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おっさん家!  作者: サン助 箱スキー
3章 調味料が欲しいです
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ファンタジー農業

ファンタジー設定ですね。



 白熱した議論を交わすニカラの鬼さん達、どうやら聖域に関しての疑問をひとつにまとめようとして議論をしてくれているようだ。

半分くらい話を聞いてなかったカンタ君や、まだハッキリと言葉を話す事が出来ないギン君すら交えて。


子供の意見も良いものであれば採用する、ここは文化の違いだな。良い方に違うから素晴らしいと思うけど、子供の言ったとりとめのない話でも、それが真実かどうかなのを知ることの出来るスキルが存在するからなんだけどな。


世界が違うと常識も違うと教えて貰ったような気がする。

地球でさえ、いや日本の同県の中でさえ地域が違うと文化や言葉や食の違いなんてあるんだもん、世界が違うなら当たり前か。

さっきのカンタ君の当たり前だろ?って言葉がやけに耳に残っている。


侃侃諤諤の議論を交わしている最中にチャさんとパンさんに先にこっそり教えておいた。


「いずれ滅びの予定だった人種も貴方達がこの地に住む事により延命しちゃいましたよ。あと何気に皆さん聖域の物を食べてしまってるので仙鬼になっちゃってますね。」


「やはりですか。今までと違い老化に伴う腰の痛みや膝の痛みが無くなったので、何かしらあると思っていたのですが。」


俺の話に答えてくれたのがパンさんで、見た目は60歳前後?と思う感じの美魔女と言うんだろうか、とても綺麗な女性である、鬼だけど。


「すっかり忘れて食べさせちゃったのは私の落ち度ですね。ただこの光景を見てるとそれで良かったのかなと思わされてしまいます。」


「やはり滅びの道を歩んで行く予定だったのですね。」


しみじみとええ声でチャさんが呟いてくれた。


「お二人は、宇宙(そら)から見ていたのでは?人が神を棄てる所を、そして捨てられた神が怒りながらも優しかった所を。」


「「ええ」」


2人が頷きながらもこの先の話が聞けることに対して期待をしている眼差しで見てくる。


「皆さんの疑問がまとまったら、あの時の事でもチャさんとパンさんから見た神棄、大いなる主側から見た人捨の話でもしましょうか。とりあえず、すぐに終わらなさそうなんで、お昼ご飯でも用意しときましょ。」


そう言ってニカラの皆さんの集落の方の炊事場へ移動した。




 さて、ここで少し俺の作っている農作物の話をしよう。

お米が炊けるまでの間の暇つぶしと思ってくれ。

それと言うのも日本から持ち込んだ米や麦、野菜の事を少し話したいからだ。


元々聖域の大地に米も麦も野菜もほとんど原種と言っても良いのがアルラウネさんとして森や草原や山肌なんかに存在してたんだよ。

そして俺が持ち込んだ外来種と言っても良い日本の植物達が、いつの間にか仲良くなっていた。


気が付いたら見た事ない背の高い麦や米、細い大根や曲がりくねった人参等々いつの間にか畑の中に混じってたりする。


地上に種子が出来るアルラウネさん達の本体って地上に出てる部分じゃなくて、地面に潜っている地下茎なんだ。そして地面の中で日本産の植物達に色々と聖域の決まり事を教えてあげてくれたようだ。


教えてもらう?と思うだろうか。

日本産の植物の種なんかを地面に植えて、種が地面の養分を吸いながら成長していく過程で霊草、つまりアルラウネさんになってしまった。

語り掛けてくる稲なんてビックリだよ。


そして現在稲の種子、つまり米の事だが。

アルラウネさんにくださいとお願いすると、どうぞどうぞと渡してくれるんだよ、だって食べられても俺から漏れ出すエーテル素粒子(魔力っぽいやつ)を吸収してすぐに元に戻るからって理由だ。稲が籾をカゴに飛ばしてニカラの皆さんが収穫して行く不思議な風景、まさにファンタジー。


種子って子供だろ?でもそれを食べられるために渡すってさ、と思う人もいるかもだけどね。気軽に渡してくれる理由は簡単、カンタ君に頼んだアレと同じ理由だな。基本的にある程度力を持った触媒を素材として次の命を産み出す。触媒が無ければ子孫を作る事も出来ないってわけだ。


(いびつ)だろ?でもこの歪さが弱者を守る決まり事になってる、だから聖域で滅びる種族って外界からの接触を除いたら居ないんだよ。


共生と言うか基本的に地球の弱肉強食の摂理って言うのかな、あれって生きてる時は一方的に強者が弱者を喰らう摂理なんだよね。そして死んでしまってやっと強者は弱者の糧になる。

どっちが良いかと言われたら、それは俺も考え付かない、でもこの聖域の決まり事が今の俺には心地良いんだ。


ちなみにさっきからガンモとガンモの恋猫の短毛さびちゃ色カギ尻尾の女の子は後ろから付いて来てる。


ち〇ーるくださいって言いながらね。

だから1本ずつあげた、ガンモは右手で女の子には左手で。




カギ尻尾の猫は幸せを引っ掛けてくる。

ガンモが幸せになってくれたら良いなぁ……

幸せにしますけどね!と作者が言っております。


さて、おおかたの聖域の決まり事の説明が終わったので……

来ますよ、製造回!ハッキリ言って何の役に立つか分からないレベルの製造回が!


次回予告 小麦粉


こんな後書きまで読んで貰えて感謝しております。


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