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会議。

※青春のバカさがゆるく書かれています。

※作者は元ヤンではありません。どちらかと言うと暴走派でした。(同じだ!)

※みかんでも食べながらごゆるりと読んでください。

ひなげし寮ミーティング室。


そこには部員全員が集まっている…と言うか集められた。

部長…もとい、茜先輩は、皆が揃ったのを確認すると重々しく話しを切り出した。


「まだ新入生には早いと思い言ってなかったと言い訳をして早二ヶ月、二週間前にせまってしまった今日、部長の責任として言うわ。中学生卓球大会地区予選が市営体育館で開かれる!」


そう宣言した直後に利絵先輩はホワイトボードに「中学生卓球大会地区予選」と書いた。キュッキュと言う音が室内に響き渡る。

そして茜先輩は書き終えたばかりの文字の下をバンっと叩いてこう叫んだ。


「今日の議題はTシャツに入れる文字について!」


そう言うと茜先輩はパイプイスに足を組んでふんぞり返って座り、利絵先輩に話しを振った。


「毎年我が卓球部ではユニフォーム以外にもう一つ練習用のTシャツを作るの」


そこまで言い終えて利絵先輩は紗々先輩に目で合図した。

紗々先輩は皆に真っ黒で何も書かれていないTシャツを配った。


「それに入れる文字を考えろって。茜が言うには」


「やっぱ、昨年同様『絆』でいいんじゃねーか?」


美子先輩がそう言うと茜先輩は目をつぶって冷静にこう言った。


「発言権を求めてから発言しなさい。なるべくスムーズに話し合いを進めるためにもね」


美子先輩は不愉快な顔をしてぷーっと膨れた。

それを可哀想に思ったのか、利絵先輩はホワイトボードに小さく『絆』と書いてあげた。


三分くらい沈黙が続いただろうか。紗々先輩が手を挙げた。


「はい。私は今年…」


すると、茜先輩は話しを止めた。


「待った!紗々、貴女は完璧よ。今すぐお嫁さんに行っても問題ないくらいの女の子だけど、そのリバウンドか何か…ネーミングセンスが壊滅的なのよ…今回の議題には参加しないで。雑用係を命じるわ…」


紗々先輩は美子先輩の隣に行くと二人でぷーっと膨れだした。


「はいはーい、先輩ー」


瑠璃がケータイをいじりながらやる気なく手を挙げてこう言った。


「この言葉良くないですかー?『天上天下 唯我独尊』…」


「どこの不良集団よ!?」


茜先輩からすかさずツッコミが入った。


「えー?かっこ良くないですか?」


「瑠璃のセンスじゃカッコいいかもしれないけど、南ヶ丘咲中はヤンキーの集団か暴走族だと思われるわ」


「だって今掲示板でそう言う話しになって…あ、赤テープ貼っとくのも手ですね」


「なんでそんな話しになってるのよ!どんな掲示板に足踏み入れてるの!?」


「今時古いですけど、赤テープとか貼っといた方が他の中学になめられなくて済みますって」


「赤テープって『喧嘩買います』って事じゃない!どっちかって言えば白テープ『喧嘩売ります』の方が私は好きよ!」


「でもスクバ(スクールバック)やエナメルに白テープって色的に合わなくないですか?」


すると真姫が軌道修整に入った。


「二人とも!今はヤンキー談義してる場合じゃないですって!」


「じゃぁ…」と言っていきなり茜先輩は真姫の方を向いた。


「真姫はどう思ってるの?」


「え?…うーん…昨年同様に一文字とか…」


「却下。昨年と同じなんて認めない」


「う…同じ文字って言ってないのに…」


真姫は先輩に言いくるめられて浮かない顔で座った。


その茜先輩の矛先は何故か望花に向き…。


「望花、貴女ならいっぱい言葉知ってるわよね?何か良い言葉ない?」


「無我の境地」


「それどっちかって言うとテニスじゃない!卓球はそんな一球一球が死闘を繰り広げるみたいに迫力の問題じゃないのよ!頭脳プレイよ、頭脳プレイ!」


そして鋭く尖った矛先は私の方で止まった。


「いろはー、貴女は何かないの?」


「え!?………長いですよ?」


「いいわよ、言ってみなさい?」


私は皆が討論と言う名の漫才をしている間も真剣に考えていたのだ。

恥ずかしくてあまり言いたくないが…でも言わなくて役に立てないよりはまし!と思い言った。


「やる気の種を植えたなら、汗と涙の水をやり、仲間という太陽を一身に受け、やがて勝利の花が咲く…なーんて!」


「長い」


めちゃくちゃバッサリ切られてしまった。

あの長い文章をたったの三文字で…。

美子先輩や紗々先輩達と一緒にぷーっと膨れようかとも思ったが、次の瞬間。


「でも、一番まともだし、ロマンチックだし、いいんじゃない?それにしましょう」


茜先輩が納得しましたの表情を見せたので、皆も「そうだねー」「それがいいよー」などと静かに歓声を上げた。

すると利絵先輩がこう尋ねて来た。


「いろは、名言に水を差すようで悪いんだけど…なんて言ったか覚えてる?」


「へ!?いや…明確には…」


ここから思い出すのに会議の二倍の時間がかかったと言う。





どうも、天井です!

最近うどんばかり食べている今日この頃…。

そろそろしゃぶしゃぶとか食べたいです。


なんか、卓球の話しなのに最近コイツら部活してねーな…って思いました。作者自身も。

でも、コイツらはちゃんと部活してるんです!

部活があって→自主練習もして→勉強もして→おふざけもしてる。

って流れなんで(笑)

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