惑星パンツの雰囲気をぶち壊す何か
何時になったら饂飩作るんだよ。
夕日が落ちてしまう前に海水採取組が帰って来てくれた。あれ?大陸だろ?って思うだろ。
そこは俺の作った無属性の魔石さん達が大活躍さ。
各方面の海に向かった鬼さん達は、内向きの魔術が得意な人達なんだよ。内向きの魔術?って思う方も予想が付いてる方も居るだろうけど説明しとく。
身体強化って事さ。つまりエーテル素粒子(魔力っぽいの)を魔石から取り出して、身体能力をドーピングしてダッシュして貰った。
そうしないと南北に600km東西に1200kmもある大陸を空を飛ぶわけでも無いのに10時間程で行って帰って来れるわけないからな。ちなみにスキルで浮いて貰ったまんまでな。
帰還した鬼さん達から無属性の魔石を回収しつつ、料理をするのは明日だと伝えて、べっこう飴と米8麦2の握り飯1人3個ずつと土鍋いっぱいの味噌汁を渡しておいた。お疲れ様です。
全員無事に帰って来たので、海水を回収しておいた。鬼さん達の使ってるエンジさん作の石瓶に入れてだけどな。タブレット操作して収納したから保存状態もバッチリさ。
鬼さん達が帰る時に、今日の昼間に何をしていたかを話す子供達の姿が微笑ましかった。変な事を覚えさせたのは、少しだけ申し訳ない気持ちになるが後悔はしていない。
明日は、お饂飩祭りだな。今晩中に日本に行って鰹出汁を手に入れて来ないと。そんな事を考えながらカンタ君と帰宅してたら。
「なあニノにい。どうせならさコース作ってくれよ。と言うかコース作ろうぜ。右回りと左回りのくねくねした奴を2つさ。」
なんてカンタ君が言ってくれるもんだから。
「マイレース場なんて何処の富豪だよ、そんな贅沢な物を所持するのはどうかと思うよ。」
と、あくまで一般人を装って答えてみたら。
「富豪って言うか星神様じゃん、別に誰に遠慮する事も無いと思うけど?やっぱり作ったり維持したりするのに凄いお金掛かるからか?」
「金銭的には、そんなに要らないと思うよ。と言うかアスファルトで舗装するのが大変なだけでさ。」
「労働力が足りないって言うなら皆に手伝わせたらいいじゃん。どうせ緑鬼達も使うんだろ?」
なんて言ってくれる……
「俺だって作りたいよ、だって日本で生きていた頃の趣味ってオートバイだからね。でもファンタジー世界にサーキット場とか雰囲気ぶち壊しじゃない?」
「雰囲気ぶち壊しって言うなら、家の屋根に乗っけてるソーラーパネルの時点でぶち壊しだろ?それに大いなる主に好きにしていいって言われてるんだし良いじゃん。」
「うーん、考えとく。荷物を届けて貰うのに少しくらいの道を作らないとだからさ。」
そんな会話をしながら帰宅した。左肩にガンモを乗っけて。
カンタ君はハルちゃんを乗っけて。
もちろん、いつもの如く椅子で浮いてさ。
カンタ君には、とりあえず自転車っぽい何かを作ってからサーキット場をどうするか決めようと言っておいた。
日本人お得意の保留ってやつさ。
饂飩を作るのは日本に行った後ですけど?
マルトさんを出さないといけませんので。
なんでマルトさんって思う人も居るかもですが、主人公、ガンモ、カンタ君と共にこの物語の主要キャラだからですよ。
こんな後書きまで読んで貰えて感謝です。
本日もう1話投稿予定です。




