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おっさん家!  作者: サン助 箱スキー
9章 必ずと誓った事
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色々

色々です


 場所は変わり日本のとある地方での事。


「お久しぶりやな。ほんま自分悲惨わや。何度目の転生や?やっと喋れる状態で死んだやん。豚の丸焼き姿なんてボケ……笑えへんけどな。」


 何回目の転生か……今回は豚に生まれ変わっていたようだ。


「何度目か……なあ今でどれくらい近付いた?目的にどれくらい近付いたんだ?」


「全然遠いわ、まだ4ポイントしか貯まっとらんで。言うたやん?めっさしんどいでってな。まっ、今回も投げられへんそうやし、ワシが代わりに投げたるわ。」


 ホッ、ホッ、ホッと言いながら小さい矢を的に向かって投げる課長。


「おお!人間やで。次の行先は……昭和・団塊の世代・人間や……良かったな……やっと少しマシな一生を……送れへんね。あんじょう気張りや。」


 その後……


「自分な……せっかく人間に生まれたんに……まあええわ。今回ので誰かを救う言うんがめっさしんどいって分かったやろ?」


 団塊の世代に生まれ変わったのだが、中卒で肉体労働に従事していたニノ。死んだ時は頭上から降り注ぐ鉄骨の下敷きになってしまい、今の見た目は……グチャグチャである。


「カチヨーという意味が分かった。それだけで収穫だ。中間管理職か……世知辛いな……」


「今回、兄さんが助けた人物は後の歴史に関わる人物やってん。せやさかい解脱ポイント1貯まっとるで。まっ、今回は片手が無事やし自分で投げられるやろ?投げてみ。」


 クルクル回る的に当たった三本の(ダーツ)……


「おっ!2回続けて人間って運がええな。元禄・百姓・人間か……あらまあ今回も悲惨やね。」


 そして次に向かう。


「おかえりー。腹減った?ほなやったらさっさと先に行って飯食わして貰いや。」


「ジュラ紀・虫・ゴキブリ……」


 頑張りやーの声と共に次に……


「パックンチョされとったな。しかしゴキブリの一生は楽しやろ?死に方は悲惨やったけど、それなりにエンジョイしとったやん?今回はワシが投げたげるわ。」


「飛んだり泳いだり走り回ったり……それなりに食べ物も豊富で確かに楽しかったが……」


「次は魚やね……昭和・津軽海峡・マグロ……お寿司にされてまうわ……食べに行くし美味しくなっときや。」


「くんなっ!」


 その後も様々な生物に転生するニノ。

お寿司になって課長に美味しく頂かれたのかは誰も知らない。



「ハデっちゃんどうよ?お好み焼き食わしてくれよ。食いながら聞くからさ。」


「ん?ええよ。野菜だけでええんやね?その前にツケ払ってからな。」


「ハーデス……ツケって3000円くらいだろ?俺が代わりに払うよ。」


 ロキから500円札を6枚受け取ってお好み焼きを焼き始めるハーデス。


「で、どこまで育てれば良いのだ?大方ほとんどの生物には生まれ変わったのだが……」


「え〜とな……猫と兎と狐は要らないや。それを抜いて全部回ったら、ポイント貯まる一生に行かしてやって。」


「なんで猫と兎と狐は要らないんだ?ポンちゃんの世界には猫も兎も狐も居るだろ?」


「おしえな〜い。って冗談。まあその3種はならなくても大丈夫だからさ。」


 焼けたお好み焼きにソースとマヨをかけた後に青のりと鰹節が踊っている……


「んで今回は何になった?」


「今回はな……セミ……なんだが……」


「何かあるのか?」


「以前の一生で自分が舗装したコンクリートの下に産み付けられててな。成虫になろうと這い上がっても……」


「うわぁ……」「無駄死に過ぎる……」


 お好み焼きを頬張り始めた3人は、冷める前に食べたいようで、その後無言になってしまった。


読んで貰えて感謝です。

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