表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
没落した公爵令嬢は、再興のために辺境伯と婚約することになりました。  作者: 木山楽斗


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

23/28

第23話 住人達との交流

「さて、サフィナ様、そろそろ行きましょうか」

「あ、はい。カルニさん、どうかお元気で」

「カルニ、大事にな……」

「はい、ありがとうございます」


 一通り話を終えて、私達はカルニさんの前を後にする。

 住人達との顔合わせのために、まだ歩かなければならないのだ。


「カルニは、少し前までは病気だったのです」

「病気ですか?」

「ええ、それで私が薬を取り寄せて、なんとか治療できたという訳です」

「なるほど……」


 歩きながら、リンドラ様がカルニさんの事情を説明してくれた。

 予想はしていたが、やはりカルニさんは病気だったようだ。

 その病気を治すために、リンドラ様が薬を取り寄せた。それも、予想していたことである。


「リンドラ様は、住民達にも優しいのですね」

「優しいということではありません。領民が困っていたら助ける。それは、領主の仕事です。領民と領主との間に信頼関係を築くのも仕事の内というものですよ」

「そうですか……」


 リンドラ様は色々と言っているが、それが善意からの行動なのだろう。

 カルニさんとの会話を聞いただけでも、それはわかった。

 リンドラ様は、とても嬉しそう会話していた。カルニさんが治ったことを、心から喜んでいたのだ。

 そんなリンドラ様が、仕事として助けたなどとは思えない。

 だが、きっとリンドラ様は認めないだろう。こういう時のリンドラ様は、何故か素直ではないのだ。


「それにしても、私の両親のことも住人の皆さんも知っているのですね」

「ええ、昔といっても、十年くらいしか経っていませんから、多くの住民は当時のことを覚えているはずです」


 次の私が質問したのは、両親のことだった。

 どうやら、ここの住民は私の両親のことも知っているらしい。

 確かに、そこまで昔の話ではないので、子供でもなければ覚えていてもおかしくはないだろう。


「それなら、私の顔を見て、かなり驚いているのでしょうね」

「そうかもしれませんね……」


 恐らく、住民達は私の顔を見て驚いているはずである。

 私は、お母様とそっくりだ。よく見ると、少し違うのだが、ほとんどの人にはわからないことだろう。


「住人達も、サフィナ様のご両親には感謝していると思います」

「そうなのですか?」

「ええ、前領主がいなくなって不安定だったこの領地を、お二人はきちんと治めていましたから……だから、サフィナ様のことも歓迎といったらおかしいかもしれませんが、そのような感情だと思います」

「そうなのですね……」


 リンドラ様の言葉が、私は少し嬉しかった。

 住人達も、私のことを歓迎してくれている。今の私にとって、これ程嬉しいことはない。

 その後も、私達は町の人達と交流するのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ