指輪
彼女は指輪が好きだった
会うたびに、いつもたくさんの指輪を身につけていた
彼女曰く、「どれも1番好きで選べない」とのこと
そんな彼女は、今では1つしか指輪をつけていない
その指輪が、彼女の1番、ということなんだろう
だが
僕は、彼女の1番にふさわしいのだろうか
疑うのが彼女に失礼なことはわかっている、だけれど......
僕の手には、左手の薬指に彼女とお揃いの指輪
右手の親指に別の指輪がついている
彼女の前で、ちゃんと隠せているだろうか、醜い自分を
どうも、大盛小鉢です
毎週こんな感じでSSや戯曲、恋愛小説を投稿していくので、良かったら覗いていってください