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おっさん家!  作者: サン助 箱スキー
3章 調味料が欲しいです
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タブレット2

だいぶ前の回でカンタ君が触覚を振ったのもフラグだったりする。


 ふぐ刺しより薄く切ったカツオのタタキの奪い合いの朝食も終わり、結果6対4で俺の負けだったけどね。鬼さん達に、お饂飩さんを振る舞う前にカンタ君と2人で試作しようと言う事になった


現在午前5時45分、既に朝日は登っていて十分明るいからさ。


小麦粉に塩とぬるま湯を加えて練る、カンタ君の耳たぶ位の柔らかさになるように練る、練って練りまくる。


「ニノにい、うどんってあれだろ?あのぶっとい1本のやつ……」


カンタ君は何処出身なんだろう……

確かに一本饂飩なんてのもあるけど、知らない人の方が多くないかそれと思ったので聞いてみた。


「ん?一本饂飩ってカンタ君どこで食べたの?珍しい饂飩を食べてるね」


そう聞いたら、部屋から綺麗なビニール袋を持って来てくれてたカンタ君が。


「江戸だよ江戸。なんて地名だったかは忘れたけど一時期流行ってたよ。皆美味い美味いって言うから食べに行ってみたけど、あんまり美味いもんじゃなかった気がするなあ。あれなら蕎麦の方が美味いと思ったし。」


ああね、前に何かの本で読んだ事があったな、江戸でも一本饂飩を出す店があって、そこそこ流行ってたって。


「今日作るのは讃岐風だよ。と言っても釜玉じゃなくて、かけうどんだけどね。」


讃岐って四国だろ?なんだそれ?って言いながらビニール袋に入れた練った生地を踏んでくれてる。寝かせないのか?って聞かれたら時間操作って言う裏技と微生物活性と言う裏技を使ったのさ、神様だからな二人共。


「でもさ、食べ物を踏んで大丈夫なのか?なんかすごくダメな事をしてる気がするけど。」


「正式な作り方だから大丈夫です。とりあえず踏みまくって。」


日本に住んでいた頃の人生で饂飩店の大将から直接聞いた事なんだけど。ある程度踏んだら、そこから先は踏み続けても変わらないだそうだ。


因みに小麦粉やら水やら塩の分量は、GODgle検索で調べたら、食の神様が、こと細く載せてくれてたりする。

今回は、ベルゼブブ一押しの素人でも作れる美味しい讃岐饂飩レシピってのを見ながら作らせて貰った。


踏みまくった生地を寝かせる時間が勿体ないので、時送りで進めたよ、生地の時間だけをさ。


「失敗したら時戻しで小麦粉に戻せばいいんだから気が楽だよな。」


なんてカンタ君が言うけど。


「ごめん、ちょっとした理由があって時戻しは使えないんだ。だから失敗したら責任持って2人で食べようね。」


笑顔でカンタ君に言ったら……


「ニノにい、最初からそれを狙ってオイラを巻き込んだな……」


「うん、その通り。と言うか未来眼で見たら失敗するかとか見えるでしょ?俺は、先を知るのがあんまり好きじゃ無いから見ないけど。」


生地を延ばす作業に取り掛かりながらカンタ君におどけながら言えば。


「オイラあんまり見る事に力を入れてなかったからさ、未来眼の使い方忘れちゃったんだ。前に使った時は借り物だったし。と言うかニノにいの使ってるソレって便利だよな。俺が解脱した時代ってさ、杖とか錫杖とか独鈷杵って言うの?あんなのがそのタブレットってやつだったんだぜ。」


「そうなの?でもどうやって自分の中にある神の力や感覚を調べるの?」


「オイラみたいな虫型の神だと触覚なんだけどな、三本付いてるだろ?この中の一本が杖替わりなんだけど、動かし方で色々な力を発揮するんだよ。」


あれ?マルトさんも解脱してそこそこ時間が経ってる神様のはずだけどタブレット使ってたよな……


「ちょっとパンツァー様に聞いてみるから、カンタ君生地を延ばしといて。」


そう言ってパンツァー様に無料通話アプリGINEを使って連絡してみる。


カンタの奴ってこっち(地球)の時間で200年くらい前に封印されたからタブレット渡してなかったなと言って、送るよの一言の後ろでポンちゃん当たってる当たってるって声が聞こえた。まだ競馬やってるのか?


通話が終わった直後に、何時もの絨毯に乗って配達員さんがタブレットを持って来てくれた。


相変わらず、まいど!が第一声だった。土むき出しだとタイヤに小石を挟むから舗装してなって言われた。


「なあニノにい、いつもあの神様が配達してくれるのか?」


そんなに事をカンタ君が聞いてくるから。別だん隠すことでも無いから。そうだよ、こっちに来てから毎回あの神様が持って来てくれるよ。と答えておいた。



 薄く延ばすのが何かの琴線に触れたようで、カンタ君がもっと薄くしたいとか言っているけど、これ以上薄くすると素麺サイズになるからダメと言って、打ち粉を振って生地を折り畳む。


生地の上に1辺が真っ直ぐになってる綺麗に削った板を置いて、包丁で切っていく。この作業もカンタ君の琴線に触れたようで、隣でカンタ君も無言で生地を切っていく。


二人分位の麺が作れたので茹でようとして沸いてるお湯にうどん玉をぶち込む、完全な生麺だから茹で時間は8~9分を目安に麺が浮いてきたら上げる感じだな。


茹で上がりそうな麺を1本取り出して、半分ちぎってカンタ君に渡す。アツアツだけど口に放り込むと、しっかりしたコシなんて皆無でさ……


「なんだこれ、味もしないし、ブヨブヨしてるし……」


やはりちゃんと時間を掛けて熟成させて、大人の体重で踏まないとダメなのか?あ!冷水で締めたらコシも出るかな?と思い締めてみる……おっ!少しコシも出たな。


ザルに麺をこぼして、冷水で締めた後に、ちょっとだけ醤油を垂らしてカンタ君にもう一度試食してもらったら。


「おっ!さっきと違って美味いかも……でもまだブヨブヨだな。」


なんて言ってくれた。初めて作ってこれなら十分じゃないかな?


試食が終わった後は、カンタ君にタブレットの使い方を教えて時間を潰した。

8時くらいになったら鬼さん達の所に行って饂飩でも作ろう、今度は体重60kg位の人に踏んで貰うか、鬼さん達のみなぎるパワーで練って貰おう。


しっかりコシのある讃岐饂飩が食べたいからね。


前半の章の殆どがフラグだったりするんですよね、どこで回収するかは未定だったり確定してたりと色々ですが。

なんか風車や水車や自転車もどきを3章で作れるんだろうか?あと4話程度で3章エピローグのつもりなのに……


読んで貰えて感謝します。コメントを誰からでも貰えるように設定を直しておきました。

誤字脱字、句読点の打ち間違い等教えて頂けたら嬉しいです。後書きまで読んでくださった皆様、さらに感謝です。

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