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おっさん家!  作者: サン助 箱スキー
終章 新世界
319/347

聖域で

聖域です。


 慌ただしく動き出した聖域なのだが、生き物達の指揮を取るのはカンタ君。サポートに最長老が付いている。


「カンタ様、何が見えますかな?」


「ダメだニノにいが降って来る所までしか見えないや、もっと見る事に金を使えば良かった……」


 お金で買える未来眼プライス有り。


「なんかタブレットの調子も悪いし……」


「とりあえずは、どんな事をやるのが良いでしょうかのう?皆に指示を出さねばなので。」


 そんな事を話しているとニノの家の窓が外れる。

引き戸なので戸板を外されたようだ。


「ニノ様の世界を見たいって言われるんだけど、大丈夫よね開けても。」


 ソフィーをあやしながら、外に居る鬼に問い掛けるエメリーさんなのだが、沢山のエルフ達から外に出ない事を条件に許されたようだ。


「滅多に宿る事の無い子供を身篭っているお前は大人しくしておきなさい。」


 アントニウスさんがキリッとしている。

エルフはやっぱり妊娠しずらいようだ、妊婦さんは大切に扱われている。


 部屋の中から外を見ている4人の人間達は……


「ふぅあ!エルフの大軍だ!沢山のエルフがいる!」「あっちにはドワーフが居るの!ジョゼ兄様あっちはエント!」「オーガだ。ねえお兄様、お姉様、オーガもいるよ!」「何なのだこの場所は……」


 たぶんニノが見たら怒るはず、靴は脱いで下さいと、そんな4人の目の前に現れたのは布に包まれたエリザベート。


 布から出て来て第一声は……


「お腹が空きました!ニノなんか食べも……うぎゃー!」


 うぎゃーとか淑女に有るまじき奇声を出した。


「エリザベート様だ。」「エリザベートおばちゃんだ。」「ババアになってる……私も同じかな?」「おお!エリザベート!」


 たまたま転移して来た場所に居たのはクロさんで、隣でベニさんとハクさんが気合いを入れてる所だったせいで叫んでしまったエリザベート。


「取り乱してしまいましたわ、ごめんあそばせ。」


 はしたない姿を取り繕ってみるも。


「誤魔化した。」「誤魔化したわね。」「恥ずかしそうにしてるよ。」「いつもの事だな。」


 そしてシメジも戻って来た。


「あれ?示芽慈彦じゃん。どこ行ってたの?」


 聖域に到着した直後に聖域中の生き物達がシメジの事を思い出したようだ。


「ニノ様が大変なの!パパさんは遅れてやってくるの。皆で頑張らないといけないの。怖い3人に言われたの!」


 ちょっと待ってと言って過去眼を発動したカンタ君だったが……


「全然見えないし……てかパパさんて誰だったっけ?」


 ハーデスの結界に包まれていた時が全く見えていない。遊〇王カードのオリパを買った金額を目につぎ込んでいれば、十分に見通せる未来や過去だったのだが……


「うわっ!尻尾の沢山ある猫!チョー可愛いんですけど!」


 指をワキワキしながらシメジに近付くエリザベート、鬼にさんや他のファンタジー生物の事はどうでもいいようだ。


「ニノ様の匂いがする……」


 シメジが匂いを感じたのはエリザベートの服に挟まっている仮面。


「ニノ様の大切な人でしょ?皆で守るから家の中に入って!」


 普通猫サイズのシメジを抱き上げながらもふもふしつつ、シメジの指示通りに家に入るエリザベートなのだが、顔はだらしなく弛んでいた。


読んで貰えて感謝です。

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