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おっさん家!  作者: サン助 箱スキー
1章 始まりの1年
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配属初日1

ついに現地到着です。


 目を開けたら綺麗な青空が広がっている。

どうやら仰向けに寝転がって居るようだ。

右を見ると、右手にバスタオル程のボロ布を1枚。左を見ると、左手に茶封筒が1つ。

雑草の匂いにまみれながら、フルチンで布と封筒を持っているおっさんが仰向けに寝転がっていたら公然わいせつじゃん!

左手に持っている封筒を草の上に置いて、右手の布をとりあえず腰巻きにする。

風呂上がりにバスタオル1枚巻いて出て来たおっさんスタイルの出来上がりだ。


 現状を把握するのに立ち上がり周りを見渡してみる。

太陽がある方向に海が見えて反対側に山並みが見える。今が何時か分からないから、太陽を見ても方角まで分からない。

今現在立っている場所は、山裾から海岸線まで続く草むらと言うか草原と言うか、そんな場所で少し小高い部分に居るようだ。


「困ったな、何も情報が無いや。」


呟いてみるが、答えなど返って来る訳もなく。今出来ることと言えば、草の上に置いた封筒を開けるくらいだ。


 封筒自体には、何も書いておらず。開けるしか無さそうなので、とりあえず開けて中身を取り出してみる。

書いてある文字が日本語や英語じゃないのに読めるから少し安心しつつ読んでみる……


「ちくしょうめぇっ!!」


動画サイトでよくアテレコされてる閣下のちくしょうめと同じようなテンションで叫んでしまうほどの内容だった。


    以下封筒の中身の内容



 ごめんねぇ、眠ったまま五分経っても六分経っても起きないから手紙を書いておくよ。

君が、この手紙を読む頃。僕は、地球の七世紀頃の南アメリカ大陸に観光に来ていると思う。

だってさ三億年ぶりの休暇なんだよ?テンション上がりっぱなしで数日眠れなかったくらい楽しみにしてるのに、君は目を覚まさないんだもん。チョー焦ったよ。

一応僕の事を書いておくけど。この星の唯一の神で、聖域の管理者と共に星の管理者でもあるんだ。そして君にお願いしたいのは、僕の代わりに二万年程の間、星の管理と聖域の管理をして欲しいの。

聖域の管理者と言っても聖域からあんまり出る事無くテキトーに過ごしてて良いんだけど。たまに迷い込んで来る生き物が居るから、見つけたら送り返してください。二万年後に元に戻すから、地形は変えても構わないよ。

星の管理者の方は、基本的に何もしなくても良いです。星に何らかの影響がある程の事が起きた場合、自動的に僕が強制送還されるから僕の方で対応します。

聖域のある大陸自体は、外界から隔離されてます。

人型の意思疎通出来る生き物なんて居ないけど。動物や植物、虫や魚、その他色々な生き物が住んでるから。その子らが絶滅しないように無茶だけしないでね。

必要な知識は、無理やり君の脳にインストールさせて貰ったので、思い出してください。

ちなみに僕は、その星で活動する時だと、大きなミミズの外見なので地中でのんびり過ごしてました。だから君が暮らすには、少し何も無さすぎるかもね(笑)


最後に。


この手紙は、読み終わったら自動的に消滅します。





 読み終わって「ちくしょうめぇ!」と叫んだ直後に封筒も手紙も同時に発光し始めて。まるで天空の城で目を潰された大佐のようにめがくらんで。「目がぁ目がぁ」のコンボだよ。


なんで神ってのは、相手の事を考えないんだろう……。

まだ俺が最下級の見習い神だからなんだろうか。

軽くへこみつつ。大きなミミズって、どうすんだよ。神殿的な物でも在ると思ってたら。配属先は人型生物の居ない未開の大陸って……


「言語理解なんて要らなかったじゃないかよ!ちくしょうめぇ!」


思いっきり叫んで少しだけスッキリした。




到着して唖然としてます。

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