9章 プロローグ
9章は殆どが胸糞展開です。お気を付け下さい。
時は18世紀まで遡る。
フランス・イヴリーヌ県・ベルサイユ近郊の森。
一台の馬車が森の近くを通っている。馬車に乗っているのは2人の大人と1人の少年。
「なぁシモン、いい加減捨てたらどうだ?壊れそうじゃねえか。」
「何言ってんだよ、俺が買ったガキだぜ。俺の好きにさせろよ。」
馬車を操縦する男がいくら言っても聞きさえしない男、シモン。何をしているかと言うと。
「ガキのケツを掘るのは最高だ!止められるわけねえねだろ。」
陵辱されている少年はまだ幼い。首から上は焼けただれ、右腕は肘から先が無く、殴られて数カ所骨折していて、痩せこけて、微かに息をするばかり。
「まあそろそろカタギに戻らねえとな。いつまでも強盗なんてやってたら何時殺されるか分かったもんじゃねえからな。」
殆ど意識のない少年を叫ばせるために殴るシモンと呼ばれた男。
「次の仕事である程度金もたまんだろ。俺は肉屋になるつもりだ。お前は何になる?」
「ちっ。つまんねえガキだな。前のはもっと頑丈だったってのによ。」
聞かれた質問にすら答えないで、少年を痛め付ける事に夢中なようだ。
「とりあえず今日はここで野宿だな。火でも起こすか。」
馬車を停めて飯の準備を始めた御者をしていた男。馬車の中を覗いてみれば……
「ひでえな……漏らしてんじゃねえか……片付けとけよ。くっせえな……」
「げへへぇ。こりゃもう死んじまうな。捨てるか。」
少年が解放される時が来たようだ……
「さっさと捨てて次のでも拐えや。まったくよう……」
「コイツは買ったんだ。大麦1袋でな。最後まで楽しませて貰わんと損だろうが。」
反応の無くなった少年の足を掴んで引き摺って森の中に投げ込むシモンという名の男。
「お前はよ!親に麦1袋で売られたんだ。恨むなら俺みたいな変態に売っぱらった親を恨むんだな!」
周りは森。なので大声で叫んだようだ。
「馬鹿野郎。狩人に聞かれてたらどうするんだ。出るぞ。まったくよう……朝からなんも食ってねえってのに。」
「げははっ。良いじゃねえか相棒。そういやよ、さっきの質問だがな……」
馬車を出そうと馬に鞭を入れようとした相棒と呼んだ男に斧を振り上げながらシモンが答えた。
「お前をぶっ殺して金を独り占めした後は靴屋でもやろうかな。」
少年の腕を切り落として剥いだ皮を加工して作った手袋を付けて、ニヤリと笑うシモン。
振り下ろされた斧で頭を割られ死んだ相棒を走る馬車から投げ捨て、馬車はパリへ向かって走って行った。
いきなり来ます。そして続きます。
ブクマ減ってたら凹むなあ……
読んで貰えて感謝です。




