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おっさん家!  作者: サン助 箱スキー
2章 隣人が出来ました。
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果実

今回短いです。


 西日本にあるとある田舎町のさして古くもないお(やしろ)の横にある芝生の上に和装のイケメン男子と、これまた和装の禿げたおっさんが座り込んで話をしている。


「ほぼ毎日来るでござるか……難儀な事でござらんか?」


とイケメン男子が禿げたおっさんに話しかける。


「3日と開けずに来られますね……

事前に連絡して頂いてるのでそこは、助かりますけど。あちらの1週間に1度らしいのですけど、こちらに来るのを1日ずつずらすだけらしいので……」


苦笑いをしている禿げたおっさんことマルトさんを見ながらイケメン和装男子が。


「しかしこのお礼は、とんでもない物で御座るなあ……仙桃であろう……」


そう言うと。


「発芽しないって言ってましたから仙桃の中でも効力のほとんど無い物らしいんですけどね。でも味はそのまんまみたいですから神も仏もこぞって求めようとする果実には変わりないですよね。」


呆れ顔のマルトさんに向かって、最長老からもぎ取られたビニール袋いっぱいの果実を両腕に抱えた和装男子が。


「それをこんな1枚三円のスーパーのビニール袋にいっぱいにして、お礼にと渡して来るなんて……常識と言う物を分かってないのでござろうか?」


「あちらの世界でも高級品だと言ってましたけど、あちらでは名前がちがうようですね。なので仙桃と気付いて無いぽいですね。」


少しの沈黙の後に。


「マルトうじ、3個程頂いていいであろうか?」


和装男子にそう言われて、少しだけオーバーリアクションでマルトさんが。


「3個と言わず、私の分に3個残して持って行ってくれませんかね?こんなの怖くて大量に所持してられないですから。」


「確かにそうでござろうな。拙者も持ち運ぶのが怖いでござる。1つ1つ丁寧に桐箱に入れて護衛を手配して持っていくしかないでござるな。」


「出雲の神々も驚くでしょうね、今や地球で収穫出来ることも無くなった伝説の果実なんですから。」


それをマルトさんに言われて和装男子が。


「テューポーン様のお世界からの贈り物と、濁して伝えるでござる。そう言えば無体な事を働く神もおらんであろう?」


「動物神達は、狂喜乱舞するでしょうね……」


「あの御方……動物大好きで御座るからのう。我々の為に贈られたのだと大騒ぎするのが目に見えてるでござる。」


「いちおう私も動物神なんですけど狂喜乱舞どころか焦るだけですけどねえ。」


がっくりと肩を落とすマルトさんに。


「マルトうじは、その見た目の方がしっくり来るでござるからのう。本体なんてここ数年見てないでござる。」


「兎姿だと、犬や猫やカラスに追い掛けられるんですよね……」


「そこも難儀な事でござるなあ……」


そんな会話をしている二柱の神は、やけに哀愁が漂っていた。




 クロさんも寝てしまったので新しい青い月の準備をしていたのだけど、俺も少し寝ようかと思って家に帰って来た。家に入るとガンモがだらしなく床に伸びて寝ていたので起こさないように静かにベッドに寝転ぶ。

四大陸から青い月が見えない時間が有るのが明後日の夕方くらいだから、それ迄に終わらせたら良いので気が楽だし。


昼間にやった田植えを思い出してみる。

ニカラの皆が、ここに来た時と比べて笑うようになったと思う。

受け入れて良かったかな。たぶん何処かに飛ばしても元の場所に送り返しても後悔していただろうから。

そんな事を考えながら瞼を閉じる。

俺が帰って来たのに気付いてガンモがお腹の上に乗ってきた。

忙しいのもあと数日だな。それが終わったらのんびりしよう、次にやりたい事でも考えながら。


そんな事を頭に浮かべつつガンモの耳の後ろを撫でながら眠りについた。


地球で鑑定すれば仙桃と出ますよ。

パンツ星で鑑定するとナメッコの実と出ますよ。

そう鑑定さんが言っております。参照してるのは、それが存在している惑星のアカシックレコードですからと言っています。

だから主人公に罪はありません、と言う事にしておきます。

こんな後書きまで読んで貰えて感謝します。

ブックマークして貰えて感謝します。

感謝し過ぎて、次の話を考えるのが楽しいですよ、だけど書き貯めしません。考える事も楽しいんですから。

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