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おっさん家!  作者: サン助 箱スキー
終章 新世界
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最大と終焉

テューポーンとロキです


 ニノやマルトさんが1793年に移動した直後、テューポーンは真剣な眼差しになって、ゼウスの到着を待っていた。


「きた!何も持ってねえ!抜けよ……抜けよ……」


 ゼウスがテューポーンの本体を縛り付けている雷霆、今か今かと抜く事を待っているのだが……


「抜いた!抜けた!マジかよ!1万回目でやっとだやっと抜けた!戻って来い!俺の体よ戻って来い!」


 一撃目の本来の雷霆を喰らうニノをしり目に……


「きた……きた……きたキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタタキターキーター!」


 何万年経ったのだろうか、はるか神話の時代からエトナ火山の下敷きになっていた己の肉体。

最大最強と言われた肉体が、義体に宿ったテューポーンの魂の元へ瞬時に飛び掛ってくる。


「馴染む!馴染むぞおぉおぉおおぉ!やはり自分の体は馴染むぞおぉおおおぉぉ!」


 雷霆の一撃で震えたのか、テューポーンの激しい歓喜で震えたのか、三千世界が同時に震えた。


「おお!テューポーン。おかえり、長かったな。」


「テューポーン叔父上、おかえりなさいませ。」


 兄のクロノスが消滅してしまった今、神の王になれる唯一の存在、全知全能の神テューポーンの復活である。


「よう、ロキ!失敗したら頼むわ、ちょっと行ってくる。ガンモ、お前は俺が帰って来てからだ、準備しとけよ!」


「病み上がりなんだから無理すんなよ。」


「叔父上。健闘をお祈りします。」


 本来の体を取り戻したテューポーン。本来であればオリュンポスの神々が動物に姿を変えて逃げる回る程の化け物である。例え冥界の主だとしても、義体の時のそれとは違い、本体であるなら礼儀を正さねばならない程である。


「んじゃ、俺も元に戻ろっかな。とりあえずニノのタブレットの制御はこっちでやるとして……」


 本来の姿と言ったロキ、ハーデスがロキを見てみれば……


 古びたローブを目深に被る大鎌を持った骸骨。

死神のような見た目なのだが……体を構成する物質はブラックホールと同じ物。


 何もかもを終わらせる権能の持ち主、終焉の神ロキの本当の姿である。


「録画しながら、操作すんのって片手じゃやりにくいのな。ハーデス、ちょっとだけ鎌持っといてくれよ。」


「お預かり致します。原初神カオス様。」


 何もかもを終わらせる事の出来る原初神カオス。

己よりはるか上の権能の持ち主にはハーデスとて逆らう事すら出来ないようだ。


「ん、かしこまらんでもいいよ。面倒臭いだろ?そんなのってさ。」


 にこやかに笑うロキの横で、ただ、じっとしているガンモは……


「僕が行けば全部吹っ飛ばせるのに……」


 テューポーンやロキを見ながら、そんな事を呟いていた。




読んで貰えて感謝です。

今日でルイ16世パートまで終わらせられるかな……

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