落馬しても大丈夫
昼過ぎにリードを付けたまま行方不明になった愛猫が見つかりました。3時間程探して、見つけた場所はお向かいさんちのウッドデッキの下。
潜り込んでスネークよろしく匍匐前進で捕獲に行って逃げられ、チュールでおびき寄せで捕獲完了。チュールは偉大です。
マリー・テレーズによるマリア・テレジア目潰し事件から3年の月日が流れた、公務に忙しい父母に会えない事が寂しいジョゼフとテレーズ。
今日も2人で仲良く叔母のエリザベートを伴って父の従者をからかいに来ているようだ。
「しー。静かにね……もうすぐニノが来るから。」
「うんエリザベートオバチャン。」
「ああ?」「ひいっ!」「ひゃっ!」
「何をなさってるのですか殿下達は?そのような所に隠れていても靴が見えているのですが?」
カーテンの裏側に隠れていたらしいが、腰窓のカーテンだった為に膝から下が丸出しである。
ジョゼフに至っては顔しか隠れていない。
「ニノ!そこは気づかないフリをするのが従者の仕事でしょう?ご主人様を気遣う事すら出来ないのかしら?」
「私の主人は陛下ですから。マダム・エリザベート、そのように怒っていてはシワが増えますよ?」
「言われちゃった!」「ニノ!カッコイイ!」
叔母のエリザベートに全く頭の上がらないテレーズとジョゼフ。エリザベートを諌める従者がヒーローのように見えたようだ。
「ムッキー!やっておしまいジョゼフ!ニノを倒すのだ!」
王妹が言っていい言葉じゃないムッキーとか言うエリザベートだが、ジョゼフに出した司令とは……
「えいっ!」っとの掛け声と共に繰り出される脛蹴り……なのだが所詮3歳……足首の少し上しか蹴れていない。
「王太子。その様な蹴りではエリザベート様は倒せませんよ。もっとこう……」
シュッと風を切る蹴り足の音。ニノが前蹴りを繰り出した。
「ほわあ……凄い凄い。」「お姉様よりずっと鋭い蹴りですの!教えて欲しいです!」
そんな事を言うフランス王太子と王女。
それを見ていた王妹エリザベートは……
「ニノ?私をどうやって倒すのかしら?かかってこいやー!」
高田?まだこの時代には延彦は産まれていないはず……
「はい、はい。あまり騒がれますと、侍従長から怒られますよ?それでも良いんですか?」
ぐぬぬ、と悔しがるエリザベートと、ニコニコ楽しそうなジョゼフとテレーズ。
遊び疲れてジョゼフが眠るまで、楽しい時間は続いたようだ。
そして次の日。
「マリーが落馬したとは本当か!」
乗馬中のマリー・アントワネットが落馬したと聞いて焦るルイ16世。
「お母様はどうなったのです?」「お母様どうかしたの?」
エリザベートとニノを伴って乗馬中に落馬したとの知らせに焦りマリーの元え駆け付けるルイ16世と二人の子供。
だが……
「あら?どうなさいました、陛下。テレーズとジョゼフを抱いて走って来るなど……?」
「マリー!落馬したのでは無かったのか?」
少し考えてピーンと来たマリー・アントワネット。
「乗っていた馬はポニーですわ。足が地面に届いているのですから、落馬しても……」
ポニー、ロバよりちっちゃい馬である。
「お兄様。ニノが普通の馬に乗る事を許してくれないのです。私にまで危なくないようにポニーを連れてくるんですの。お兄様から叱って下さいな。」
乾いた笑いのルイ16世。安心しきったのか座り込んでしまった。
「陛下。御敷物をどうぞ。」
座り込んだルイ16世に敷物を渡すニノ。
「良くやったニノ。これからも頼むぞ。」
安心しきった顔で、そんな事を言ったという。
後日……
「お母様が死んでしまったら、私の自由が無くなりますわ。」
そんな事を教師に言うテレーズ。
「今でも自分より重い服を来てないといけないのに……お母様は尊敬出来るわ。あんなにジャラジャラ着飾ってどうして華麗に動けるのかしら?」
後に王家を絶対悪に仕立て上げたい革命政府に歪曲されて広められてしまうのだが、そんな事を言ったという。
読んで貰えて感謝です。
どんどんブクマが剥がれる恐怖……
更新の度にドキドキしてます。




