁ…」


「寮生活できる中学校なんて、この地域でそこしかないでしょ?」


兄の入院費を稼ぐために両親は一日中働いている。

そのため、私の面倒を見てくれる人が居ないので

寮生活の『南ヶ丘咲中学校』に入った。


「で、何部に入るつもりなんだ?バスケかぁ?」


「んな訳ないじゃん。運動苦手だし…」


そう。

それが今の悩み。


スポーツで有名な中学校だが、生憎。私は世間で言う運動オンチ…。


きっとクラスでも学校でもうく。

退学になんてなった日には、どうしたものか。


「そんなしかめっ面すんなよ、いろは。俺が見る限りではよぉ、お前運動できると思うぜ?やらないだけであって」


「ははは、そうかもねー」


ふっと兄は時計に目をやった。


「色々準備とかもあるんだろ?そろそろ行った方が…」


「わかった。じゃあね、また来るから」


「おう。もう来んな」


その憎まれ口にドアを閉めるという行動で答えた。






南ヶ丘咲中学校。


校舎はそんなにボロくなく、どちらかと言うと新しいほうだ。

運動専門の学校と言う事もあり、体育館が三個、武道場と呼ばれる建物が二個もある。

もちろん、部活に文芸部はない。すべて運動部だ。


慣れない制服に身を包み、一番大きな体育館で入学式は行われた。

生徒人数は大体百二十人と言ったところだろうか?

本当に数えた訳でも、戦国時代の忍者でもない私の目測で、そのくらいと言うところだ。

パイプイスに座って校長先生の話を方耳で聞いて受け流し、私はキョロキョロと辺りを見回した。


男子は大体がスポーツ刈り、短髪。まれに茶髪のちゃらっとした子が見受けられると言った程度。

よく見ると皆、ガチッとした体つきで、完全なるスポーツ体型の筋肉質だ。

女子はと言うと、やはりショートの女の子が多いようだ。だが、4人に一人は長い髪をキリッと結っている。

なんとも「スポーツ命です!」と言ったようなもんだ。


キョロキョロ辺りを見回したら、いつの間にか入学式は終わって、教室で先生の話を聞いていた。

すっごい長い話だったが、要約するとこう言う事。



この学校は「部活」という団体を一グループとカウントし、すべての行動をその部活の仲間で補い、協力してもらう。

具体的には、寮を部活の部員で生活したり、文化祭・体育祭なども部活で出し物や体力を競ってもらうと言う事をしてもらう。


それが学校の掟。


一年生は放課後までに何の部活に入るか「入部届」を校長室に提出しなければならない。

クラスの皆は先生の話が終わると同時に入部届を提出していたが、私は迷っていた。


頬杖を付いて窓の外の少しオレンジ色になった空を眺めて考えた。



「あの、最後の方、電気お願いしますね」


ツインテールの真面目そうで可愛らしい女の子がそう告げて教室を出て行った。

その三分後に、


「あ~、かったりいな」


ギャルっぽい女の子がそうはき捨てて教室を出た。

その五分後に、


「………電気、消すから」


無口そうな女の子が本を片手に教室を出た。


はぁ………。


あ?



教室を見渡すと誰も居なかった。

ボーっとしているうちに置いてかれた。

しまった!と思い、スクールバックを持って小走りで教室を出た。

だが、部活を決めない事には今日の寝床も食料もない。


これは困った。


一応、部活の予定が書かれている黒板の前で部活を決める事にした。


今日の予定

「あります」「グランド十週した人から練習」「各自、自主練習」「あるよ~」

など、さまざまな文字・色のチョークで書かれていた。


だが、一つ書いていない部活があった。




――卓球部だ。



卓球部は運動量も少なそうだし、目立たないし、運動オンチでも歓迎してくれそうだ…と思い、選択肢の中には入っている部活だ。

まあ、正直言うと、入りたい。


そう思っていると、向こうから誰かが歩いて来た。


「あ、新入生?」


声をかけられた。


容姿端麗、女の人だ。先輩であろう。スラっと伸びたキレイな足に、黒い長髪。左耳の近くには可愛らしいピンクのリボンがされていた。


「は、はい!」


と強張った肩で答えた。緊張していたのだ。


「そ。何部に入るの?」


「いえ、そのー…き、決まってなくて…」


すると、先輩はニヤリと笑ってこう言った。



「――卓球部、入りなさい」





強制?




先輩は立て続けにこう言う。


「入るところがないなら、卓球部に来なさい」


入りたいと思っていた部活の勧誘。

不意を突かれて目まいがするかと思ったが、ブルっと首を振って慎重に訊いた。


「ど、どうして…ですか?」


そしたら先輩は急に目をうるっとさせて、手を可愛らしく組み、こう言った。


「実はね…あと一人入ってくれないと、廃部になってしまうの。卓球部を助けると思って…ね?お願い!」


先輩は可愛かった。

すんごい可愛かった。


って、そんな事思ってる場合じゃない。

チャンスじゃないか!自分を必要としてくれる部活がある。それだけで万歳だ!

待てよ。

こんな自分がそんなピンチな部活に入っていいのか?

お荷物になって捨てようとしても捨てられない、もどかしい存在でもいいのか?

だが。

ここで入っておかないと、寝床もない。食事も。

恥じより、衣食住の方が優先だ!


「あの…私…卓球部に入ります!」


私は大声でそう宣言した。

廊下中に「ります」「ます」「…す」と響き渡る。


先輩はさっきと同じニヤリとした表情した。


「よろしくね、えっと…たち…」


「橘いろは(たちばな いろは)です!」


「いろはか、私は西音寺さいおんじ あかね。茜でいいわ」


私はぱっとした表情を見せて、すぐに迷っていた時の暗い顔に戻した。

嫌な事を思い出したのだ。


「先輩、私…運動オンチですよ?」


先輩は黒板に書き終わった居場所のないチョークを床に落とした。


黒板にはキレイな文字で『新入生歓迎会!』と書いてあった。

どうも、天井です!

本当に書いてて自分はくだらないストーリーを考えるもんだ…と思います。


この前、スタジオジブリさんの作品「もののけ姫」を観ました!

あんな壮大でファンタジーなラブストーリーが描けるなんて感激しちゃいますよね!!

いつかあんな風にすごい物語を書けたらなぁと思います。(←何千年かかるかな?)

それでは。

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