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おっさん家!  作者: サン助 箱スキー
2章 隣人が出来ました。
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パンツ星初の映画鑑賞

朝早く起きて書いてます。毎日寝る前に次の話の細かい事を考えながら寝るのですが。起きたら半分以上忘れてます。


 ある程度の用水路も完成して、いよいよ田んぼになる土地を地割りして行く。

ここで平成・令和の日本を参考に効率良く作業が出来るように用水路の東側を田んぼに西側を畑に田も畑も1つの区画を100m×60mの大きさに区分けしてみた。


エンジさんって人が食料管理を担当していた人らしいので、年間どれくらいの量を消費するのか聞いた所、大人の鬼1人が平成令和を生きる日本人1人分くらいしか食べないと言う事だ。

思ったよりも少ない。それに合わせて少しだけ余剰が出るように田んぼと畑の広さを決めた。余剰は酒になる。


この平野部は海に向かってなだらかな下り坂になっているので、水の手を取りやすいように考えながら田んぼになる部分を大雨にする事なんかほとんど無いけど排水の事も考えて掘り進んで行く。


1番高い所で用水路を作った所から約60cm程下がった所を基準にすると1番低い所が用水路の底の部分とだいたい水平になるからこれで良いと思う。


畑の方だが、田んぼにする土地から出た廃土を盛っている。盛った土は森の中から腐葉土を持ってきて練り込んである、微生物さんと土中の虫さんもね。泥遊びに見えるかもな作業で子供達が大活躍である。


苗箱の苗もちゃんと発芽して6cmくらいの若芽に育った。もう少ししたら田植えが出来る。

苗箱は俺のお手製で木製である。腐ってしまったら腐葉土に練り込むつもりだ。


ちなみに用水路は、U字溝型に石を敷き詰めてある。

畑の地面の中が5メートルくらいまではふかふかの土になるようにしてある。


田んぼの地面の下は、こっそりタブレットを操作して粘土質に変えてあるんだ、水が抜けないようにね。


そんなこんなである程度畑や田んぼの目処は立ったのだが、未だに結論の出ない事が……

そう、青い星のニカラチャとパンチョモをどうするかって事だ。


1番大きい女の子が時期巫女姫でモモちゃんって言うんだけど、モモちゃんの御先祖になるらしいので完全な他人とも言えないらしい、でも遠すぎる御先祖だからなぁと躊躇している。

モモちゃんの御先祖ってのも間違いじゃ無いんだけど、正解でも無いんだよね。


余談だが現在の巫女姫は、攻撃的女衆筆頭のハクさんだったりする……


ムキムキなんだけど姫って……


そんな事を考えてたらハクさんに凄いやさぐれた感じの目付きで睨まれてた、女の勘って恐ろしい。


子供達や語り部衆からしたら、話を聞けるだけで受け入れる価値があると言う事だが、とかくアオさん主導で数人の男衆が魔族も受け入れるなんて危険すぎると反対している。


仕方ないから、ここに一石を投じようと思う。最近夜も眠らないで作業したのが無駄にならないで済んで一安心だ。


 鬼さん達皆で頑張った代掻きが終わって夜ご飯の時間、俺もご相伴に預かっているがそこで発表する。


「えーと皆さん、少しだけ伝えておきたい事があります。青い月の事ですけど。」


俺がこうやって話す時は、食べながらで構わないと言ってあるので皆食べながら此方を向いてくれてる。


「チャを受け入れる事なら構わないとの事ですが、パンチョモの事です。まずこれを見てください。」


そう言ってタブレットを操作して空中に映像を投影する。神の奇跡だ!魔法じゃないか?なんて声が上がる。

映した映像は、パンチョモの魔物時代の映像だアカシックレコードとリンクしてある。


「今映っている映像は、パンチョモの魔物時代の頃の映像ですが、皆さん何に見えます?」


驚いている鬼さん達に説明するために続ける。


「見ての通り、今の貴方達とほとんど変わらない見た目の、大きさだけが違う緑の肌の魔物のゴブリンなんですよね。」


そうなのね、パンチョモってゴブリン族なんだけどゴブリン族って魔物なんだよ、体の中に魔石を持っていて魔物から進化してるからね。


「ゴブリンの頃のパンチョモを助ける所からチャとの交流が始まるんです。」


次に映した映像は、字幕も入れた動画にしてある。編集が大変だったけど。


チャが縄張り争いに負けて殺されかけていたゴブリン族の一部族のゴブリンシャーマンの姫ことパンチョモを同族の子供が襲われてると勘違いして助ける所だ。


「そして、そこからチャは、パンチョモに色々伝えて行くんです。」


動画に食い入るように釘付けになっている鬼さん達。

音声が入ってないのでどんな声をしてるか分からないのだがパンチョモが人の生活に馴染んで行く過程だ。失敗したらチャが根気よく教えている所が映し出されている。


2人で旅をして世界の色々な所を見て回って2人がお互いに信頼し合っているのが分かる映像が続く。


ダンジョンアタックやフィールドボスとの戦いのシーンなんかは、鬼さん達全員が、ダメだ後ろから来ている!そこは弓で牽制して!魔法を撃ち込むタイミングが上手い!とか叫んでいる。


子供達には、刺激が強かったのかゾンビキングとの戦いの所で1番小さな男の子が泣き出したので、ハクさんが抱いてあやしてくれてる。


ダンジョン踏破の恩恵を受けるシーンが来た、ここが1番大事だから音声を頑張って入れてある。編集がマジ鬼の作業量だった。


「さあパン、お前が願い事を叶えて貰いなさい。私は、叶えたい望みの殆どが叶っているからな。」


優しい手つきで自分の半分の背丈くらいしかないゴブリンシャーマンクイーンまで進化したパンチョモの頭を撫でているチャが映し出される。


声が聞こえる!これが勇者チャの声なのか?ええ声しとる!などと騒ぎ出す鬼さん達に、シーって人差し指を立てて静かにってポーズをすると全員が真剣な顔になって静かに映像の方を見てくれた、泣いていた小さい男の子もだ。


「ゴゲ、ガゴゲギギ?ゴギゴギャギギャ?」


下に字幕を入れておいた。私でいいの?本当にいいの?と言っている。因みにゴブリン語だ。


チャがパンチョモの背中を押して、意を決した表情をしているパンチョモがダンジョンコアに触れる。


映っているパンチョモを光が包み込む。


光が収まった時に現れたのは、ニカラ氏族と変わらない大きさになったパンチョモで、俺から見ても美女だった。まぁ鬼なんだけど。


「どうかな?変じゃない?」


パンチョモの声がゴブリン語じゃなくなった。声まで美人になっている。

鬼さん達は、反応出来てない。


「パン!自分の部族の再興を願うんじゃなかったのか?」


そうチャが聞くと。


「もう……いいんだ……貴方と共に歩みたい。それが私の願い事。」


そう言ってチャに抱きつく。抱きついてからの熱いキスのシーンが続いて、写していた映像が終わる。


鬼さん達の反応は、30秒程の沈黙だった。


そしてその後に、眠りかけていたガンモが飛び起きて走って逃げる程の大歓声だった。


頑張って動画編集して良かった。

夜中に頑張ってタブレット操作して良かった。




 ニカラチャとパンチョモの物語でどうやって月になったかは、後々にチャがニカラ氏族に教えるシーンを書きますから。ここでは、書きません。


ここまで読んで貰えて感謝です。

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