表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おっさん家!  作者: サン助 箱スキー
終わりの始まり
6/347

ステータスとかスキル等々

ステータス決めます。


 渡されたタブレットに目をやると……

なんと言うかゲームのアバターを決める画面的な物が映っていて。

画面の下の方に[自分の違和感の無い外見を設定してください]と書いてある。

左上に種族の項目があるので、外見は人間を選ぶ。

個として初めて意識を持ったのが人間だったから人間を選ぶのが馴染む気がすると言うのが理由だ。

選んだら顔が無い人間の体が画面に表示された。


 次に[顔を選んでください]と左上に表示されたのでタップしてみると、過去に俺が生きた生き物の顔が一覧で表示される。

でも、一覧の中にほとんど人間の顔なんて無くて。ピグミーマモーセットや犬とか、虫の頭や、酷い物になるとカツオの頭やエビの頭なんてのもある……

まぁ自分が一度経験した顔しか選べないのは、分かったけど。感心してしまう程に微生物多いな……


「体を人間にするんだからゲンゴロウの頭とか付けたらおかしいだろ……」


つい独りごちるが、普通に個として意識を持った最初の顔か、解脱直前の最後の顔のどちらかで迷ってしまう。

前者を1、後者を2とすると、1の顔で過ごしたのが約25年程で、でも俺が限りなく長い時間をもがいてでも神になろうと思ったきっかけでもあるから。1をタップしたら……

体がもろ2の顔の時の物が表示されてるので凄い違和感がある。

体も選べないのかな?って体をタップしても何も反応が無くて選べないようだ。


どっからどう見ても、アジア系黄色人種の体に北欧系の顔は似合わないのだが、いずれ神格が上がると自分の外見は好きに出来るはずだから。顔を2に決めよう。


人間の体に田崎和信だった時の顔を選ぶ。まぁついさっき死んだ時の外見が裸でタブレットの画面に表示されているが、股間がツルツルと言うか……

なんもないんだな。

性別の選択肢が出ないから。性別なんて選べないんだろう。


 左上の顔を選んでくださいの項目が消えて[解脱ポイントを振り分けてください]と浮かんで来たのでタップしてみる。


ほんとゲームのマイキャラ決める感じの、スキルやステータス的な物が表示されて。残り解脱ポイント352Pと書いてある。

ステータスの項目を見ると参考値が書いてあって、ステータスが人間離れするのもなんだし、神様見習ともなると生物としての死の概念が無くなるから、普通の人間で良いと判断して参考値の五割増くらいにしておいた。


残りポイントは332P、あんまり減ってない。

スキルの項目をタップして表示すると神力・ギフト・スキル・特技の四項目に別れている。

とりあえず神力から見てみると、神罰(雷)神罰(洪水)神罰(疫病)神罰(日照り)等々と、おおよそ常識的に考えて使い所に困る物が並んでいる中で目を引いたのが、実家に帰省(テレポート)で。

実家?って思いながらタップしたら説明文が出てきた。


[解脱直前の生物だった時に住んでいた時代と場所に1週間に一度だけ行き来出来る。帰省する場合に持ち込んだ物は、現地の素材に置き換わるが。現地から物を持ち込む事は、原則として出来ない。]


つまり田崎和信として生きた時代に遊びに行けると言う事のようで、最後の人生の終わりが令和元年の日本で良かったと思いながら、実家帰省をタップして選択したら残りポイントが232まで減った。


 神力を選択すると100Pも使うのならば、ギフトやスキルや特技は何ポイント使うんだろうと考えながらギフトの項目をタップしてみる。


精力絶倫、万夫不当、一騎当千等々、これまた使い所に困るギフトが表示されているのを流し読みしていたら[スキル作成]とある。気になってタップしてみると。

[スキル一覧の中に存在するスキルを1年に1回作成出来る。ただし作成のみで作ったスキルを自分で使うにしろ、誰かに付与するにせよ、スキル付与のギフトが必要となる]


つまり1年に1回スキルを作れるのであれば、見習いの期間がチラッと見えた、2万年と言う時間を掛ければ2万個のスキルが手に入るぽい。

[スキル付与]の項目もタップしてみる。


[スキル作成で作ったスキルを、自分もしくは他者に使える状態で付与する。スキルのレベルに関しては、付与された者が経験を得る事で上がって行く。付与直後はスキル自体が潜伏している状態なので、ある程度経験を得ると潜伏スキルが常用スキルとして発動する]


セットで効果を発揮するギフトのようなのでセットで選択すると残りポイントが52Pまで減ってしまった。


 物は考えようで、スキルは後々作れば済む話になるので、たぶん時間を掛ければ得するだろうと思い特技の項目を開く。

針に糸を通すのが上手い、歌が上手い、くじ運がほんの少しだけ良い等々相変わらず微妙な特技が並んでいる。

その中で[包丁さばきが微妙に上手い]と[金槌で指を打たない]を選択する。生前に野菜を切るのが下手くそで、金槌を使うとたまーに指を痛打するので迷うことなく選択すると、残りポイント50Pになった。


 別に全部振り分けなくても良いかな、と思いつつ初期画面に戻ると。自分の外見が表示されてる横に[イケメンにしますか?はい いいえ]と表示されているので迷うことなく、はいを選択してみると[解脱ポイントが足りません]と出てくる。

期待させられて裏切られた気分だ。


気を取り直して、その他の項目を見てみると。言語理解や文字理解、アカシックレコード参照や鑑定と言った必要そうな物が並んでいたので言語理解と文字理解を選択すると残りポイントが10Pになった。


また初期画面に戻ると[服は必要ですか?はい いいえ]と表示されている。

迷うことなく、はいを選択すると。

[現在の残りポイントで選択出来る服装一覧]

と表示されたのでタップしてみると布……

布しか無かった。


布を選択して残りポイントが0になった瞬間、会議室のような部屋が縮み出して。使っていたタブレットが俺の手に溶けて入ってくる。


タブレットが完全に俺に融合して、部屋が俺の体にぴったりに縮んだ瞬間に眩しい光に包まれて気を失ってしまった。







やっとプロローグも終わりです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ