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おっさん家!  作者: サン助 箱スキー
終章 新世界
321/347

マリー・アントワネット・ジョゼフ・ジャンヌ・ド・アブスブール・ロレーヌ・ドートリシュ

マリー様です。


 ニノの姿を発見したゼウスは、武器系の神器を全て吸収されてしまったので、防具系の神器に雷霆を纏わせる。


「人間共が邪魔だが……ふっ……どうせ蛆虫の如く湧いてくる。ふんっ!」


 群衆を掻き分けて処刑台に上がるニノ目掛けてメデューサの盾に雷霆を纏わせて投げたようだ。


「またか……かよ……じゃますんなって……」


 痛みや痺れ、様々な生物の肉体が腐りつつ出現する体を無理矢理動かして処刑台に仰向けに寝かされるマリー・アントワネットを見ながら時間を止める。


「へへへっ……ざま……いっでぇぇぇ……」


 クロノスの時渡りの効果かゼウスの時間は止まらぬまま。


 そしてもう1人時間の止まっていない者が居る。

マリー・アントワネットなのだが、仰向けに寝かされたままで目の前で苦しむニノの顔を見つめている。


「マジーざばぁ……おだずげにまいりまじだ……」


 言葉を出す事も辛い状態なのだが……

微かに残る強い思いに動かされて、まだ呪いに汚染されていない腕を1本動かした……


 ニノが動かした腕はイカの触腕。

マリー・アントワネットの拘束を外して異界渡りの羽衣に包むまで、触れないように、呪いや雷が行かないように、必死に触腕を動かし続ける。


「むうっ。あれは……お前の目的は王権か!」


 自身が貸し与えた王権、それを貸し剥がした相手の妻、それくらいは認識しているゼウス。

怒り狂い次から次へと防具系の神器に雷霆を纏わせて投げ続けるが……


「ぬあ!フェラガモの財布!ああぁぁ!」


 自身の財布まで雷霆を纏わせて投げてしまったようだ。


「くそっ!それに全財産が入っておったのだぞ!」


 正妻のヘーラーに財布チェックされてしまい、中身をごっそり抜かれたゼウス。クロノスの為に用意するGo○gle Playカード代にへそくりを使うので、持っていた所持金を全部失う事になった。


 自由になったマリー・アントワネットだが、目の前に立つ、およそ生き物と言えない生物の中心に付いているニノの顔を見つめていたのだが。


「ニノ!アナタは強い子です。アナタは出来る子です。何が起きているのかは分かりませんが、やればできる子です。」


 王族に相応しい威厳を携えて、まるで母が子に諭すように強く語りけた。


「まじーざばぁ……おぐりまずぅ……じばじおまぢを……」


 もう人の形は保っていない……そんなニノだがマリー・アントワネットを布に包み身代わりの料理を設置してコピーした後、21世紀へと渡って行った。


「むうっ!まだ15分経たぬのか!」


 投げる物が無くなったので、身に付けていた金属が付いていた物を片っ端から雷霆を纏わせて投げ付けたゼウス、時計すら投げてしまったので何分経過したのか分からずに焦り始めた。



 それを上空で見ていた者達は……


「主!ニノさんが!ニノさんが!ねえ冥王星様!ねえ戯神様!なんで動かないんですか!なんで……なんで……」


 必死にテューポーンやハーデスやロキに縋り付くマルトさん。ガンモはテューポーンに背を握られおり必死に飛び出すのを我慢している。


「兎、メールだぞ。」


 こんな時になにを言ってるのかと気になったのだが、メールの着信音がニノ専用の着信音だときづいたマルトさん、メールを確認するのだが。


「なんですこれ!なんなんですか!」


 絨毯に乗って21世紀へと移動する一同だが、メールを見たマルトさん、添付されている物を見て驚いている。


 ニノから来たメールは……


ありがとうございました。使って下さい。


 と短い文字と添付されたギフトオーブ。

ヤマアラシだった頃の特性【毛髪操作】の権能が込められた物。


「こんなの形見じゃないですか!ねえ主!ねえ冥王様!ねえ戲神様!なんでガンモ君を拘束してるんですか!ガンモ君はニノさんに絶対必要なんですよ!ねえ!なんで何も答えてくれないのですか!」


 縋り付くマルトさんに何も答えない3人の神。


 ガンモは必死に自分の出番が来る所を待っていた。



名前が長い……


読んで貰えて感謝です。

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