【地区予選編】緊張。
※青春のバカさがゆるく書かれております。
※たまにはストレートティとか大人な雰囲気の飲み物でも飲みましょう。
※ごゆるりと、お楽しみください。
次は杉巻大付属中との試合。
皆は緊張している様だった。
二回戦まで「ま、なんとかなる」とか何とか言って姿を現さなかった先生でさえもパイプイスに座って監督面をしていたのだ。
団体戦メンバーは全員卓球台の前に整列した。
向えには杉巻大付属中の団体戦メンバーが手首や足首をぶらぶらしていたり、首をコキコキ回している人もいた。
なんか強そう、雰囲気的に。
少なからずこの試合を観戦している南ヶ丘咲中側の人間はそう思った事であろう。
「お願いします!」
二つの中学校がお互いにお辞儀をして陣地へ戻った。
初戦は美子先輩のシングルスだが、美子先輩の顔は強張っていた。
「美子先輩、顔色悪くないですか?」
「へっ!?あぁ!いろは、な、な、何言ってんだよ~!全然大丈夫だぜー?」
全然大丈夫じゃなさそうだった。
そして何故か紗々先輩も俯いていた。
そしてそして海山敬像先生、彼も何かを悟っていた。
相手は新崎コヨミと言う人。
小柄で可愛らしくてショートのこげ茶色の髪…まるで髪を結い上げていない美子先輩のような人だった。
二人は練習球を三球したが、すべて美子先輩がミスしていた。
しかも、先輩の目の焦点は定まっていない。
だが、相手のコヨミさんは美子先輩の逆で冷静にかつ集中して打ち込んでいた。
試合はコヨミさんのサーブで始まった。
今まで受けた事もないような鋭いサーブに私、そして一年生初心者組は目を奪われた。
これがあの杉巻大付属中の力なのだ、と。
美子先輩は小柄なのを生かしてひょいっとサーブを取ったが、すぐに打たれてしまった。
次も、また次も。
面白いように相手に点が入って行く。こちらからしてみれば面白くないのだが…。
一セット目の結果は三対十一で杉巻の圧倒的勝利であった。
美子先輩は完全に凹んだ顔で帰ってきて、パイプイスに座るやいなや溜息をついた。
「美子先輩…」
なぜか私はそう呟いていた。
すると真姫はアップをしながら茜先輩に質問をしていた。
「茜先輩~」
「ん、何?真姫」
「美子先輩って何かあったんですか?今日、絶対本調子じゃないですよね?」
「………そうね。紗々なら何か知ってるかもね」
茜先輩は紗々先輩に聞こえるようなトーンでそう言った。
数秒の沈黙の後、紗々先輩は俯きながら重い口を開いた。
「実はね…試合が終わった後、美子と一緒に…トレーニングがてらにね、廊下を歩いてたのよ…」
そしたら…――
どうも~天井です!
最近はビターやストレートなどなど…大人な雰囲気にはまっている天井です、はい。
でもビターは苦いので『気分だけ』大人の余韻にひたっております^^;
やっぱり砂糖やミルクだって捨てがたいです…と言うか必要です(笑)