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おっさん家!  作者: サン助 箱スキー
3章 調味料が欲しいです
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3章 プロローグ1

3章プロローグです。


 「ちょっと摘み食いしただけじゃない!そんなに怒る事じゃないでしょ〜、それにアンタの主っていつも一切れしか食べないじゃない、勿体ないでしょ〜!」


(懐かしいな、毎日のように伊勢海老の刺身を盗みに来てたな)


「残った分は近所の弱った老人や病人に配って回るんだ!捨てる訳じゃ無いから勿体ない訳じゃ無い!」


「だからって、一切れ摘み食いしただけで、そんなに目くじら立てて追いかけて来るとかキモいんですどぉ!この金メッキ!」(この頃から金メッキって呼ばれてたな)


「また金メッキって言いやがった!この白狐!まいどまいど金メッキ扱いしやがって!ヒヒイロカネだっつーの!」


「あんたなんか頭の中まで金メッキで十分ですぅ〜、悔しかったらその短足の鈍足で、どん亀の足を動かして追い付いてきたら?」(短足は余計なお世話だ)


「おお!大獄丸いい所にいた!そいつを逃げられんように取り押さえてくれ!」(まだ若いな大獄丸)


「よっしゃ任せろ金!ってマジかー!無理だ!こいつだけは無理だ!」(めちゃくちゃビビってるじゃん)


「あっ!大学芋じゃん!何あんた邪魔するつもり?またその似合ってないストレートのサラッサラの髪をアフロにされたい訳?」(大獄丸を大学芋って、てか口わるっ!)


「無理だ!俺には無理だ!すまん金!」(しゃがみこんじゃったよ)


「うっしゃ追いついた!」


「追い付かせてあげたの間違いよ金メッキ!喰らえ!」(どう見てもレーザーだろそれ)


「バカ!あつ!熱いって!」


「頼むから鈴鹿峠を焼かないでくれよ!」(山火事とか洒落にならんぞ)


「何言ってんのよ!大学芋!そんな余裕ある訳無いでしょー!何この防御特化!私の一点突破型の焔で燃えないとか、ありえないんですけど〜!」(そりゃヒヒイロカネだもんな)


「うし!歯食いしばれ!反省しろ!気合いのビンタだ!うらっ!」(気合いのビンタってなんだよ)


「女の子にビンタするとか最低!ほんとサイテー!くたばっちまえ金メッキ!」(また金メッキって言ってる)


「あ!逃げんなこら!って幻術……」


「へへーん引っかかった!ざまぁ!じゃあね〜金メッキと大学芋。そうだ金メッキ、あんたの可愛らしい主に伊勢海老ご馳走様って言っといてね。じゃ〜ね〜。」

(主……あぁ主か)






 「あの者にこの歌を渡されたのか……そうか……ついに立つか……」(闘志に燃える姿も可愛いな)


「これで蘇我の専横も終わるでしょうな。」(水の顔ってこんなんだったけ)


「葛城様が立つのであれば高い確率でそうなるでしょうな。」(風の顔は良く覚えてる)


「我が心の友が立ち上がると言うのに、蘇我の軍勢に邪魔されて助太刀する事すら叶わんのか……」


「大和に抜けるのは困難を極めるでしょうな。」(隠形っていつもほっかむりしてたな、見えてんじゃん殆ど)


「「「「………………」」」」(皆迷ってんな、懐かしいな)


「ん?あーー!そうだ!」


「どうしたのだ金?」


「いい事思いつきました。」

(この時は凄い謀と思ったんだよ)


「あれです、千方様って基本的に大人になってから引きこもってたでしょ?蘇我の奴らで千方様の顔って知ってる人いなく無いです?」


「ん〜??そうであるな、馬子殿くらいではないか?」(馬子様ってまた懐かしいな、あの人がもう少し生きてたらな)


「それなら名前を変えて助太刀に行けば良いのでは?」


「おお!それは名案ぞ金!褒めて遣わす!」


「でしょ!でしょ!褒めてもらいます。」(ちょっと良い事言うといつも褒めて遣わすって褒めてくれたな)


「しかしあれだのう。いざ助太刀に行った所で、なんの手柄も持たぬ怪しい奴が尋ねて来たとて門前払いになるのが落ちでは無いか?」


「そこでこれです!俺の首!」(我ながら馬鹿だよな)


「「ん??」」(おっ!隠形と水はこの時点で気付いてるか)


「風や水や隠形なんかも基本的に伊賀伊勢で引きこもってましたし、俺くらいじゃないですか?蘇我の奴らに顔が割れてると言うか、畿内で金ピカの鬼って俺しかいない訳じゃ無いですか。」(後の世も1人だっつーの)


「畿内と言うより他に聞いた事も無いのう。」


「ですよね!だから俺の首持っていけば大手柄でしょ?」


「何を馬鹿な事を言うておる、首を持って行くとなると……」


「ええ、首ですよ首。蘇我の奴らの軍勢の前に立ったのって俺一人でしょ?何千本も矢をいかけて一本も刺さらず逃げて行きましたし。何回攻めて来ても俺が1人で追い払ってましたし。俺の事殺したいほど憎い筈でしょ?」(ヒヒイロカネの皮膚だからなオリハルコンの鏃くらい持ってこいって感じだったな)


「それはそうじゃが……」


「千方様が拾ってくれた命じゃないすか。異形だって産まれてすぐに川に棄てられる所を拾って貰って今日まで傍に置いてもらった恩をお返ししますよ。」(鬼族の中でも異形だったんだよな)


「ダメじゃダメじゃ!それは許さん許さんぞ!」


「許されるも何も無いですよ、もう決めました。風、水、隠形、お主らに千方様を、守り抜けるか?」(あぁ今見たら泣いてるんだ風も水も隠形も)


「「「むろんだ!」」」


「千方様、何泣いてるんですか。いつも千方様が言ってたでしょ?辛い時ほど笑えって。」(笑えるわけないよな)


「それでは千方様。好きな殿方と一緒になりたいんでしょ?葛城様と一緒にこの国を豊かな国にしたいんでしょ?礎になりますよ。だから笑って送ってください。」(だから笑えないって)


「金よ、お主は助けてくれんのか?」(助けたいに決まってんだろ)


「あまり優しくされると決心が鈍ります、ごめん!」(うわぁジャスト心臓にオリハルコンの短刀がめり込んでる)


「頼むよ隠形」(すまんな辛い役をさせて)


「うむ」(うわぁこいつ号泣してたのか初めて見たよ、でも相変わらず綺麗な太刀筋だな……)






 うわ!嫌な夢を見た……

ああそうか、この前の相撲の時に金鬼のアバターになったからか……


あと久しぶりに金メッキって呼ばれたからかもな……


まあいいや、うどんでも作ろ。最近米ばっかり食べて麦が余り気味だし。




いきなり夢オチで申し訳ない、もう1話プロローグがあります。と言うか2章の補足みたいな感じです。


読んでもらって、ありがとうございます。

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