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おっさん家!  作者: サン助 箱スキー
終章 新世界
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飛ばされるシメジ

シメジが戻されます


 エリザベートを処刑台の上で布に包んだニノなのだが、21世紀に向かう前に自分の能力の確認してみたようだ。


(なんでだよ……呪いが広がってる?浮くは使える……透けるは無理……千里眼も無理……タブレット経由のは殆ど大丈夫……コピースキルも大丈夫……)


 救出に必要な能力の中で使えないのは透けるだけだったのが良かったのか、雷霆の効果でで思考が麻痺していたのか、せめて数十キロ離れた場所から21世紀へ戻れば良いのに、そのままその場で時渡りを発動しようとしている。


「エリザベート様、2回続けて視界がぐにゃりと歪みます、2回目が終わったら布の中から出てください。」


「ニノ、もう一度言います。様は要らないわ。私はもうフランス国民には愛想が尽きたわ、お兄様やお義姉様がどれほど倹約してどれほど働いていたのか革命家って馬鹿な奴らの話を信じて、フランスを支えて来た2人を処刑するなんて……でも、そうはならないんでしょ?私はフランス共和国なんて国の人間なんかどうなってもいいの。ニノ……必ず帰ってきなさい。もう少し待ちますから、必ず帰ってきなさい。」


 布から顔だけ出してニノを真っ直ぐ見詰めてエリザベートが微笑みかけると……


「待っていて下さいと言えないんです。我が王や王妃は必ず送り届けます。」


「もう……相変わらずニノはニノなのね……今付けてる仮面をちょうだい。私は1枚も持ってないの、私物は殆ど取られちゃったからね。」


 仮面を外してエリザベートが包まった布の中に入れようとするニノに、もう一度エリザベートがキスをする。


「行って来なさい!」


「行ってきます。」


 そして21世紀に渡る2人……待ち受けて居るのは……


「来よった!今度は準備出来ておるぞ!」


 ニノが見えた瞬間に雷霆を纏う神器を投げ付けて来るゼウス。


「がぁぁぁぁ!いでぇぇぇ!」


「どうしたの!何があったの!」


 ニノが驚いたのは雷霆を受けた事では無く、布に包まれているエリザベートが布の外の事に気付いて無い事。

エリザベートがニノの叫び声を聞いて顔を出そうとした瞬間に2回目の雷霆を受けながらパンツノ惑星にエリザベートを転移させるニノ。


 3回目4回目と雷霆が飛来する中で、大地に当たらぬように体を盾にしていたのだが、浮いてゼウスと同じ高さまで登って行く。


 避けるつもりだったのだろうが……


「なんで避けられねえんだ……いでぇぇぇ!」


「馬鹿が!目に見える範囲に居れば何処に隠れても追い掛けて行くのが雷霆だ!」



 そんな2人のやり取りから、更に上空に目を向ければ……


「見えるか?見えんだろ?見える目は持ってんだろ?」


「………………これは……?」


 マルトさんがテューポーンに連れられてロキやハーデスが見学している場所へとやって来た所だった。


「なんでニノさんが……ゼウス様と……それよりも何よりも……大いなる主よ!何故にニノさんと共に……」


 首を横に振るテューポーン、マルトさんを一瞥もしないハーデス、タブレットを構えて超望遠カメラで撮影を続けるロキ……


「そろそろだな、示芽慈彦。準備は出来てるか?飛ばすからな。」


 ロキに声を掛けられエリザベートと共にパンツノ惑星へと転移して行くシメジ。


 十数発の雷霆を纏った神器を吸収しつつ過去に逃げるニノ……


「主よ……」


 テューポーンとニノを交互に見て焦るマルトさんなのだが……



 


読んで貰えて感謝です。

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